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  月と森のサブマリン            たったひとりの建築冒険物語 ④


休日、
アカマツ林に車で出かけ、
キコリになって赤松を次々と切り倒した。
枝払いもやり、
6~8m程の長さに切りそろえた。
一本のアカマツを丸太に切りそろえるのに2時間。
汗だくになりながら、
日に4~5本。
ふと気付けばカラスが鳴き、
西に日は傾き、
夕暮れ。
フラフラになりながら、
風に吹かれ、
イスに座って空を見る。
…。
気分は上々。
いい気分だ。
よくやった。
こんな充実した気分はそうそう無い。
茶を飲み、
チョコを食い。
一日を振り返る。
…。
だが、
背後に何かが迫っていた。
でかいアカマツを切り倒したのはいい。
しかし、
問題があった。
大問題。
…。
それは切り倒す前から気付いていた。
…。
解決の方法が見当たらない。
…。
どうする?。
それは、
丸太が重すぎて運べないのだ。
当たり前だ。
一本あたり、およそ500キロ。
怪力ハルクにはなれない。
…。

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