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同族意識、同属意識を打ち破れ ヨハネ9章①

今回のお話は、さてはて、どう言っていいのやら、と頭を抱えます。

イエス様がエルサレムにいた時の話です。エルサレムには神殿で働く祭司たちや律法を厳格に守ろうとしているファリサイ派の人々がいました。この話では祭司たちやファリサイ派の人々が、一人の目が見えなかった人を巡ってイエスを訴えようとすることを伝えています。物語は一人の人を取り巻いて、いわば出汁にして、イエス様に何か罪があったことにしよう、いわば代理論争になっています。

1 さて、イエスは通りすがりに、生まれつき目の見えない人を見かけられた。2 弟子たちがイエスに尋ねた。「ラビ、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか。」3 イエスはお答えになった。「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。4 わたしたちは、わたしをお遣わしになった方の業を、まだ日のあるうちに行わねばならない。だれも働くことのできない夜が来る。5 わたしは、世にいる間、世の光である。」6 こう言ってから、イエスは地面に唾をし、唾で土をこねてその人の目にお塗りになった。7 そして、「シロアム――『遣わされた者』という意味――の池に行って洗いなさい」と言われた。そこで、彼は行って洗い、目が見えるようになって、帰って来た。8 近所の人々や、彼が物乞いをしていたのを前に見ていた人々が、「これは、座って物乞いをしていた人ではないか」と言った。9 「その人だ」と言う者もいれば、「いや違う。似ているだけだ」と言う者もいた。本人は、「わたしがそうなのです」と言った。10 そこで人々が、「では、お前の目はどのようにして開いたのか」と言うと、11 彼は答えた。「イエスという方が、土をこねてわたしの目に塗り、『シロアムに行って洗いなさい』と言われました。そこで、行って洗ったら、見えるようになったのです。」12 人々が「その人はどこにいるのか」と言うと、彼は「知りません」と言った。

ヨハネによる福音書9章1ー12節


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