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日本の島、島旅夢想

こんちわ、唐崎夜雨です。
以前に、島旅をしてみたい、壱岐に行ってみたい、というようなことを書きましたが、ちょいと日本の島について調べてみました。
上の写真は佐賀唐津沖に浮かぶ台形の島・高島。大林宣彦監督の映画『花筐』でも印象的に描かれています。

おっと、失念しておりましたが、我が国そのものが島でした。
ですが本州・北海道・四国・九州はちょいと横へ置いといて、の話です。およそ話題は自分のことを棚にあげて語るものです。

日本の島の数

日本の島の数は国土地理院が発表している。14,125島ある。
これは令和四年1月の電子国土基本図をもとに数えられたもの。

これによると島の多い都道府県は、
長崎県1479島、
北海道1473島、
鹿児島県1256島、
岩手県861島、
沖縄県691島、
宮城県666島、
和歌山県655島、
東京都635島と続く。

山梨県、長野県などのように内陸にある都道府県は島の数がゼロである。大阪府、滋賀県も島の数がゼロとなっている。
となると、淀川の中之島や琵琶湖の竹生島は島じゃないのか……?

日本の島の数 | 国土地理院 (gsi.go.jp)

島の定義と計数方法

一般に漠然と水に囲まれた陸地を「島」と呼んでシマいますが、日常会話はそれで問題ないとしても、数を数えるとなると島の定義が必要となります。たとえば島の大きさ。どれくらいの規模が島か。ただの岩と思われるものでも島とよべるのか。
この島の計数に関しては、島の定義を下のようしている。

島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう。

海洋法に関する国際連合条約第121条

ここでは自然に形成された陸地を対象とし、人工の島は対象外としている。たとえば、横浜の八景島などが含まれていない。

計数方法については、下記の通り。

1. 法令等(離島振興法、有人国境離島法等)に基づく島を重複なく計数する。
2. 1.のほか、電子国土基本図に描画された全ての陸地120,729(令和4年1月時点)のうち、周囲長0.1km以上の海岸線で囲われた陸地を対象に計数する。
 この際、当院の保有する資料の範囲内で、自然に形成されたと判断できる陸地のみを計数の対象とする。
3.1,2いずれにおいても、湖沼等にある陸地は計数の対象外とする。

国土地理院

川や湖の島もこれに含めない。湖沼の島も島には違いないのですが、この調査では海岸線で囲まれているものを対象としている。
そのため、中の島や竹生島は対象外ということです。

一方で、周囲長0.1キロ以上あれば対象とされるので、一般に島とはみていない陸地が島としてカウントされていることもある。
東京都の島の数が意外と多いのも、この周囲長によるものかもしれない。もっとも、伊豆七島に小笠原の父島母島くらいしか頭になかったので拙者の無知によるんですが、ちょっとした島の周囲にある岩のような小さな島々も一つの島として数えられる可能性はある。

昭和62年に海上保安庁が公表した島の数は6,852島。島が大幅に増えたのは、地図の精度の向上によるものらしい。
ただし、対象が自然に形成された陸地なので、地殻の変動などにより増えたり、逆に無くなったりすることもありうる。

それでは、唐崎夜雨が気になる島を5島選んでみました。

島のデータは『日本の島ガイド 新版SHIMADAS(シマダス)』(日本離島センター刊)に準拠しています。
『シマダス』に掲載されている島は、およそ1750島。基本的には有人島であり、無人島でも自然や歴史、文化の点から重要と思われる島が掲載されている。

いちおう申し添えておきますが、これらの島へ行くかどうかは別の話です。行ってみたい気もしますが、何しろ船や飛行機が得意ではない。
行かないくせに勝手なことを言えば、島旅は船旅のほうがよさそう。桟橋の出船入船が郷愁をそそる。
たとえば、雨のデッキに目をこらしても溢れる泪でなんにもみえない、わけをきかせてくださいと叫ぶその声銅鑼が消す、とかドラマを妄想したりして。
話がそれて来たので、島旅夢想。

俊寛ゆかりの硫黄島(鹿児島県)またの名を鬼界が島

九州南端から約40キロのところにある火山島の硫黄島〔いおうじま〕。
面積:11.62㎢ 標高:硫黄岳704m
『平家物語』鹿ケ谷の陰謀により俊寛が流刑となった鬼界ヶ島とされる島はいくつか候補がある。そのなかで有力とされているのが、この鹿児島県の硫黄島。中村勘三郎がこの島で俊寛を上演している。
また壇ノ浦で亡くなられたとされる安徳天皇がここに流れ着いたという伝説がある。島民のなかには安徳帝の末裔がいらっしゃるかもしれない。

壱岐島(長崎県)

大陸と九州の中継地である壱岐島〔いきのしま〕。
面積:134.63㎢ 標高:岳ノ辻213m
大陸との間に位置するのは対馬もそうだが、博多からジェットフォイルで1時間ちょっとという距離に惹かれる。古くからひらけていたようだし、平安時代の延喜式神名帳に24座記載されている。極端に高い山がなさそうなので、自転車にでものって神社めぐりでもしてみたい。島旅夢想のなかではわりと現実的に訪れたい島。芭蕉の弟子、河合曽良が壱岐で没したこと初めて知る。

厳島(広島県)安芸の宮島

廿日市宮島口の沖合2キロにある厳島〔いつくしま〕。
面積:30.33㎢ 標高:弥山535m
日本三景のひとつ安芸の宮島。国の特別名勝、特別史跡に指定されている。また平家ゆかりの厳島神社は安芸国一宮。世界文化遺産にも登録されている。この厳島と琵琶湖の竹生島、相模の江の島を日本三大弁天。唐崎夜雨は辯才天のファンですから、お参りせねばなるまい島。

大三島(愛媛県)国宝の島

瀬戸内海の芸予諸島最大の島が大三島〔おおみしま〕。
面積:64.53㎢ 標高:鷲ヶ頭山436m
伊予国一宮の大山祇神社が鎮座する。武将の崇敬篤く、奉納された武具甲冑がたくさん保管されている。また神社のクスノキ群巨木38本は天然記念物に指定されている。安芸の一宮が厳島で、伊予の一宮が大三島にあるところから古来海上が重要な交通路だったことは容易に察せられる。現代の大三島は尾道と今治を結ぶしまなみ海道の島で車で行ける。瀬戸内の多島美をみながら走るのも楽しいかもしれない。

直島(香川県)現代アートの島


香川県ですが岡山県に近い直島〔なおしま〕。
面積:7.82㎢ 標高:地蔵山123m
現代アートの島として多くの観光客が訪れる直島。こうゆう島はふらっと訪ねて島の雰囲気にひたるだけで心地よさそう。なんとか美術館とかも結構なんですが、基本的には人の多いところは苦手だから。そうしてみると瀬戸内海のあまり観光客が訪れないような小島でのんびりするほうがいいように思われてくる。直島は崇徳上皇が訪れたという伝説がある。

さいごに

今回はやはり西日本が中心になってしまいましたが、いきたい国を挙げたときも西国に惹かれていましたけれど、公平に見ても西国のほうが島数は多い。
上記のほかにも隠岐や佐渡といった配流の島、竹生島や江の島といった信仰の島、独自の民俗や文化を継承している島、風光明媚な島や美味なる特産品の島など調べれると尽きないこと改めて知りました。
今後も島旅夢想はつづく、かも。

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