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【2つの大記録達成】マンチェスター・シティ×ウェストハム 22/23プレミアリーグ第35節

負けられない戦いは続く。
前節首位の座に返り咲いたマンチェスター・シティだが、再び試合数の多いアーセナルがチェルシーに勝利したことで暫定ながら首位の座を明け渡すこととなったシティ。この試合で勝利すれば再びその座に戻れる。まだまだ終わってないプレミアリーグの優勝争い。どの試合も落とせない。どの試合も決勝戦。そんな緊張感溢れる試合が続く中で選手は成長し、チームの一体感はどんどん増してきている。

それでは簡単ではありますがプレミアリーグ第35節。マンチェスター・シティ×ウェストハムの一戦の振り返りをしていきたいと思います!

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▪️ハマーズ.使い分けた守備陣形

シティは前節のフラム戦からギュンドアンに代わってベルナルドがIHに。怪我から復帰したアケが左SB。そしてGKはオルテガ。エデルソンは休養というくくりでこの試合の先発を外れたようだが、前節のパフォーマンスを見ればオルテガのチョイスになってもいいのかなと言う個人的な感想。そしてその起用にオルテガもセービングそしてボールの配給でチームに貢献してみせた。

両チームのスタメン!

残量争い真っ只中のハマーズ。スタメンにはチームを象徴する中盤ライスとソーチェクが不在。どうやらコンディション不良で欠場となったようだが、やっぱり彼らの不在はハマーズにとってはあまりにも痛かった。そんな試合内容となってしまった。

ハマーズはシティにボールを持たれることを想定したゲームプランを持ち込んだ。敵陣と自陣で陣形を変えるプランを採用した。

ハマーズは敵陣では[4-2-3-1]を形成してシティのボールの出どころにちょっかいを出しに行った。そして自陣に押し込まれると陣形を[5-2-3]に変更。5レーンを埋めながらシティの攻撃を凌いでいった。

敵陣と自陣で2つのブロックを使い分けたモイーズ監督

2つの守備陣形を用意したモイーズ監督だったが、ほとんどの局面でその使い分けは出来なかった。多くの時間を自陣で[5-2-3]を形成することとなった。

CLのバイエルン戦以降。対シティに対して敵陣では[4-2-3-1]を形成するチームが増えてきた。しかしバイエルンが見せたシティを苦しめたプレッシングをどのチームもそう簡単には真似できない。

シティはボールを持つと前節のフラム戦同様に、ストーンズがロドリの横に入り、後方を[3-2]の陣形に。ハマーズの敵陣陣形は[4-2-3-1]。

ストーンズのCH化がハマーズのプレスをずらしていく

配置を噛み合わせるとどうしてもロドリとストーンズのどちらがフリーとなる。シティはそこの優位性を生かして前進していった。しかしハマーズも中央を使われるのは当然嫌う。SHの選手が内側に絞ってシティの2CHをケアするアクションを見せるが、今度は3CBの脇を担うウォーカーとアケがフリーとなり、中を埋められれば外から前進する形を見せたシティが悠々と敵陣に侵入してしていった。

中央を埋めるとサイドが開く設計

シティが前進すると待ち受けるのが5バックをベースとした[5-2-3]の強固なブロック。

シティは手薄になるハマーズの5バックの手前、中盤の脇のスペースを利用してフィニッシュワークを設計していった。左サイドのハーフスペースでベルナルドが顔を出してフリーでボールを受けてドリブルを開始。またベルナルドは大外に流れてグリーリッシュとサイドを切り崩す。もしくはグリーリッシュを中にランニングさせて、相手WBを引きつけさせた外でベルナルドが受けるシーンもみられ左サイド深くを何度も切り崩してゴールへ迫っていった。

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▪️後ろに重すぎたハマーズ

シティに押し込まれる時間がどんどん増えていったハマーズだったがなんとか耐え忍んでいった。自陣では5バックベースでシティの攻撃を耐え凌ぎ、そこからカウンターから反撃すると言うのはハマーズの青写真だったはずだが、そんなシーンはほとんど作れなかった。

カウンターの起点となるレフティー.ボーウェンもグリーリッシュにサイドをえぐられると懸命に戻ってプレスバック。そんな姿勢から何度かグリーリッシュの攻撃を防ぐことに成功したが、そこま下がってしまうと当然カウンターに出るエネルギーも搾取されていく。

前線のアントニオもずるずると下がっていき、ハマーズの重心はどんどん後ろに。カウンターも打てない状況の中でただただシティの攻撃を耐え凌ぐ前半となった。前半無失点で終えられたことはハマーズにとってはプラン通りだったかもしれない。しかしいつでも失点してもおかしくない状況に置かれたハマーズ。モイーズ監督がハーフタイムを境にどんなプラン変更をするのか興味深かったが、シティが後半早々にセットプレーからゴールを奪いあっという間にこの試合の蹴りをつけていった。

この試合ハマーズの中盤を担ったルーカス・パケタとダウンズは本当に献身的にシティの攻撃に耐えていたが、そこからのカウンターへ移行するパワー不足は少々否めなかった。ライスとソーチェクだったらもう少しカウンターフェーズに持ち込んでシティにより難しい状況を作り出したのかな…とどうしても思ってしまった。

▪️2つの大記録

先制点を奪われたハマーズは当然反撃に出る。65分ごろからボール保持を高めながらシティを自陣に押し込む状況に。しかし今のシティは鋭すぎる刃物を隠し持っていることを忘れてはいけない。ハマーズのボールを中盤で奪うとショートカウンターを発動。グリーリッシュがドリブルで前進するとハーランドが抜け出し最後は落ち着いてループシュート。

このゴールでハーランドはプレミアリーグ35ゴール目。プレミアリーグの1シーズン最多ゴール数34を更新するゴールとなった。

そして途中から入ったフォーデンがこの試合の最後を締めくくった。CKからミドルレンジで待っていたフォーデンが左足を振り抜き点差を3点に。このゴールはペップがシティに就任してから奪った1000ゴール目のゴールとなった。

404試合で1000G。とてつもないペースですね。

ハーランドのプレミアリーグレコードと合わせて、シティが二つの大記録を手土産にプレミアリーグ9連勝。ガッチリプレミアリーグ首位の座を守った。


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