空咲(あさ)

生活の中で耳にする言葉に、よく思いを巡らせています。それを字起こしし始めたのは最近です…

空咲(あさ)

生活の中で耳にする言葉に、よく思いを巡らせています。それを字起こしし始めたのは最近です。 これから、少しずつ書きためていきたいと思います。

最近の記事

私たちの冒険

本とノートと鉛筆 わたしは今、この仲間と生活をしています。 生息地は図書館です。 生態系はアナログです。 このような環境に身を置き、私が行っていることは勉強です。 日々、仲間と切磋琢磨し、意見を交わし、時には対立しながら進んでいます。 本は私に様々なことを教えてくれます。 博学すぎて、私の眼球がその文字を弾き飛ばしてしまうことが問題です。 そんな時は、辞書という勇者が助けてくれます。 勇者に助けられたページは、その文字をすらすらと脳内へ行進させ、すばらしい世界を私に見せて

    • 【詩】花粉症⓶

      今年の春も、こちら側にやってくる 誰かの家族で、誰かの親友で、誰かの大切な人 な、私。 自分のその瞬間が来るなんて きっと誰も予測できない 望んでいても、そうでなくても 自分のその瞬間に 確かにそれが来るなんて思う人間は一人もいない 「毎年この桜、一緒に見ようね」 親友と交わした約束を、 私は今日果たしに行く きちんと果せているのか分からないけど 彼女の隣に私は立つ 一度も合うことのない視線に どうしようない罪悪感が映し出される 「花びら分け合えないね」 「あなたがい

      • 【詩】花粉症⓵

        またひとり、こちら側から居なくなる 誰かの家族で、誰かの親友で、誰かの大切な人 私にとってはどれでもない人 今年の春も、こちら側から居なくなる 私にとっての親友 「毎年この桜、一緒に見ようね」 彼女と交わした約束を 今年は果すことはなかった 少なくとも私側からしたら 彼女の姿は隣にない 私にとってどれでもない存在のその穴が 親友のそれならば 今年の桜は いったい私のどこに散るのだろう 私がいっぱい掴んでも 今年は花びら分け合えないね あなたが居たからここで長い時間を過

        • 【詩】花の短し

          悲しみをはかれずとも 喜びの香りを共にするなら人の生 雨の思いを汲まずとも 雫の温度を知るなら人の生 花の命の短さを知らずとも その彩を心に灯れば人の生

        私たちの冒険

          この街に暮らす

          進学を期に離れた街。 卒業と同時に帰ってきた。 転勤で再び離れた。 進学の時は、ただただ新たな生活に胸を躍らせ、振り返ることもなく離れた。 転勤の時は、新たにできた仲間に見送られ、後ろ髪をひかれながら離れた。 転勤先で体調を崩した。 休日に見た映画に号泣し、そこから私のメンタルは歯止めが効かずに一気に崩れた。 海辺の街の穏やかな風が流れるそんな映画だった。 医師の勧めで私は再び街に戻ることにした。 「これからは、あの街でみんなを送り出す側になろう。」 新幹線を待つホームで

          この街に暮らす

          【詩】稜線をいく

          一瞬の逆光が山に沈む 稜線をひたすらに進む男 幾度そんな夢を見たのだろう 男の顔は逆光の影 見えない男のその顔に 何故、涙していると思うのか 耐え忍ぶものとは思われず 歓喜のものとも感じられず ただ、沈みゆく光の美しさに 男は涙を流していた もう一度 もう一度 その道を歩き その景色を捉え その空気を吸うために 男はそこにいるのだろう 男がもとめたその山も きっと男の足音を待っていた 稜線をひたすらに進むのは 男とその山の約束だった

          【詩】稜線をいく

          【詩】清く澄んで流れる

          遠くばかりを見ていた 遠い声にばかり耳を傾けていた 川は足元で流れ 水の流れる音はそこあるのに

          【詩】清く澄んで流れる

          【詩】夏の終わり

          黄色いTシャツを着た少年が目の前を過ぎていく 自転車に乗ってふんわりと この夏の風のように 少年はこの夏をどう過ごしただろう 猛暑が包んだ夏だった あの自転車で アスファルトを滑り 草を響かせ 誰かのスカーフをなびかせて あの日、私が見上げたあの雲に 少年は何を話しただろう 雨を呼び 雷に遊び 少年が自転車を止めた時 太陽は容赦なく照っただろう 少年は振り向くことなく過ぎていった 黄色いTシャツの少年と自転車が 私の夏の終わりのように #夏の思い出

