登場人物が人ではない本


おすすめの登場人物が人ではない本

今回は登場人物が人ではない本です。リクエストいただいたものですが、あんまり思いつかなかったので、少しだけ紹介いたします。

長い長い殺人/宮部みゆき

https://amzn.asia/d/gHCa3Yp

初めて読んだのは小学生の時だった気がします。宮部みゆきの本を読み漁っていた時期に、この本にも出合いました。小説はこんなことができるんだ、と驚いた覚えがあります。語り手は登場人物の財布で、財布の目線から事件が語られていき、真相に近づいていきます。財布が常に人間の近くにいる存在であるからこそできることであり、小説を書くとしたら何で書けるだろう、と想像させるような一面も持つ本です。(人に近い存在だとしたら、腕時計とかですかね。でも常時つけている人は限られてしまうし、どこかに座った瞬間に外してしまう私のような人の時計は語れることが少ないような気がします)

ガソリン生活/伊坂幸太郎

https://amzn.asia/d/7Plt9yY

伊坂幸太郎作品の中でも(個人的に)上位を争う好きな本です。語り手は車です。この本を読んでから、私たちが知らないところで、駐車場に停められている車同士で話し合っていると思うと面白いな、とよく想像します。私は車の車種、名前などが全く覚えられず、登場人物(登場車?)がどんな姿をしているのか、どんな大きさなのかなどは調べないとわからないくらいなのですが、車に愛着がわくようになりました。もともと車が好きな人であれば、もっと好きになるかもしれません。

終わりに

やはり少ししか思いつきませんでした。精進が足りません…思いついたら書き足そうと思います。人でないものに語らせると、どうしても人間生活に近いところにいないと話を広げていくのが難しいように思います。(それか完全に動物目線などにしてしまうか)やはり小説を書く人たちは、色んな所に目を向けて想像力を働かせているんですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?