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18年3月11日 古河はなももマラソン

 43回目のフルは初めての古河はなもも。あれから7年後の54歳、この日に迂闊なレースはできない。SUB4成ってSUB4生涯成績は20勝23敗となる。

 3・11、忘れられない日。題記のフルマラソンに出走する。
 「古河っていうのは茨城県とはいえ大宮から30分程度」「割と評判の良いレース」ということでエントリーした。

 前日(土)は社内ゴルフコンペ。幹事にあたっていたから断れないのよね。間違っても酒を飲まないように車で参加した。そして、(ゴルフの翌日は必ず腰が痛くなるので)ラウンド中の一切の素振りを止めてみた。結果はドライバー、バッフィーは普段通り、一方、ピッチングは乱れた。スコアはいつも通りの105。相変らず進歩がないが、私にとってゴルフは「スポーツ」ではなく「社交」。スポーツなら進歩がなかったり負けたりしたら悔しいが、社交だから全く悔しくない。プロがプレイ中に煙草を吸ったり、我々もラウンド中に酒を飲んだりするのだから、どう考えてもスポーツではないわな。これは私の信念。
 表彰式では司会を務めても当然アルコールは飲まず。帰りに丸亀製麺でカーボローディングとした。

 当日は6:00前に起床。松屋で牛丼を食し、ローソンでお稲荷さん1個を購入。大宮7:26発宇都宮線に乗り換えたら座れた。8:01古河着。駅前西口ロータリーに仮設トイレがあったので並んで用を足す。送迎バスの発着場はちょっと離れていたが、豪華な観光バスがひっきりなしに発車していた。その大型バスが狭い道を通るのには驚いたが、会場までは15分ほどで8:50頃無事到着。男性更衣室となっている体育館で準備を始めた。ゼッケンは事前送付なので楽チン。しかし、事前送付のゼッケンをなんで会場で付けている人がいるかな?摩訶不思議だわ。私はウインドブレーカーとパンツを脱ぐだけ。
 準備を終えるとすでにスタート1時間前。お稲荷さん、礒辺餅、かりんとう饅頭を食す。3つとも美味かったわ。9:15、体育館を出て、荷物預かり所の列に並ぶ。ビニール袋にリュックを入れて、ゼッケンカードを見えるように入れて、サッカー場に自分で荷物を並べる。野ざらしの荷物預かりに現金200円・・・ちょっと納得感には欠けるけど、安心は安心。しかし、雨だったらどうするのだろう・・・。
 トイレ小を済ませ、9:30にスタートブロックで待機。思っていたより寒い。気温は5℃台だったようだ。ビニールを羽織っている人も見受けられた。
 今日のゼッケンはL○○。Lってアルファベット12番目。かなり後ろのスタートブロックということ。予想タイムは何時間で申告したんだっけな。ちょっとテンションダウン。
 目前のKブロックに所属先RCのTシャツを着ている男性がいた。でも面識はないので無視。
 スタート6分前からアミノバイタルゼリーを飲む。これ要らなかったのかも・・・あるいはスタートブロックに入るのが早過ぎたか・・・・この大会は号砲直前でもスタートブロックには入れるからゆっくりすれば良かった。初出場の大会だと、この辺の要領が難しい。