          【詩】夏の終わり

          教室の黒板にいる

          教室の黒板の隅っこにとっても小さなラクガキをした ラクガキと呼べるほど華はない チョークで書いた一本線 誰にも気付かれない わたしの印 みんなが見ている黒板に わたしのちいさなひみつは居る 通り過ぎるときは 誰にも気付かれないようにハイタッチする 次の日も次の日も確かめて 時折、書き足して 学校が窮屈だった だから私は 教室の黒板の隅っこにとっても小さなラクガキをした #私は私のここがすき

          教室の黒板にいる

          父との別れ

          先日、父が永眠しました。 宣告から一か月足らず、宣告された期間より遥かに短く父はこの世を去りました。 子供達はそれぞれに家庭を持ち、孫が5人いて、短くはない人生だったと思います。しかし私たち家族にとって父はたった一人、その父を急に亡くしたことは、言いようのない悲しみと喪失感です。 私は、20代で反抗期を迎えました。遅く来た反抗期は、溜まっていたと言わんばかりの勢いと壮絶さを持って爆発しました。 結婚をして子供を持ち、両親にはいつもあの頃のことを謝りたかった。 会うたびに年老

          父との別れ

          【詩】飛泉

          水面で女が踊る その身をまわし  細い脚を広げて 女は飛ぶ 指先で輪を描く 輪郭が光を伴う 水面で女が踊る 白い腕で空を仰ぐ 同時に女は泉を仰ぐ 華奢な手で空をつかむ 掌に空はない 女は踊る 女は祈る 空と泉にその身をゆらし 絶えずお踊りはささげられ 女はその場を離れない 水輪は煌めく 願いは 永遠に水面で踊ること

          【詩】飛泉

          【詩】僕の好きな

          こんなにドラマチックな夕焼けの下で 僕はなんて平凡な1日を終えるんだ こんなにきれいな満月に照らされて 僕はなんて地味な作業を繰り返すんだ 爽やかな朝にも心は晴れず 熱射の太陽にも僕の心は冷めるばかり こんな僕に寄り添う 雨のぬるいさがやけにリアルで 雨音に消された街の喧騒は 僕だけに届かない すべてが静かで心地よい 少し臭いぐらいがちょうど良い 雨のやさしさに包まれる 僕は雨の街が好きなんだ 雨上がりの虹に少しばかりの希望を持つけど 本当に望んでいるのは次の雨

          【詩】僕の好きな

          【作文】おかもっちゃん

          今日私は、おかもっちゃんが運転するトラックの後ろを車で走りました。 おかもっちゃんは私の友達ではありません。知り合いでもありません。 なのになぜ、前のトラックの運転手がおかもっちゃんだと知っているというと、トラックの後ろのネームプレートに「おかもっちゃん」と、ゴシック体で書かれていたからです。 私がおかもっちゃんの後ろに着いてすぐの交差点で、おかもっちゃんのトラックは直進、私は左折してしまったため、おかもっちゃんと過ごした時間は5分足らずでした。 私はおかもっちゃんの顔も姿も

          【作文】おかもっちゃん

          「つかもうぜ!ドラゴンボール!」 気を抜くと、なぜかこの曲が脳内を支配する本日。 もしかしたら、近くにドラゴンボールが眠っているのかもしれない。 もしくは、所持した人物が、この街に来ているのかも。

          「つかもうぜ!ドラゴンボール!」 気を抜くと、なぜかこの曲が脳内を支配する本日。 もしかしたら、近くにドラゴンボールが眠っているのかもしれない。 もしくは、所持した人物が、この街に来ているのかも。

          【詩】すてきなスカート

          今日のあなたのスカートが とても美しかったから 私の今日にはスカートしか残らなかった プリーツが規律正しく波を打ち 歩くリズムに花柄が踊る 貴方の後ろを歩きながら 落ちる花びらの幻想を見た 風のようにしなやかなに クライマックスを迎える 足首の裾 今日のあなたは すてきなスカートだった この気持ちを伝えたら あなたは怒ってしまうでしょうか

          【詩】すてきなスカート

          数字の性格

          私は子供のころから数字の性格を何となく以下のように感じている。 1 超独立タイプ。見た目通り1人で生きていける。 2 お嬢様タイプ。自分が中心。悪気は一切ない。 3 主張はあまりしない。内なる意志は高いタイプ。 4 優等生。クラス長、生徒会長タイプ。 5 マイペース。我が道を行くタイプ。 6 4を支える副会長タイプ。マイペースな5が苦手。 7 静寂を好む。3に何かあればすぐに力になる。 8 2のわがままに永遠に付き合ってあげる執事タイプ。 9 一桁を制する者は全数字を制す

          数字の性格