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お金の教育!あなたはどっち派?

 以前のブログでも書いたように、日本における金融教育が本格化しました!

 「でも、日本以外の国はどうなんだろう?


 やはり気になりますよね!
え?ならない?
 ということで、今回は世界を代表する経済大国である米国と英国の金融教育事情についてです。

米国の例

 まずは、日本経済とは切っても切れない国である米国です。

 米国といえば、ニューヨーク市場があり、ニューヨーク市場は前回のブログにも書いたように日本の経済に大きな影響を及ぼします。

 金融先進国である米国では、個人のお金の計画や管理などといった「パーソナルファイナンス」というカリキュラムが5歳から18歳までの教育に組み込まれています。

 お金の管理方法は家庭で学ぶことが理想的ですが、多民族国家である米国では難しい家庭もあることから、学校のカリキュラムに組み入れられているのですね。

 州ごとに細かい違いはありますが、基本的には年齢ごとに教育目標が設定されています。

  • 収入

  • 支出

  • 貯蓄

  • 投資

  • 債務管理

  • リスク管理

 以上の項目について9~10歳、13~14歳、17~18歳までに習得するように設定がされているのだそうです。
個人的には「貯蓄」を教えているというのは少し意外でした。アメリカ人に貯蓄のイメージがありませんでしたので・・・。

 細かな内容は割愛しますが、「起業家の失敗例と成功例」や「複利について」、「複利でお金が増える仕組み」などが入っていることが特徴的です。さすが米国といった感じです。「お金は仕組みをきちんと知って活用しよう!」という知識メインの方向性ですね。

英国の例

 2014年に行われた国際調査によると金融リテラシーの高さは世界6位という英国。英国でも地域によって差はありますが、なんと早い地域では3歳から金融教育が始まります!
 算数よりも先にお金について教え始めるのですね!

 内容は以下の項目です。

  • お金の管理方法

  • 批判的な消費者になるには

  • お金にまつわるリスクと感情

  • お金が生活で果たす役割

 とくにお金にまつわる感情を教えていることが興味深いですね!お金に関係するいろいろな仕組みなどをメインとしている米国とはアプローチが異なります。

 例えば3〜5歳ではお金が自分の気持ちを変えてしまうことだったり、他人はお金についての考え方が違うかもしれないなど「心とお金」についてを教えます。しかも、ただ言って聞かせるのではなく、「お金についての自分の気持ちを説明させる」というものも5歳までのカリキュラムに入っています!なんと奥が深い!)なんだか小学校の道徳の授業みたいですね!

 また、年齢が上がるとお金を借りることや破産、詐欺や人生のイベントに対する感情を理解する内容もあります。

 こちらも詳しくは割愛しますが、なりすまし犯罪の影響(11〜14歳)やお金を貸し借りしたときの気持ち(7〜9歳)など日本でも是非取り入れて欲しい内容が盛りだくさんです!

 個人的には、できればこの英国のカリキュラムを世界標準にしてほしいですね…

 そうすれば少なくとも今ニュースで毎日のように報じられている特殊詐欺や闇バイトに加担してしまう人の数は多少減らせるかもしれませんし、パパ活女子ホストにハマって人生を狂わせてしまう人の数も減らせるかもしれませんね。

知識だけでは限界がある

 いかがでしたか?米国と英国の金融教育をざっくりとですがご紹介しました。

 どちらも金融の先進国ですが、教育の方向性は真逆なのが興味深いですよね!

『知識をメインに教える米国道徳をメインにしている英国』

 どちらが人の行動に影響を与えるでしょう?

 間違いなく英国式だと私は思います!

 人間は感情があるため、知識があっても知識よりも感情に従うことがよくあります。

 実際にお金が絡めば知識よりも感情の優先順位が高まってしまいます。

 日本よりも金融教育が進んでいる米国では、日本よりも遥かにFP(ファイナンシャルプランナー)が身近な存在です。

 独立系ファイナンシャルアドバイザーの数は約13万人います。日本の8倍です。相談するのも一般的です。

 しかし、そんな米国をきっかけに世界的な大混乱を巻き起こしたサブプライムローン問題は起きました。まだ覚えている方も多いのではないでしょうか?そしてあのリーマンショックが起こりました。

 あの時、「住宅の価格が上がり続ける」という誘惑に人々は負けたのです。

 どんなに知識を身につけても限界があるんですね。

 前回のブログで、私が知識と同時にマインドも身につけるべきとお伝えしたのはこのためなのです。

 そう思うとあらためて人間の感情は怖しいですね!

 

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