 号砲は聞こえなかったが、10:00定刻にウォッチを押す。何秒か遅れてアナウンスが「スタート」と!「えっ?」とつぶやいたら隣の女性(with頭にぬいぐるみ)が「もう過ぎていますよねぇ」と話しかけてきた。「間違いないですよね」と返したところで前に進みだした。だらだらと歩き出す。スタート近くまで行ってやっと今日のゲスト・千葉真子の声が聞こえてきた。スタート台に手を振るのはお約束。Sライン通過は3:38となっていた。ここから走り出す。
 ぬいぐるみはススっと前に出て行った。大混雑にいらいらするが「今日はタイムアタックしない」と決めているし、足が冷えたままのような気がするので「温まるまでこのまま身を任そう」と自分に言い聞かす。1km通過が@5:36。「なんだ、これで良いじゃん!無理するな!」と続けて自分に言い聞かす。ここで一度雲が切れたのか陽が射してきた。
 2km位で目の前に所属先RCシャツ。先刻は無視したがここで出会うということは運命か?親近感も感じ軽く肩を叩く。「このTシャツ目立ちますね!私、○○の○○です」と自己紹介。先方は「宇都宮なんちゃらのなんとかです」とのこと。良く聞こえないが確認するほど野暮ではない。先方から「どのくらいで?」と聞かれたから「SUB4ですね」と答える。「私もです」だったかな?私からの返しは「頑張りましょう」だったか「楽しみましょう」だったか忘れたがそこで別れた。
 4km過ぎたあたりで折返しの対向者列にIさん発見!お互い笑顔を交わして交錯。ここから直ぐに折返しかと思ったら結構距離があった。「Iさん、前からのスタートとはいえ、結構飛ばしているな」との印象。Iさんは私よりPBは少し遅いのだから。
 第1折返しを経て5km。ここまで5:26~33と安定したペース。これで良い。
 7kmあたりだったか?千葉真子が沿道にいた。ランナーとハイタッチをしているので、私もグローブを外して右手でタッチ。彼女も華がある。
 10kmまでの5kmは5:25~30。あまりUP&DOWNがないコースではあるが、それにしても安定したペース。ここら辺りでまた陽が陰る。
 13kmを過ぎて、また対向者列にIさん発見。笑顔ですれ違う。今度は計測してみた。すれ違ってから折返しまで2:10もかかった。「4:20程度の差があるのか!@0:10詰めても26kmを要す。これは今日は追いつけないな。ま、今日は誰とも競うつもりはない」と自答する。
 その第2折返しは14km過ぎ。15kmまでの5kmは5:26~33。長く緩やかな斜度はあったがやはりフラットなコース。引き続き順調。ただ、ここら辺りから尿意を催すようになっていた。沿道の仮設トイレも数km置きにあるのだが、どこも4,5人が列をなしている。18kmの給水では尿意が気になって思いっきり水を飲めない感じ。「これではダメだ。やはりトイレに行こう」と決意。19km過ぎ、道路反対側の仮設トイレに待ち人がいないことに気付く。後から調べたら反対側は34km地点を過ぎたところ。「なるほど!対向者が来る前の対岸なら空いているわな」と理解した。後から思えば、気づいたこの瞬間に道路を横切りトイレに行くべきだった。この時は少し戻ることになるから、ためらいスルーしてしまった。
 私と同じように気が付いたランナーが他にもいたからだろう、次の対岸トイレには列ができていた。21km過ぎのこと。「それでも対岸の方が空いているだろう」と判断し、道路を渡る。トイレ3基で待ち人3人目。少し待って小用を足し、コースに戻った。ロスタイムは1:40。体は確かに軽くなった。やはり寒いときにはスタート前の給水を少し抑えた方が良いのかな。
 それに先立つ20km。ここまでの5kmは5:33~40。尿意のせいか少しペースが落ちているがSUB4には問題ない。ここ辺りでは、生脚のきれいな女性にしばし追随していた。ランナーの脚はやっぱり美しいよな。
 中間点をN1:58前後で通過。ロス1:40があってのこのタイムなら、ま、順調かな?
 22km手前で第3折返し。ここではIさんに気が付かなかった。代わりに、というわけでもないがぬいぐるみ発見!その差3:00位はあるようだ。
 次の給水は排尿後だから思いっきり摂取した。
 24km過ぎ、第4折返しでIさんとすれ違う。トイレロスもあり、さらに差が拡がっていた。7分ほどの差はあっただろう。「もう追いつけないな。IさんSUB4当確だな」と認識した。
