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vol.4 胸腰椎移行部と骨盤・股関節

こんにちは!サッカームーブメントデザイナー清水智充(ともち)です。 前回の記事では胸腰椎移行部と肩甲骨のお話をしました。

今回の記事では、胸腰椎移行部から骨盤、股関節についてお話します。

まず、人の下半身、脚、はどこから脚なのか、考えたことはありますか?

脚は、脚の付け根の股関節から、と思ってませんか?歩く、走る、ボールを蹴る、など、脚の動きは脚の付け根の股関節から考えてませんか?

実は違います。

下半身(脚の付け根)は胸腰椎移行部(みぞおちのあたり)です。それは解剖図をみるとわかります。

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骨盤の下にある大腿骨は、大腰筋(腰椎1から5番目から始まり小転子に付く)によって脊柱から吊られています。ですから、骨盤を前傾させ股関節を、脚を前へ振り出す、また脚を引き上げるのは、主に大腰筋となります。

ということは、下半身は、胸腰椎移行部から下であり、上半身は胸腰椎移行部から上と言えます。

胸腰椎移行部が肩甲骨によって押し出され、上前方へ動くと、脊柱は伸展されます(背骨全体が反る状態)。すると、腰椎の下にある骨盤は脊柱の伸展に伴い前へ倒れます(骨盤前傾)。股関節は軽度に屈曲した状態になり、胸腰椎移行部がより大きく、前上方へ動くようになります。それと同じタイミングで地面に足を接地することで地面へ強い力を加え、その反力を前方への推進力へ変えていると考えます。

筋に着目してお話しすると、骨盤が前傾の位置にあることで、骨盤の座骨結節から下腿骨に付くアクセル筋であるハムストリングスが使いやすい状態になります。ハムストリングスが伸張され、戻る力によって、股関節が屈曲から伸展し、胸腰椎移行部はさらに前へ推進します。

胸腰椎移行部を中心とした体幹を、前へ押し出すことができるか、

上半身の質量中心(胸腰椎移行部)をどう動かすのか、

無駄に、筋自体のサイズを大きく、単に筋自体のパワーを高めるのではなく、

持っている筋機能を最大限発揮するため、骨を最適なポジションへ動かす

体幹から動く、中枢から末梢へ、前進を連動させ、効率よく動く。

これが私の求めるムーブメントです。

以前の記事でお伝えした、ロストフの14秒、ベルギーの選手はこの体幹のムーブメントを90分を通して、普段のトレーニングで、日常で、常に体現しているからこそ起こった必然。

vol.4まで続いた体幹の話ははひとまずここまで。

読んでくださった方々、ありがとうございました。

今後も、私がサッカームーブメントデザイナーとして活動するフィールドで感じ考えたこと、気になっていることなど、いろいろな記事を載せていきますので、よろしくお願いします!



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