北九州市:門司港の魅力(1)

「日本遺産関門ノスタルジック海峡」のその歴史を物語る代表的な建築物、それが門司港駅(旧門司駅)。駅舎としては初めて国指定重要文化財になった駅舎です。
今往時を偲ぶ姿を残し、国内外の観光客に魅力を呈しています。
大正年間には日本一の国際港となり、世界に門司ポートの名を知らしめました。日本に招かれたアインシュタインご夫妻もこの地に魅せられといいます。この門司港開発にはあの渋澤栄一も出資しています。大正から昭和初期に建てられた数多くの建物を巡るまち歩きもまた楽しいひとときですね。
 この門司港レトロ地区には数多くの古い建物が残っており、その一つ一つには物語があるのです。目を閉じると往時の街の状況が浮かんできます。モボ、モガ達がかっこいい服装で闊歩しています。
 また、大戦時にはこの港から約200万人の兵士が大陸に渡り、多くの軍馬も連れて行かれれたのですが、残念なことにその半数の100万人は再び祖国の地を踏むことは叶いませんでした。ふと見上げると、小高い山の上には平和パゴダの塔が見えます。ビルマでは多くの日本人兵士がお亡くなりになり、ミャンマーの仏教協会と日本の有志の方々で建立したビルマ式仏塔で、今でもミャンマーのお坊さんが常駐して亡くなった兵士の霊に読経を上げていただいています。ビルマ式パゴダは日本ではここだけです。ほんの僅かな拝観料で参拝できます。
 下関と門司の間を流れる関門海峡は日本の歴史を大きく動かしたその舞台でもあります。
1日600百隻以上の船舶が通る国際航路となっています。1日4回東流れ、西流れと潮が動き、流れが早い時には10ノットに達し、通過する船の難所でもあります。早い潮流と行き交う船を間近に見られる和布刈地区にも人気が出ています。この地区には下関から和布刈まで海峡の空中を時速100kmで滑走するジップラインも計画されています。
 九州最北端にある和布刈神社は平家が戦勝を祈願した神社、また甲宗八幡宮は義経、かば殿兄弟はお参りした場所です。
 ネットに出てこない面白い話を聞きながら観光ボランティアガイドと歩くのもまた楽しいひと時で、お土産話としてお持ち帰りくださいね。観光案内所は門司港駅みどりの窓口隣にありますのでお気軽にお立ち寄りください!


国際航路の関門海峡
郵船ビルにある昔のエレベーター
門司港名物「バナナの叩き売り」
旧三井倶楽部
大連友好記念館

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