 折返して25km通過。ここまでの5kmはトイレロスを除けば5:27~36。引き続き順調。ただ結構寒い。風はないのに体が冷える感じ。ここまでグローブを外していない。給水では濡らしたくないから外すのだが、いちいち付け直していた。館山でも青梅でも序盤で外していたのに、今日の方が寒いのだろうか・・・長袖Tも正解だった。前日まで「半袖T+アームウォーマー」と考えていたのだが、前日の天気予報で変更したもの。過去のデータの蓄積は無駄ではなかった。燃料も補給しておくか!ZAVAS PITを2度に分けて摂取。
 第1折返しで抜いた、派手な和装のような恰好をした女性にまた追いついた。トイレロスで再度先行されたってことだな。よさこいの衣装なのだろうか?浴衣を絞ったようなドピンクの袖をはためかせながら走っている。風があったら大変だろうな。昔、強風の荒川フルでウエディングドレスで往生していた女性を思い出したが、今日の女性は軽快に走っている。それでもしばらく前後してから引き離した。
 同じようにトイレロスで先行を許した生脚にも追いついた。あら?こちらは失速している感じ。一気に並び、即引き離した。彼女はここからゴールまでは長いだろう。
 27km過ぎの左折。所属先シャツを抜く。「頑張りましょう」と声をかけたが、失速しているんじゃないかな~。
 30km手前、第5折返しをクリアしたIさんとすれ違う。折返しはこれで最後。笑顔ですれ違った。30km通過。この5kmは5:31~46。ちょっと遅れたかな。それでもSUB4には充分。ネットでは2:46台。あとは@6:00を超えなければ大丈夫。残り12km、行けそうだ。
 31km位だったか?頭に風船を付けているPMらしきランナーに抜かれた。「あと12km」「このペースなら大丈夫」「ここら辺のランナーは皆SUB4に拘っている」と周りを鼓舞している。でもゼッケンは一般ランナーのもの。何者なんだろう・・・チームの仲間でも引っ張っているのだろうか?しばらく付いて行ったが、PMもどきの後ろは結構な集団を形成しているので、混雑ストレスから先に行ってもらった。33kmで左折。道が広くなる。先刻寄ったトイレの前を通過。この時は列が長い。やっぱり先刻に対岸に渡って正解だった。
 35kmまでの5kmは5:42~6:00。ちょっと遅れたか?ただ@6:00は給水でアンパンを口に放り込んだから。通過Nは3:17。残り7.195kmだから、やはり@6:00を意識すれば良い。最後の踏ん張りのためZAVAS PITを補給。
 ここら辺りで雲が切れて晴れる。気温も上がった気がする。グローブを外す。右折しての36kmまで@6:05。お!いかんいかん、前傾姿勢を意識して気持ち上げる。37kmまでは5:52。38kmの表示は見落として、39kmまでの2kmを11:31。ここでSUB4を確信し気が良くなる。一方、周りのランナーは皆ばててきたようで抜く方が圧倒的に多くなる。ランナーズハイなのだろうが、周りが止まって見えた。「最後は上げるか!」と、ここでスイッチが入った!ガシガシ進む。40kmまで@5:21。スピードに乗って右折しかかったら、コーナーの頂点の一番インコースで前のランナーが止まった。思わず「そこで止まるか!ふつうっ!」と声が出た。件のランナーは慌てて「すいません」とインコースを開けた。何を考えてコーナーのインコースで止まるのかな?・・・・何も考えていないからか・・・・奴は車の運転も下手だろう。
 私、空けてもらったインコースを突き、さらにスピードに乗る。41kmまで@5:12。まさにごぼう抜き状態であった。
 運動公園までたどり着いた。PMもどきの一団に追いつく。PMもどきが「もう大丈夫」「競技場に入って200mでゴール」とか言っているのが聞こえた。一団を一気に抜き去る。あ!ぬいぐるみだ!格段のスピード差でパス!さらに加速。運動公園内のコースは狭いが、縫うようなステップで次々と交わす。競技場入り口ではコーナーの大外からまくる。PMもどきの言葉を信じて「あと200m」と思ってスパートをかけたら、バックスタンドの直線にあるべきゴールがない!「PMもどきは嘘つきだ!競技場に入ってから350mはあるじゃねえかよ!」と独り毒づいた。渾身のスパートから若干ペースが落ちて、最終コーナー突入。DJが「SUB4まであと10秒」とかがなっている。「えっ!?」って感じ。そうか、グロスタイムには一切拘っていなかったから、グロスSUB4に手が届くところまで来ていたとは気が付かなかった。すると横をものすごい勢いで抜いていく長身の若者がいる。グロスに拘っているのかな?「いいじゃん、ネットで!」と思いながらゴールゲートをくぐった。G・O・A・L!!
 ラスト1.195kmを5:56(@4:58ペース=本レース最高LAP)でクリアして、Gは4:00:○。Nは目論見以上の3:56台と相成った。満足である。

