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イライラが感謝と幸せに変わった話

その日は朝から1日おやこ劇場の運営委員会だった。仲間と深く話せるこの時間は好きなんだけど、その分エネルギーを使う。

晩ごはんは簡単なものにしようと思いながらスーパーに寄ると、お買得の牡蠣がさらに2割引き!
カキフライ食べたいな、家族も喜ぶだろうな、とカゴに入れ、ちょっとウキウキしながら家に向かった。

だけども、家に着くと気が緩んだのかぐったり…。

あぁ、寝たい。晩ごはん作るのつらい。でも消費期限が迫っている牡蠣が…

重い気持ちと体をよっこらせと動かして、牡蠣の下処理をして衣をつけ始めた。

私自身に注目してもらえなかった『疲れた、寝たい』という気持ちと願いは、『なんで私ばっかりがんばらなきゃいけないの!』というイライラに変化していた。

自分で自分を無視して、鞭うってがんばらせた結果だ…

私は家族に、わかってほしかった。
みんなが喜ぶと思ってカキフライを作ろうと思ったこと。安かったから、家計の助けにもなると思ったこと。疲れてたけどがんばって作ったこと。
そして、家族に「いつもごはんを作ってくれてありがとう」と言ってほしい。

ここまで自分で整理できただけで、少し落ち着いてきた。

言えるかな?

自己表現するときは、いつも緊張する。結局言えなかったことも何度も。

みんなが食べ終わるころ、やっと切り出せた。

「聴いてほしいことがあるんだ」

夫と息子、末娘が私に注目した。
(長女は出掛けて不在)

「今日ね、朝から1日会議で、楽しかったんだけど疲れてね、スーパーで牡蠣が安くて、みんなが喜ぶと思ってカキフライにしようと思ったんだけど、家に帰ったらぐったりして作りたくなかったけどがんばって作ったよ。それをわかってほしくて。でね、いつもごはんを作ってくれてありがとうって言ってほしいんだ。」

言えたー!
3人とも、こんなに優しい顔で聴いてくれるんだ!

夫「美味しかったよ。ごはん作ってくれてありがとう」

息子「バイトがあるからあんまりゆっくり味わえなかったけど、美味しかったよ。ありがとう」

末娘「いつもごはん作ってくれてありがとう」

私「言ってくれてありがとう」

……泣ける。
嬉しいのと感動と
なんとも言えないじんわりとあったかい感じが体中に広がっていた。

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