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詩小説 『風車のお味』 #シロクマ文芸部

風車ふうしゃはね

風を受けては
くるくると

風吹かぬ日には
ゆったりと


回って挽いた小麦粉で
焼いてみようか
美味しいパン


水と塩を入れたら
こねこねと

手で混ぜていくうちに
しっとりと

ラップをかけて休ませると
ふかふかと


私も休憩
うとうとと


目覚めたパンは
ふっくらと

均等に切ったパンのタネを
ころころと

塗れ布巾をかけてお眠り
のんびりと


温めたオーブンに入れると
じわじわと

かぐわしい香り漂わせて
ふくふくと

ふくらんだ頭が
こんがりと


チンの音に駆け寄って
あちあちと

できたての
ダッチブレッドを

ほかほかなうちに
かぶりつき

しっかりじっくり
かみしめる

ほわほわ広がる
小麦本来の味に

オランダの風車が
ご機嫌そうに笑ってる


 子どもの頃(今も?)欲しくてたまらなかった風車のあるおもちゃのおうち。風力発電も知らないほど幼かった私ですが、風車で小麦粉を作っていると誰かに教わり……それをタネにふくらませてみました。

 オランダでは今でも風車で小麦粉を挽いているそうで……オランダのデルフト産の小麦粉にこだわっているベーカリーもあるようなので、いつか食べてみたいですね🤤💕

💁<風車かざぐるまバージョンはこちら)


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