 最初から無理のないイーブンで押していたせいか普段のようなダメージはない。周りがへたり込んでいる中ひょうひょうとゴールエリアで一連のストレッチ。
 そこにIさん登場。「2年ぶりのSUB4(N3:54台)。この絶好のコンディションでSUB4できなければ一生できないと思って必死に走った」とのこと。おめでとうございます。で、皇居での再会を約して別れた。
 さ!帰るか!500PETをもらい、完走メダルをかけてもらう。メダルって要らないのだけどね。チップを外してくれたのは外国人顔の中学生。丁寧にお礼を述べた。記録証をGETしてゴールエリアから脱出、すたすたと会場を後にする。すぐにサッカー場に赴き荷物を受け取る。「受け取る」というより「自分で拾い上げる」が正確な表現だな。そうだ!参加賞をもらっていない!競技場に戻る。あれ?参加賞受取所がない!!係員に尋ねると「あそこの相談所ですがコースになっているので、一度競技場の外に出て回っていただきます」とのこと。「了解しました。ありがとうございます」とは言ったけど、事前に送られてきたパンフにはそんなことは一言も書いていない。それなら先に受け取っていたわ!ちょっと不親切だな。
 言われた通り、競技場を出て、また入りなおして、参加賞を受け取る。Tシャツにかりんとう。Tシャツのデザインはお世辞にも洒落ているとは言えない。わざわざ取りに来ることもなかったかも・・・・ま、かりんとうは家族への土産にはなるか!
 そのまま競技場のスタンドに登り着替える。空はきれいに晴れている。冷凍タオルはまだ凍っていた。冬は凍らす必要はないのかもね。
 後から考えたら3・11、運命の14:46はこのスタンドで迎えたのだろう。黙祷もせず、祈りも捧げなかった。申し訳ない感じ。
 帰途につく。古河駅行のバス乗り場は長蛇の列。見た瞬間辟易したが、思いのほかスムースに流れる。行きもそうだったが大型の観光バスが多数用意されている。これは見事だな。他のレースの範になると思う。
 バスを降りて古河駅まではちょっと歩かされる。でもスタスタ歩けた。駅に入ると、すぐに入線してきた湘南新宿ライナー・15:45発熱海行に乗る。すごいよな、宇都宮線が熱海まで直行するんだもんな。帰りはグリーン車でも良いと思っていたが、号車がわからずに、結局立って大宮まで行くことになった。30分チョイだからたいしたことない。
 ここで葛藤。大宮で安居酒屋に寄るか、まっすぐ帰って洗濯機を回してから焼鳥屋に行くか・・・・「せっかく大宮で乗り換えるのだから途中下車しよう」と相成った。16:25頃だったかに安居酒屋本店に突入。赤星中瓶に煮込み。そこから日本酒上撰2杯に串カツ。1,530円だったかな?40分ほどで良い気分。帰宅して洗濯機を回しながら入浴。ゆっくり体をほぐす。ここでもダメージが少ないことを自覚した。

 本レースの特徴。コースはほとんどフラットで走りやすい。曇天微風、すこし寒いくらいと天候にも恵まれ、ゴルフの翌日でなければタイムアタックもできただろう。一方、単純折返しが5回もある。またスタートから7km位まではコースが狭くかなり渋滞している。スタートブロックに恵まれなければ、今日の入り(@5:36)が精一杯だろう。また景観は良くない。変化に乏しい。正直飽きる。
 会場は着替えも荷物預かりも並み以上ではあるだろう。送迎バスの態勢は非常に良い。アクセスも良い。
 こう整理していくと来年以降の出場は悩ましいな。スタートブロックが若くなる保証があればタイムアタックができるので良いのだが・・・・

 今日の総括。「一応SUB4ペースで入るけど無理はしない」つもりで臨み、結局ほぼペースを維持したまま辿り着いた。素直に実力が付いたと思ってよいだろう。来月のかすみがうらへの自信にもなった。5kmLAPは、27:33、27:15、27:22、27:54、29:19(27:39)、28:00、29:18、28:49、11:08<( )内はトイレなかりせば>。30km過ぎにちょっとだれたかな?
                                以上

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