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景品表示法違反だと知らないブロガー多すぎ問題

今日の朝、あるパワーブロガーの記事を読んでギョッとした😳

講座に集客するための誘導記事なのだが

「 子宮頸がんで放射線治療により、膣が癒着してしまった😭 」

「 毎日この道具でケアを続ければ、元の膣に戻るかもしれない 」

「 この製品は、更年期症状にもいいらしいって聞いた🤔 」

これ、「景品表示法」( 不当景品類及び不当表示防止法 )に違反し、罰せられてしまう可能性がある

景品表示法違反とは、景品表示法の「消費者を誤認させる不当な広告を禁止する規制」や、「過大な景品の提供を禁止する規制」に違反してしまうことをいいます。

弁護士法人 咲くやこの花法律事務所ホームページより引用

紹介されていたその商品は、子宮頸がん治療後のケアのために開発されたものではない

その商品は医療器具でもなく、健康なカラダづくりのサポートする商品だ

彼女のフォロワーは数万人を超えるので、発信にはかなりの影響力がある

影響力があるからこそ、わたしは危険だと思ったのだ

子宮頸がん治療中の人たちが、彼女のBlogを読んで、治療後のケアに使いたいと本来の目的と異なる使い方をされた場合

販売側の立場を考えると🤔

もし、その使い方をして、何か問題が生じた場合、誰が責任を取るのだろうか

メーカー側としては、その発信は営業妨害に等しいということに、彼女は気づいているだろうか

そして、そのBlogの内容は医療行為にも等しいのではと考えたのだ

SNSで誰でも気軽に情報発信できる人が激増した半面、知らない内に景品表示法に違反している人も増えている

あなたがもし、SNSを使って情報発信しているならば、今回の内容は他人事ではないので必ず最後まで読み進めて欲しい



▶︎製品の意図を理解していない


まず、その製品の本来の目的をちゃんと理解しているのだろうか

というところに疑問を抱いた

内容を確認して、メーカーに問い合わせてみたところ

『膣が癒着している状態の場合は、使用をおすすめしていません』

ということは、何が起きてもそれは『自己責任』ということになる🤔

そして、その製品を扱っているメーカーほとんどのサイトを確認すると確かに、『膣内に問題がある場合は、使用をお控えください』と記載されている

一般的に誰が聞いてもわかる話なのだが、それでも『本物の専門家』に勧められてという文字がわたしはどうしても気になったのだ

『病院ではない本当の専門家』

子宮頸がんで治療後のケアということだったが、どう考えてもおかしな話だ

そもそも、その製品は『治療後のアフターケア』として開発されたものではないからだ

そして、紹介されている製品をBlogで紹介していたが、思いっきり『メーカー名』がわかる写真を掲載していた😳

それもあって、わたしはメーカーに問い合わせたのだ

パワーブロガーのBlogを見て、調べている人も多いはずだ

それだけ影響力のあるからこそ、Blogで商品を掲載する場合は、メーカーを伏せるべきだ

この投稿だと、『ステルスマーケティング』だと疑われてもおかしくない

ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティングとは、消費者に特定の商品やサービスについて、宣伝と気づかれないように商品を宣伝したり、商品に関するクチコミを発信する行為のこと。ステマ、と呼ばれることも多い。
情報発信に関して企業の介在があるにもかかわらず、そのことを消費者に隠したり偽ったりして行われる情報発信全般のことをいう。

synergy! マーケティング用語より


ここから読み取れることは、パワーブロガーの彼女は、景品表示法や薬機法についての知識がないということになる

2023年10月からステルスマーケティングが禁止されていることも知らないのだろう

そして、その製品を取り扱っているのが『本当の専門家』で、その製品を販売している人から、その使い方を教わったと解釈するBlogの内容に捉われている可能性が非常に高いことに、彼女は気づいていないだろう


▶︎『本当の専門家』って?


『本当の専門家』と言われて、想像するのは?

その前に『病院で教わったのではなく、本当の専門家』というのが気になった🤔

膣(女性器)の専門家といえば?

