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ミュージカル『ハミルトン』歌詞解説39―Burn 和訳


はじめに

ミュージカル『ハミルトン』は、ロン・チャーナウ著『ハミルトン伝』(邦訳:日経BP社)をもとにした作品である。

物語の舞台は18世紀後半から19世紀初頭のアメリカ。恵まれぬ境遇に生まれたアレグザンダー・ハミルトンは、移民としてアメリカに渡り、激動の時代の中を駆け抜ける。アメリカをアメリカたらしめる精神がミュージカル『ハミルトン』には宿っている。

劇中では、友情、愛情、嫉妬、憎悪など様々な人間ドラマが展開される。ここでは、そうしたドラマをより深く理解できるように、当時の時代背景や人間関係を詳しく解説する。

”Burn”

※歌詞の和訳はわかりやすく意訳。

※歌詞の原文は『Hamilton the Revolution』に準拠。

Eliza sits with a lantern and a stack of letters.

ELIZA:

I saved every letter you wrote me. From the moment I read them I knew you were mine. You said you were mine. I thought were mine. 

「私はあなたからもらった手紙をすべて保存しているの。手紙を読むとあなたが私のものだと実感できるからよ。あなたはあなたが私のものだと言ったわ。私もそう思っていたわ」

ELIZA:

Do you know what Angelica said When we saw your first letter arrive? She said, "Be careful with that one, love. He will do what it takes to survive." 

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