私たちの冒険
本とノートと鉛筆
わたしは今、この仲間と生活をしています。
生息地は図書館です。
生態系はアナログです。
このような環境に身を置き、私が行っていることは勉強です。
日々、仲間と切磋琢磨し、意見を交わし、時には対立しながら進んでいます。
本は私に様々なことを教えてくれます。
博学すぎて、私の眼球がその文字を弾き飛ばしてしまうことが問題です。
そんな時は、辞書という勇者が助けてくれます。
勇者に助けられたページは、その文字をすらすらと脳内へ行進させ、すばらしい世界を私に見せてくれるのです。
脳内に生まれた素晴らしい景色を記録するのがノートです。
ノートは復唱することで、私に間違いがないかを問います。
余白を常に持っていて、足りないものがあれば、そこに新たな街も島もつくることができます。とても懐が広く頼りにしています。
そして、待ったをかけてくるのが鉛筆です。
「いやいや違う。それを書くのはちょっと待て。先ほどの本はもっと詳しく何かを話していたではないか。」そう言って私の手を止めます。
鉛筆をだますことはできません。
面倒くささに悶えますが、鉛筆を置き指摘された本を開くと、見事な説明が載っています。
ノートにも謝罪をして、魔法陣の消しゴムに文字を消してもらい、もう一度その事柄と向き合うのです。
厳しい戦いに癒しをくれるのは、妖精のキャラメルです。
子供の頃は頻繁に姿を見せてくれていたのですが、大人になってからその姿を見ることはありませんでした。
しかし戦いに疲れた私は、ある時その存在を思い出したのです。求めた瞬間からキャラメルはずっと私と共にあります。
私は日々、図書館で静かに戦います。
大切な仲間たちと共に、熱くその冒険を進めます。
画像に残せば、私はひとりに見えるでしょう。
しかし、そこに真実は映らないのです。
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