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なぜ私は海外でフローリストになったのか。

【転職となる意外なきっかけ】

オーストラリアにあるクイーンズランド州、観光で賑わう名所ゴールドコースト。
ゴールドコーストに移住して2年がたった頃、私は某旅行業の会社で日本人のお客様を現地でご案内するお仕事をしていました。そして忘れもしない2020年3月。

WHOによる「コロナパンデミック宣言」観光業界に衝撃が走りました。

オーストラリアは各国からの入国を制限。出国に関しては、政府の了解無しには出庫できな状態に。当然、仕事はゼロ。私はどうしたらいいんだろう。。。当時、正社員で働いていたものの会社の売り上げはマイナスに。パンデミックによる打撃を受けた事業は、雇用主と雇用者(従事1年以上が対象)に対して政府からの金銭的支援(当時は半年、後に1年間の支援が決定)が出る事となったのです。

【とにかく好きなことをしろ】

政府からの金銭的な支援が出るにせよ、観光業界は大打撃に変わりはありません。
勤務していた会社が政府からの金銭支援の手続きをしてくれていたおかげと、私が会社に勤めて1年経っていたこともあり、私は政府から2週間で$1500を受け取る事となりました。

さて、どうしたものか。。。コロナはすぐに収束しないかもしれない。仕事はないけれど、政府支援で当分は金銭的にも大丈夫そう。でも、この先ずっとこれでは生きていけない。。。そこで、どうせならなにか学ぼう!と思いたちすぐに政府が運営している現地の専門学校へ通ってみることにしたのです。

いざ通おうと思ったものの、私は何を学びたいのだろうか?日本では、小学校の高学年からの夢である医療ソーシャルワーカーとして従事し、オーストラリアに来てからは大好きな観光の職についていました。振り返ってみると、私は自分の好きなことを中心として職を選んでいたことに気づいたのです。この機会に学ぶのならば、今までやったことのないもの、そしてとにかく自分の好きなことを学ぼうと思い、フローリストリー(お花について学ぶコース)のコースに入学しました。小学生の時の夢がお花屋さんで働くことだったのです。

【好きなことを仕事にするのに必要なこと】

パンデミックからおよそ10ヶ月が経ち、私はフローリストリーのコースを卒業しました。しかしオーストラリアでは、専門職に就くとなるとある程度の経験がなければ雇用されることは難しいのが現状です。専門学校の先生に勧められ、私からブリスベンのお花屋さんにコンタクトをとり、運よく週1回、1ヶ月間の間だけお花屋さんでWork Experience(職業体験)をさせていただくことになりました。

海外ローカルのお店で働くのは初めての経験で、終始ドキドキ。でも私に与えられている日数は限られた4日間のみ。このチャンスを逃したくはありませんでした。英語が完璧にわからなくても、技術が伴っていなくてもやれるだけのことはやりたい!学べるものは盗みたい!そう思いながら必死で4日間働いた最終日。"Do you wanna join us??"  オーナーが笑顔で私に問いかけてくれました。そして私はこのお花屋さんで働かせてもらう事となったのです。33歳の私、大号泣。何事にも一生懸命に取り組む姿勢、そして何より私はこの仕事が好きですと顔に出てしまうくらいの仕事を選んだことが今の私に繋がっています。

【そしてこれから】

このお花屋さんでの仕事が決まってからすぐ、観光業の会社の雇用主から「会社を一度閉める事になった」と連絡がありました。私は解雇と雇用のタイミングが同時にきたわけです。そして、今。お花屋さんで働いて約1年が経とうとしています。好きな仕事に就いて、もちろん嫌なこともあります。でも、続けていればもっとこの仕事が好きになるそんな気がしてならないのです。もっと腕を磨いてお客様の予想を越えていきたい、あっと驚く花のアートを作りたい。やりたいことはたくさんあります。海外で働く日本人フローリストとして活躍していける人になりたいと思っています。


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