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追悼 坂本龍一さん〜Ars longa, vita brevis 〜

教授(坂本龍一さん)の訃報に大きなショックを受けている。

世代なのか、かつての私が好んで聞いた音楽は教授とその周辺の人々の作品に偏っている。
ファーストコンタクトが誰だったかは忘れたが、推しのいちアーティストから芋づる式でその周辺アーティストに流れ、気づけば私の音源コレクションは教授とその仲間達ばかりになっていた。

今でもよく聞くのは、元奥様の矢野顕子さん、教授を叱れる唯一の人と噂の大貫妙子さん、盟友忌野清志郎さんなど。
奇しくも教授の命日となった日の翌朝、私は矢野顕子さんのことを記事で回想しており、あれは虫の知らせだったのかと勝手に感傷に浸っている。

ところで以前からしばしば書いているのだが、80歳を過ぎた我が母の持論によると、「元気な人は癌細胞も元気」なんだそうだ。

そう言えば忌野清志郎さん(享年58)もかなりパワフルな人だったし、フリーアナウンサー逸見政孝さん(享年48)や俳優松田優作さん(享年40)も熱い魂の持ち主だった。

4人に1人が癌になる時代だけに科学的なエビデンスはどこにも無いが、何となく納得するあたりがやはり分析好き親子。
そして母も私も覇気がないタイプゆえ、癌にはならないだろうという妙な自信を持っている。

ちなみに教授の楽曲で私のお気に入りは、「オネアミスの翼」オープニングテーマと「子猫物語のテーマ」。
どちらも映画のサントラだが、私は彼が敬愛するドビュッシーばりの難解な曲よりも、やや肩の力を抜いて作った感のある商業路線的作品(実際には決して肩の力を抜いて作ったわけではないと思うが)が好み。

何というか、芸術家でありながら芸術に走り過ぎず、でも隠し切れない才能が見え隠れする感じが、素人耳に何とも心地良いのだ。(失礼)


きっと今ごろは、天国で清志郎さんやユキヒロさんとノリノリでセッションをされていることだろう。


最後に、教授が好きだったという言葉を。

Ars longa, vita brevis
芸術は長く、人生は短し
古代ギリシアの医学者ヒポクラテスの言葉

合掌。

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