被疑者番号「10」【後編】

これは、とある事件の記録である。
留置場の構造や生活リズムは警察署ごとに違っているため、詳しく説明するとどこの警察署にあるかわかるらしい。

【あとがき】をここに

まず、ご覧になられている読者にお伝えしたいのが「逮捕イコール悪い事をした」ということではないこと。
「逮捕」とはあくまで裁判で有罪かどうか判断するための調査をする手続きなのだが、日本ではマスコミの影響なのか逮捕報道はイコール罰のイメージが強いように感じる。
『99.9』『Winny』という映画もあったほど、世界からも日本は検察警察側が強い法律のシステムであるということが指摘されている。
マスコミも、真実よりも「より興味深いネタ」にするよう加工されていたりするように思う。
印象操作の一環なのか、殺人などの「被疑者」であるにも関わらず押収したものから「自宅から残虐的なゲームやアニメが出てきた」というのがあったり、まだ捜査の段階にも関わらず「アダルト動画やアニメ、ゲームが押収された」と性被害事件の被疑者の押収品を槍玉に上げるのもどうか、というのもある。
今回逮捕され、勾留期間を経て、留置場を出てから報道を見て、実感した。


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