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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論673」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第22号(2006.1.25発行)「活路を開く手法(商業アドバイザー・小柳剛照」2~※名称等は当時、一部文章省略

ガラス張りの建設会社

そこで、施工会社や建築家の都合ではなく、建築主の夢を形にすることを、仕事にしようと考えたものです。
愛犬と共生する家。
太陽光が木漏れ日のように差し込む家。
そういう欲求に応えるシステムを構築したことが、W社の業績を飛躍的に伸ばしたのでした。

実は同社は、自社では建築をしません。
インターネット上で、建築主、建築家、施工会社を結ぶ役割をする、というユニークなシステムをつくったのです。
建築主の要望を元に、登録した建築家、施工会社と、とことんいい家をつくる。
そして建築家と施工会社の選考基準は、入札金額が安いことではなく、建築主の望みに合う家づくりに合致していること。
だから、建築家も施工会社も、ちゃんと利益を確保できることが分かっているから、よりいい仕事をしようと頑張れるのです。
そうして完成した家が、建築主に大きな満足感を提供し、それが口コミで広がれば、新たな依頼主がそこから増えていくことになるのです。

そしてW社は、そこに関わるすべてのお金の流れをオープンにしました。
自社の利益も、建築家や施工会社の利益も、すべてオープン。
そしてそのシステムを承諾できる企業だけが、オープンコンペに参加できるものです。
このシステムが、建築主、建築家、施工会社の信頼感を生み、業績を向上させてきたカギのようです。

お客様を幸せにする

W社では、申し込みされた建築主の家族全員から話を聞き、家族のための家をつくることを心がけます。
家を建てるのは、家族を建てること。
家を建てるのは、一生のお付き合い。
そういう企業理念があれば、建築主も、安さだけで建設会社を選ぶようなこともないようです。
さて、W社にはあり、偽装建築に携わった会社にないもの。
それは、「お客様を幸せにする」という精神ではないでしょうか。
どうぞフィットネス業界においても、お客様を幸せにすることを、常に心掛けられますように。

~ここまで~

フィットネスで「お客様を幸せにする」ことに関して、第一義は何と言っても運動効果をきちんと提供することだと思います。
前回、例に挙げた「3割前後の未利用者・低利用者」「入会後にほとんどフォローしないトレーナー」は、この第一義を満たすことができないので、何れこれらの方々が離脱することは、明明白白だと誰もが思うでしょう。

そして、パンデミック下で会員数を3割4割減少させたクラブは、このような現実を改善しようとしてこなかったからに他ならないと推測されます。
当社クラブは、これらの不透明な部分にメスを入れたことも、低退会率に繋がったと改めて感じるところです。

今日の社会経済は、記事の時代よりもさらに不透明さに対する寛容さが無くなっていると言えますので、これらの問題を放置したまま、業績回復・会員数回復を期待するのは無理があると考えるべきです。

お読みいただきありがとうございました。

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