ロサンゼルス生活21日目

本日のロサンゼルスは雨。こちらに来てから3週間で雨の日は何日あっただろう。頻度は日本とそんなに変わらないのではないか。一体どういうことなのだろう。

本日は日曜日。日曜日はサンフェルナンドバレーに出かける日。お寺でサンデーサービスがある。お寺の方がお迎えに来てくださった。(雨の中、本当にありがとうございます。)

お寺に着いてウロウロしていると、倉庫のような場所で浴衣を畳んでいるご婦人がいらした。おそらく倉庫の整理をしているのだろう。ヒマなので一緒に畳み始める私。拙い英語で会話する。「家ではどんな料理をするのか」。そんなようなことを聞かれたので、「この前はカレーを作りました。作り過ぎて、3日間カレー食べましたけど」と答えた。ウケた。嬉しい。

整理が一段落して、またぼやぼやしていると、歌の練習をするからと声をかけられた。私はもうすでに合唱隊のレギュラーメンバーと認識されているようである。今日はなんだかとてもピアノの上手なお兄さんがやってきていた。合唱隊メンバーに優しくご指導されていた。一体彼はなにものなのだろう。音楽が大好きな私である。ぜひともお近づきになりたいものである。

サンデーサービスを終えると、妻とともにお寺の婦人会のミーティングに出席することになった。私は婦人でもなんでもないのだが、婦人会のメンバー候補になっているらしい。そもそも婦人会ってなんだ。まぁいいだろう。流されるままに婦人会の活動にも参加していこう。

会場には昼食が準備されていた。いわゆるランチミーティング的な体なのだろうか。ありがたく食事を頂戴しながら、議題に耳を傾けた。内容の何割かしかわかっていない私には発言の機会などもちろんない。しかし今日の食事もまた美味しい。どちらかというと食事に集中してしまった。(いつも本当にありがとうございます。)

夕方頃に帰宅。雨は止んでいた。

夜は映画を観た。「福田村事件」。監督はドキュメンタリー作家・森達也。史実をもとにした映画ではあるが、森達也にとっては初のフィクション映画。映画はとても丁寧に作られていた。福田村事件というタイトルなのだから、当然映画の主題は福田村事件である。しかし映画の中で事件はなかなか起きない。約2時間の映画の終盤頃に事件が起きるのではないだろうか。

森監督は福田村事件というパニック状態に陥った人間たちの集団心理を描くために、その前提条件をとても細かく提示していた。この細かい提示が観ている側にはとても効いてくる。こういう条件ならば仕方がなかったかもしれない、とか。いやとはいえ、もう少しどうにかならなかったのだろうか、とか、つまりは観ている側の思考を深めるのだ。さすがは森達也である。視聴者にとんでもない難題を吹っかけて映画は終わる。とても面白かった。そして東出くんがよかった。好青年の仮面を取ってからの彼が私は好きだ。正直な人が私は好きだ。

今日もいい日であった。

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