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知的障害のアーティスト。


我が家には、知的障害のあるアーティストの絵が大きな額に入れて飾られている。
アーティスト、小林覚さん。

この方のアートに出会った時に私は衝撃を受けた。
自分が大事にしているビジョンや世界観を表現してくれているような、そんな気持ちにさせてくれた。

小林覚さんの好きな音楽家はビリー・ジョエル、クイーン、井上陽水、スピッツ、THE BOOMと幅が広い。そして散歩が大好きです。 覚さんは養護学校中等部に在学中、日記も作文もすべての文字を独特の形にアレンジして書くようになりました。 はじめ、学校の先生も何とか直せないかと苦心しましたが、やがてこれを魅力的な造形表現ととらえることに切り替えます。 これを転機に、彼の表現は多くの人に喜びを与えるアートとして羽ばたき始めました。

ヘラルボニーHPより

彼が数字や文字をアレンジして書きはじめたとき、「ちゃんと書きなさい」「正しく書きなさい」と言う人ばかりだったら、おそらく描くことが嫌いになり、描かなくなっていたのではないだろうか。

一見、幾何学模様に見えるが、実は、作品の中に様々な数字が散りばめられている。

彼の目には数字はどう映っているのだろう・・・

そんな彼の特性を一つの個性として捉え、世界観を尊重し、たくさんの人が共感し、その彼のアートは今、さまざまな作品となって多くの人を魅了している。

私は魅了されたファンの一人でもある。

本来なら世の中には多様なものの見方、多様な考え、価値観がある。
でも日本ではマイノリティーはなかなか生きづらい。
マイノリティーならまだいい。少数派だから一人ではない。

でも一人だったら。

自分は何か間違っているのではないか?こんな考え、価値観、自分だけ?と感じ、表現なんてできない。
でもそれが一人じゃなかったら。
一人でも「いいね」って共感してくれる人がいたら。

心は救われ、これでいいんだって自信が持て、自分らしく前に進める。


今日も私は彼のアートに力をもらえ、前に進むことができた。


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