サービスに求められるものを、6段階に分類する


先日、Google Cloudさんのイベントで話した「サービスの段階」の補足。


「サービスの体験をよくする」というのが、漠然としてどうすればいいかわからないとき、まずユーザー体験を6段階に分類するのをオススメします。


この図をベースに、

・あなたのプロダクトの現状
・やろうとする施策やアップデート

が、それぞれどのレイヤーに属するかを見て、基本は低レイヤー(機能より)のものから、充足させてゆきます。


下記は、家を例にしたのユーザー体験です。


Lv 0. 存在しない

家がない。寒い。そして何も解決してない。

Lv 1. 機能がある

屋根と壁と床がある。とりあえず雨風がしのげる。色々と我慢すれば、まぁ生きていける。

Lv 2. 安全と安心

地震で壊れない。水漏れしない、火災報知器がついた、ドアに鍵がかかるようになった。最低限の信頼性が担保できる状態です。

Lv 3. 使いやすい、わかりやすい

まっとうに使えるか。家のなかで迷わない。生活導線が機能するか。キッチンや冷暖房などがスムーズに使える。ドアの建てつけがちゃんとしてるか。

Lv 4. 快適、生産性UP

なくても全然こまらないが、あったら嬉しい。床暖房。オートロック。食器洗浄器。あかりセンサー。託児所。ジム。コンビニ。

Lv 5. 嬉しい、楽しい、美しい

家具の材質がパイン材から、ウォールナットや黒檀に。有名デザイナーの作品。ドアの油圧の感触とか。ドルビーサラウンドとかプロジェクターとか、壁に絵画がおかれたり。

Lv 6. 生きがいとか人生とか

この家にいるだけで人生が満たされる、明日への活力が生まれる。


まずは「機能がある」「安全・安心」「使いやすい・わかりやすい」などLv3までを達成させましょう。

基本的に、美しいシックハウスや、耐震補強していないやすらぎの空間などは、機能しません。


基本的には、下のレイヤーから企業間で競争がはじまり、その段階での競争が過当競争になると、勝負が上の段階に移動します。

Lv1(機能がある)-3(使いやすい、わかりやすい)までをしっかり補強してから、Lv4「快適・生産性」とLv5「嬉しい・楽しい・美しい」で味付けして、Lv6「生きがいとか人生とか」に至るかが、設計のポイントだと思います。


日本のITプロダクトはLv3近辺でストップしやすい

全体傾向としては、日本のソフトウェアやサービスは、Lv2の「安心・安全」でストップしやすい傾向があります。そして、 Lv3の「使いやすい・わかりやすい」に至らないまま、マーケティング主導の多機能化が起こりやすいように思えます。

個人的には、これは日本のマーケットが小さすぎるため、Lv2 - 3の段階で、市場の勝者が決まってしまうためではないかと思います。どうも、市場の勝者が決まってしまうと、それ以上の段階への体験の進歩は起きにくくなるようです。

また、下のレイヤーで圧倒的に技術差がついて勝負ができないプレイヤーは、積極的に上のレイヤーに移動して、勝負ポイントをずらそうとします。


こういう考え方は、一部ではUXピラミッドなんて呼ばれてます。「マズローの承認欲求」的な考え方を、商品設計に落とし込んだものと思ってもよいかもしれません。

noteの機能を俯瞰したいとき、僕は機能をこんなふうにマッピングしてチェックしています。全体のバランスがチェックできるので、ついサービスが機能によりすぎたり、演出によりすぎてしまう場合にとっても便利です。

個人的には、KPIよりもこういう全体バランスを俯瞰し続けるほうが、重要なように思えます。特に経営陣は、ここの機能や数字スペックを見るのではなく、全体バランスを掴むのだ大事ではないかなと思います。。

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コメント2件

ITプロダクト限定ではなく、とても普遍的な内容だと思います。
商品企画の狩野モデルを思い出しました。
顧客の求める品質を「当たり前品質」「一元的品質」「魅力品質」に分類するというモデルです。
https://www.juse.or.jp/departmental/point02/08.html
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