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ハイヤーセルフ

「あ、やっときた。」

私は溢れるほどの喜びが沸き上がってくるのを感じた。寝転がっていた芝生から起き上がり、私の元へと歩み寄る。
その姿を、私は眩し気に見ている。その表情に、私は温かな笑みが顔全体に広がっていくのを感じ、そのまま私は私をそっとハグした。ぎゅっと強くではなく、ふんわりと包み込むように、優しく私のエネルギーが私に流れるように。

そんな私たちをマッターホルンの山々が見守っている。空は青く澄んでいて、清々しい微かな風が私の髪をふんわり揺らす。
先ほどまで私の隣で寝そべっていたパートナーが、頭を肘で支えてこちらを見ている。その目がいたずらっぽく輝いていて、相変わらずイケメンだ。

十分な時間がたった後、私は私から離れ、「ありがとう。」と私らしい笑顔を浮かべてその次元へ帰って行った。何も心配はいらない。私の想像を超える人生がその先に広がっているし、それはその時想像することがなかったものだけれど、こうして私に会いに来るのだから結局のところ知っていたのだ。

私は旅行は好きで、物語が好きで、楽しいことが好きで、お菓子作りもお料理も好きだ。成長することが好きだ。感動が好きだ。

世界は感動に溢れている。それをたくさん感じたいし、表現したい。


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