詩「シャボン玉」

シャボン玉を買ったのは いつぶりか

泡が3人生まれた
3が道をよけ 
2はうつむき
よろけた1は弾けて 燃えた 消える
わたしは 逸れる

大きな字を書いてみること
これほど難しい ことはない
職場に睨まれたとき
小さな、小さな字を書いた
あれから 10年たった

通学路のシャボン玉
10才のきみよ
字が おおきいな
なら ばっちり男だ
背中をまげた わたしが言う

道をよけた さんにんめの泡が
肩にとまる 背中をつつく
きみを ポケットに入れよう
触れたら
はじけて 消えた


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?