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桃や和歌山みかんに似た香り漂うフルーティな希少梅、橙高梅来る(橙高梅その1)

※本記事は旧ブログ(Ameba Ownd)からの引っ越し記事です。(もともとの更新日付:2023年6月26日)

「橙高梅」という、初めて聞く種類の梅を買った。

購入したのは大阪のフルーツショップのメルカリ店。橙高梅は2年ぶりの出品になるそうだ。
橙高梅は和歌山県果樹試験場うめ研究所(みなべ町)で研究交配により誕生。2009年に品種登録されたが、県外持ち出し禁止なこともあってなかなか生産量が増えず(和歌山県内の農家の殆どは南高梅を育てているから)、市場に流通することは滅多にないらしい。
つまり我々一般人が生梅の状態で購入できる機会は滅多に巡って来ないということだ。それは是非手に取ってみたい!

品種としての特徴は、βカロテン(ビタミンA前駆体)の多さ。橙高梅は南高梅と地蔵梅の掛け合わせ品種だそうだが、βカロテンは南高梅の約6倍も含まれ、果肉は橙色(名前の由来だろう)でフルーティ。南高梅の桃に似た香りにみかんのような爽やかさも加わって、他の梅にはないフレッシュさを感じさせる、とのこと。おそらくシロップやジュースが推奨されるのだろう…と思いながらも梅干しにしてみたくて買った。その希少性なら、橙高梅の梅干しが市販されることは少なくとも向こう数年はなさそうだから。

さてさて届いた待望の橙高梅、さっそく開封。
いかにもフルーティな黄色いすべすべお肌。そして完熟梅ならではの良い香りがする。その後届く城州白やその他の完熟梅とは少し違い、フルーティではあるがただふわっと甘いだけでなく、爽やかさを含んだ香り。最初に感じるのは桃っぽい甘さ。それから抜ける爽やかな感じがみかんっぽいのかな?

黄色が濃い!βカロテンたっぷり

そのフルーティさを活かしたくて、低塩分の10%で漬けてみることにした(今思えば一部はジャムにすればよかった!次に入手出来たら絶対そうしよう)。

1kg強あったので、Lサイズの袋にまず10%(粗塩の食塩相当量が高いので9掛け)、入り切らなかった約100gを10%+梅酢少々で仕込んだ。

入手時点で追熟不要な完熟梅を手にしたのはこの時が初めてだったかも知れない。キッチンから廊下中に漂う良い香りに、とても気分が良くなった。

梅仕事は楽しい。
こうして思いがけなく珍しい品種に出会えると、嬉しさもひとしお。
仕上がりが楽しみである。

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