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F1のミカタ『ルイス・ハミルトン最後の証明』

ルイス・ハミルトンが今のF1で最強のドライバーであることについて
疑いの余地はありませんよね。

今シーズンは速さではなく『強さ』で見事6回目のチャンピオンを獲得。
これは「あの」 ミハエル・シューマッハに次ぐワールドタイトル戴冠回数。

若い力が忍び寄ってきてはいますが、
まだまだそう簡単に負けるような気がしません。



でも、でもっ、
その疑いのないハミルトンの強さを
どうしても素直に認められない自分がいることも
確かなことが分かりました。


どうして素直になれないかというと…

F1デビューから強いクルマに乗り続けている

これに尽きます。


13歳のときに当時のマクラーレン代表のロン・デニスと長期契約を交わしたことがそうさせているので、別に本人のせいでも何でもないのですが、近代のグレートドライバーたちはみなテールエンダーのチームでの活躍を買われてトップチームに昇りつめています。


下位のチームでの活躍はF1ファンも目の当たりにしているので、
そのドライバーが速いチームに移ることを
比較的素直に受け入れられるのではないかと思っています。


マックス・フェルスタッペン然り、
シャルル・ルクレール然り、
セバスチャン・ベッテル然り、
フェルナンド・アロンソ然り、
キミ・ライコネン然り、
ミハエル・シューマッハ然り、
そして、アイルトン・セナ然り、です。


F1に来ただけで、大抵はそれはもうスーパーなドライバーなのですが、
先に挙げたドライバーはその中でも突出している人たち。
F1に来る前も他を圧倒するドライバーだったことでしょう。


ハミルトンがデビューした当時で言えば
ミッドランドF1チーム、スパイカーF1チーム、スーパーアグリF1チームなどがテールエンダーでしたね。

マクラーレンやメルセデスとの繋がりは薄いですが、
例えば資金提供と引き換えであればハミルトンを走らせることもできたでしょう。

その少し前はミナルディF1チームがそういう役割を担っていたような気がします。(アロンソやマークウェバーがデビューしたチーム)
ペーター・ザウバー氏がまだチーム代表だったときは見込みのある若いドライバーを積極的に登用していて、当時無名のキミ・ライコネンが飛び級でF1デビューしたのは有名です。


下位カテゴリーでどんなに速さを見せてきたドライバーも
F1に来たらまず自分の速さを証明しなくてはならない。

長くF1を見てきていると、こういう文化が染みついているのか、
だからこそ弱いチームの遅いクルマを、ハミルトンの力で上位に導いてほしいと思っています。



2019年シーズンが終わり、急に湧いて出た2021年にフェラーリ移籍の噂。

ご存知の通り、2007年から12年チャンピオンドライバーを輩出できなかった伝統のイタリアチーム。

孤高の王者、ミハエル・シューマッハは
当時15年間ワールドチャンピオンを輩出できていなかった赤い跳馬のチーム復活の担い手として名乗りを上げ、5年かけてそれを実現しました。


理想的な世代交代をしたとは言えないシューマッハは
フェラーリでチャンピオンを獲ることで真の王者の称号を得ることができました。


あくまで私の中でのことなのですが、ハミルトンが真の王者となるかどうか。もしかするとそれを実現する最後のチャンスかもしれません。
(決してハミルトンのフェラーリ移籍を推しているわけではありません)

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