婦人科医
助産師
婦人科看護師

のどれかが当てはまると誰もが思うだろう

だが、『病院ではない』ということは、医療関係者ではない人というカテゴリーに入る

医療の知識がない膣の専門家と考えたら、どうだろうか🤔

本当にその知識を持っているのか?
『本物の専門家』を信じて、パワーブロガーは人体実験中だが、何が起きても自己責任

もし、何か問題があったら、誰がその責任を取るのだろうか🤔

Blogを読んで、同じ行為を行い、何か問題が起きた時に責任を誰が取るのか

パワーブロガーという立場上、責任問題になるということにまずは気づかなければならない

気づいていないからこそ、あのBlogの投稿なのだろうと思うのだ

わたしもその製品の愛用者だからこそ、危機感を募らせた

または、もし医療関係者が彼女にその使い方を説明していたとしたらどうだろうか

それはそれで、間違いなく医療行為としてみなされると思うのだが、私の考えは間違っているだろうか

医療行為ができるのは『医師』

立場を間違えていたら、大問題なのだ

看護師に認められているのは「療養上の世話」と「診療の補助」 であり,医行為に該当する静脈注射や特定行為は,あくまでも医師の指示等一定の要件のもと 看護師による実施が認められているものです(これを「相対的医行為」ということもありま す)。

メディカルオンライン 1 Q&A 看護師が行うことのできる医行為の範囲とは?



▶︎景品表示法を知らないパワーブロガーたち


わたしはスクール生(事業を行っている人)全員に、景品表示法と薬機法について教えている🤔

これを知らずにビジネスをすることは、危険行為に近いからだ

あの投稿に関する問題点は🤔

✅製品の正しい使い方ではない
✅メーカーがわかる画像
✅実験と言いつつも、ステマ(ステルスマーケティング)だと誤解される恐れがある
✅勧めてくれた人が誰なのか、明確ではない

と言ったところだろうか

特に、子宮頸がん治療中の人がそれを読んで、どう思うかだ

治療後に、同じように使用する人がいるはずなのだ🤔

そう考えた場合、誰が責任を取るか

発信者の彼女に責任を取れとクレームが入るが、逃げるだろうと思う

『その製品の紹介者は本当の専門家』だからと

さて、景品表示法とは🤔

景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者のみなさんがより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります。

消費者庁 景品表示法とは


メーカー側が正しい使い方をHPやSNSで掲載していたとしても、パワーブロガーの投稿により、ステルスマーケティングだと認識されてもおかしくないのだ

使用目的と発信内容が違う時点で、景品表示法に反することにパワーブロガーは気づいていない

さらに、『癒着が元に戻るかもしれない』は『完治するかもしれない』と誤認される恐れもある

子宮頸がんと戦っている女性の力になりたいという彼女の気持ちは十分伝わってくるのだが、誤認表現と思われてしまう危険性があることに気づかなければならない


▶︎予防と治療を履き違えてはいけない


パワーブロガーにできることは何か🤔

自分が今置かれている状況に対しての体験談やそこで得た正しい知識を発信すること

そして、同じ悩みを抱えている人の助けになればという、温かい心を読者に
届けることである

それはBlogを通して伝わってくる

自分の実体験を通じて、どうしたら子宮頸がんを予防できたのだろうか🤔という知識を読者は求めているのではないだろうか

パワーブロガーにできることは『予防』のために、実体験を通じてどうすれば良かったのだろうかという内容だ

治療で辛い思いをし、乗り越えてきた彼女だからこそ、伝えたいことはたくさんあるだろう

だが、情報として提供できるのは『予防』であり『治療』ではない

ましてや、その情報が『医療』行為ができる医師からの情報ではないとすれば、信憑性に欠ける

エステ業界では、『予防』はできるが『医療行為』はできない

だから、婦人科医と業務提携をし、医師の判断のもと、カウンセリングを行うのだ

エステ業界では『予防』のための知識として、知識を習得しお客様に情報を提供している

エステティシャンでできない医療行為に関しては、医師に委ねているのだ

という点を踏まえて、『本当の専門家』とは誰を指しているのか

数万人フォロワーが読んでいるBlogだからこそ、信憑性に欠ける投稿をしてはいけないのだ

その情報に本人は責任が持てるのか🤔

わたしは疑問に思う

彼女のBlogで紹介されている商品が『医療目的』の商品ではない

その製品を『医療目的』の製品だと捉える人もいるはずだ

影響力を持つ人こそ、発信には信憑性が求められるし、責任を持って投稿しなければならない

集客に誘導するためのBlogとはいえ、『本当の専門家』がそのような内容をパワーブロガーに投稿させていること自体が問題だ

景品表示法をもう一度学び直し、投稿を改めることをお勧めしたい





佐方ともみ 
美容業界28年目 エステティシャン
IOB認定オーガニック専門家
食べて痩せるオーガニックダイエットBioeat(ビオエット)®︎協会代表
フェミニンケア×更年期プラクティショナー養成講座主宰兼講師


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