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人のタイプを笑うな

男の9割は見た目に弱いと思う。
男の中でも、ゲイに焦点を当てると、それが限りなく10割に近くなると思う。
かく言う僕も、見た目に弱い。
会社にめちゃくちゃタイプの同僚がいるのだが、彼と一緒に仕事を初めた頃はテンションが高すぎて、若干引かれていたと思う。

その後、一方的に自分の感情を押し付けることは、相手にとって多大な迷惑になり得ると言うことを学習し、普段通りの自分で接したら、「fatty男さん、今日疲れてません?元気ないですよ。でも、いつもより冷静な感じでいいですね。」と言われた。恥ずかしさのあまり、「ちょっと、栄養ドリンク買ってくるわ。」と嘘をつき、感情を沈めるためにリモート通話を切ったという、なんとも言えない過去がある。

とまぁ、とにかく男はタイプに弱い!
なんで?って聞かれても、遺伝子がそうさせるんだ!としか言いようがない!
「それはですね・・・。やはり人間は美を追求する生き物であって・・・。」
なんていう、本能的なものを綺麗な御託で語ろうとする人間を僕は信用しない。

「なぜお肉が好きなんですか?」
「ウマイからです。」
という、脳の活動消費量0のような、脊髄反射で出た答えの方が、こういう話題の解答としては説得力があるし、信じられる。個人的に。

ただし、お肉が好き者同士であったとしても、どの部位が好きかはとても大きく異なる。特にゲイは好みの細かさが尋常じゃないと思う。
お肉が好き者同士焼肉に行ったら、急に「俺は、タンは嫌いなんじゃ!ホルモン以外は認めないんじゃ!」とか言い出して、「ホルモンお願いします!」って注文したものの、「ホルモンなめとんか!これはホルモンじゃない!ホルモンっていうのはな、もっとこうとろけるような甘みがあって・・・」なんていう、「お前は、俺の好みを全然わかっていない!」という説教が始まるのは日常茶飯事ですね。笑

さらに具体的な例をあげると、僕と僕の友人は、見た目も性格も男のタイプも真逆でして。

僕は、こういう感じの人(左端)がタイプで

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友人は、こういう感じの人がタイプだ。

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別に2人とも、外国人がタイプというわけではないのですが、自分たちと大きく遺伝子が離れていて、かつ俳優さんならお綺麗な方が多いので、生々しさが減ると思いまして、よくわからない配慮をいたしました・・・。笑(加えて、日本人の俳優で好みを説明するのがお互い難しい)


いや・・・。2人のタイプが全然理解できないわ・・・。


こう思われたあなた。
正常です!^^
僕たちは、お互いにそう言われ続けてきましたので。笑

僕に限って言えば、言われすぎて、逆に「わかる〜。^^」って言われると、
「本当に?」と疑ってしまうレベルになっちゃいました。

今でこそ、僕は自分のタイプを大っぴらに言うことができるようになりましたが、ゲイとしての自覚が浅い頃は、自分のタイプを大っぴらに言うことができませんでした。それこそ、忍びの末裔か?と思うくらいに、隠し続けていました。

全くもって失礼ですし、今の自分だったら過去の自分に思いっきり説教しちゃう話なんですが、自分のタイプが世間一般的には理解され難いものだと思っていましたので、それに関して色々言われたり、自分の好きなものが否定されるのが怖くて、隠し通してたんですね。

ゲイであることを隠し、さらにゲイ同士での間でさえも自分のタイプを隠すという、踏み絵をしてもバレないキリスト教信者レベルに隠し通していたと思います。なんとも言えない罪悪感を感じながら。

しかし、人間隠しごとをし続けると、いつか我慢の限界がくるものです。
自分のタイプを否定するということは、ある種自分の嗜好を否定することにも繋がりますから、自己否定をし続けるのに嫌気がさしたんでしょうね。
ある時から、「自分は、太い人が好きです。^^」と胸を張って言うようになりました。

すると、どうでしょうかね。
世界は良くなりましたね。
何も変わってないんですけどね、世界自体は。
自分が見ている世界は、良くなりました。
気持ちが楽になったんでしょうね。
嘘をつき続けるのって、弱い毒をずっと体中に浸透させているようなものですから。

そりゃ、たまに腹たつこともありますよ。
初対面のゲイに、「どんな人がタイプなの?」と聞かれたので、
先ほど、僕のタイプを紹介した画像(左端の人)を見せたら、

めちゃくちゃ苦いゴーヤを食べた時の顔をされた

こともあります。
しかも、ゴーヤ顔をしてきた人が僕の全然タイプじゃない人だったので、思わず、
「久しぶりにキレちまったよ・・・。屋上に行こうぜ・・・・。」と言いたくなりました。

でも、自分も結構同じことをやっちゃってるんですよね。
最近、良くなかったなと思ったことがありまして。
僕の友人が、バイキングの小峠さんがイケると言ってたんですね。

で、僕は、「いやいやいや。流石に?」(小峠さんのファンの方ごめんなさい!)
と言っちゃったんですね。(実際は、もっと直球を投げました。笑)
で、僕のタイプの方がええやん?ってやっちゃったんですよね。

友人に、
いや。fatty男さんが、どんな男好きでもいいけど、人のタイプ否定するのはやめてくれない?」と、ど正論を言われまして。

ど正論すぎて、
自分のタイプの素晴らしさを熱く語る、と言うわけのわからない自己主張で反論をするという、「酔ってたから。」じゃすまされねーぞ、ということがありました。

後日、自分が悪かったことを、客観的に判断しようと思って、別の友達と夕ご飯にピザを食べに行った時に、一連の流れを説明したところ、友達は、

「小峠好きなん・・・?まぁまぁ、強いねその人・・・。笑」と第一声。

おっ、これは、同士か・・・?と思ったので、僕のタイプの画像を見せたら、

「どこが良いの?この人の?^^」と、辛辣なお返事を頂きまして。

「比較して、どっちがより良いと思う?」と聞いたなら(反省してる?)、

ルックスは同レベルやけん、よりお金持ってそうな小峠やろ。」という斜め上の回答が返ってきました。笑

ピザもしゃもしゃ食べながら、名言吐くやん・・・、と思っていたら

「まぁ、fatty男が悪いよね。笑」とジンジャエールを飲みながら追い討ち。

はい・・・。気をつけます。

言い訳がましく聞こえるかもしれませんが、僕も悪気があって言ったんじゃないんですよね。
素直に、え?どうして?どこが良いの?って思ったことが言葉にでちゃったというか。でも、それが人を傷つけちゃうんですよね。

これは、タイプだけにかかわらず、趣味とか、思想とか、生き方全般に当てはまることだと思うんですよね。
自分とは違う対象を理解できない時に、やりがちなことだと思います。

かと言って、必ず相手を理解しなければならないとも思わないです
理解できなくていいから、否定をしないことが大切だと思います

中途半端に理解を示されるのって1番嫌だと思うんですよね。
「私、あなたのこと分かってます。^^」という上から分かった気になっている姿勢ってほんと失礼。

むしろ、「全然わからんけど、そうなんやね!^^」と言われた方が清々しいです。

当たり前のことなんだけど、意外とできていないなぁと思いましたので、自戒の念を込めて、この記事を書きました。

「人のタイプを笑うな。」

大切なことです。











大好きなカリカリ梅や、勉強の書籍代に使わせていただきます。^^