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6月24日(土):サービス・ドミナント・ロジックの価値創造主体とリソース

昨日は農家と青果仲卸が連携して企業向けの体験農園を貸し出す取り組みに端を発してサービス・ドミナント・ロジックのことに触れました。

本日もこれに関連した話をもう少しばかり。

サービス・ドミナント・ロジックはモノを単体で販売する交換価値とは違い、モノに支えられたサービス全体の使用価値、経験価値にフォーカスします。

これはそれ以前からあるモノを単体で捉え、モノとサービスを切り離して考えて交換価値によって流通させていたグッズ・ドミナント・ロジックと大きな違いです。

また価値創造の主体にも違いがあります。

グッズ・ドミナント・ロジックではモノやサービスの生産者である企業が価値創造の主体ですが、サービス・ドミナント・ロジックでは企業に加えてネットワークのパートナー、そして顧客もそれを担う存在になります。

そして価値創造のために活用されるリソースも異なってきます。

グッズ・ドミナント・ロジックではオペランドリソースであるのに対して、サービス・ドミナント・ロジックだとオペラントリソースが中心です。

「オペランド」と「オペラント」は最後の一文字の濁点だけの違いしかないし、聞き馴染みのない言葉で分かりにくい面もあると思います。

簡単に補足をするとオペランド資源とは、有形・静的・有限な物質的・ハード的資源を指し、オペラント資源は、無形・動的・無限のソフト的な資源でナレッジやスキル、オペレーション力のようなものを意味します。

私たちフィットネス業界の事業に例えると、オペランドリソースはトレーニングマシンのようなハード資源で、オペラントリソースはトレーナーのスキルや現場のオペレーション力のようなソフト面での資源です。

トレーニングマシンを並べて単に空間だけを提供しているのはオペランドリソースによるグッズ・ドミナント・ロジックですが、こうしたマシンをトレーナーのスキルや現場のオペレーション力のようなオペラントリソースとセットでお客様への価値共創のために用いていくのはサービス・ドミナント・ロジック的な発想になります。

前者と後者を比較した時に外形的にはやっている事柄が類似しているものの、スタート地点の発想と顧客へのアプローチは大きく違っていますね。

私たちが運営する小型のスクール制クラブでは、当然ながら後者の概念でやっているので、オペラントリソースが大事になるし価値共創のための顧客との関係性も大事になってきます。

明日も関連の話題を続けるつもりです。

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