若林計志 Kazushi Wakabayashi

フローワン代表取締役。米シンクタンク、国際NGO勤務後、教育ベンチャー(BBT)に創業…

若林計志 Kazushi Wakabayashi

フローワン代表取締役。米シンクタンク、国際NGO勤務後、教育ベンチャー(BBT)に創業期に参画。海外オンラインMBA(Bond-BBTMBA)設立担当、事務局長を約11年間務めた後、創業。ゴールドラットチャンネル総合演出。ソフトバンクアカデミアメンバー。

最近の記事

「敵」を味方にするビジネス発想法

ビジネスモデルの発想方法で、ここ数年ずっと「面白いな」「なにかできそうだな」と密かに思っているのが「敵を味方にする」というやり方です。 例えば「眠気」は運転の大敵です。 だから自動車会社はこぞって「いかにドライバーを眠らせないか」の研究を長年行っています。特に、最近の自動車は(法律上の縛りで完全に自動運転までいかなくても)、かなり運転をアシストしてくれますので、ドライバーは以前より眠くなりがちです。 これを逆に見れば、自動車会社は「眠気」という”敵”をやっつけるために、

    • 「なぜなぜ」を5回繰り返しても真因はわからない。(アドラー心理学と問題解決)

      フロイトやユングと並び「心理学の三大巨頭」と言われ、 「道はひらける」「人を動かす」(カーネギー) 「7つの習慣」(コヴィー) など、私も何度も読んだことのある名著に多大な影響を及ぼし、 精神科医ながら、アウシュビッツ強制収容所に収監され、 奇跡的に生き延びた体験をもとに著した 『夜と霧』(こちらも名著) の著者として知られるヴィクトール・フランクルが師と仰ぐアルフレッド・アドラー (1870-1937)という人物がいます。 そのアドラーのエッセンスを物語形式で書

      • ロジカルシンキング・問題解決法の進化(「分解」から「つながり(再構成)」へ)

        「ロジックツリー」「MECE」「ファクトベース」などのキーワードは、問題解決の考え方に触れたことがある人なら、1度や2度は聞いたことがあるはず。ただ、これらを駆使した問題解決法で、本当に現場の問題は解決できるのでしょうか? 問題を解決するどころか、むしろ問題の原因が「上司」になって行き詰まったり、無理に解決しようとして、社内に新たな問題(対立)を生み出し、「自分には難しい」「やっぱり現場では使えない」と結論づけてしまった経験はないでしょうか? このコラムでは、ロジカルシン

        • おしりがちゃんと乾く洗浄乾燥便座

          めちゃくちゃおしりが乾くのが売りの最新便座が届きました。クラウドファンディングで先行発売していた「WaterX エクストリーム」という商品なのですが、最も大きな特徴は特許取得の超強力ドライヤー機能。 ちょっと昔、洗浄便座(ウォシュレット*)メーカーはこぞって、洗った後のおしり乾燥機能をつけていたのですが、正直しょぼすぎてほぼ乾燥せず、僕も殆ど使わなかったし、実際ほとんど普及しなかったようです。 その不満を解消するために元リクシルのエンジニアが起業してまで作ったのがこの便座

        「敵」を味方にするビジネス発想法

          世界と私を繋げた本(落合信彦とサッチャー)

          年末年始に岡山の実家に帰ると、10代で悶々としていた頃に読んだ本が本棚に並んでいて当時を思い出す。 右側は、当時憧れだった国際ジャーナリストの落合信彦さん(落合陽一さんの父)が退任直後のマーガレット・サッチャーに独占インタビューした時の雑誌「BART」の記事。 当時、田舎の高校生にすぎなかった僕は、これをみて「世界は何だかすごいな」と漠然とワクワクした。 その後、渡米してワシントンDCに住んでいた頃、サッチャーが関係者向けに出版講演会を開くという情報を得た。鉄の女・サッ

          世界と私を繋げた本(落合信彦とサッチャー)

          「できたこと」より「できなかったこと」が気になる?日本人の自己効力感が低いのはなぜか?

          高齢化が進む日本では、元気なシニアがどんどん増えています。一般的には60歳が定年ですが、最近は、60といっても見た目では40代に見えるような人も多く、生物学的に体内年齢もそれに近い人が多いのが実際です。 つまり一昔前の「シニア」=じいさん、ばあさん、というイメージと現実はとっくに乖離しているのですが、社会の仕組みはそうではないので、力を持て余している60代以上がどんどん増えているのが日本の現実です。 仮にこの層を「ニューシニア」と呼ぶとすると、このニューシニアが日本の戦力

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          スリランカ経済危機の本質は観光客の減少ではなく「債務の罠」

          深刻な経済危機に陥っているスリランカで、3月31日に最大都市コロンボでデモが起き、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領の辞任を要求して、民衆が大統領の邸宅を包囲したという報道がされている。 この経済危機について、一部のメディア(例えば日テレ)では「コロナの影響による観光客減が原因」と報道しているが、これは半分当たっているが、ほぼ本質ではない。 スリランカ経済に占める観光産業の割合は12-13%前後。結構大きいのは海外への出稼ぎ労働者で、そこからの送金がGDPの10%を占める。

          スリランカ経済危機の本質は観光客の減少ではなく「債務の罠」

          「手段の目的化」を防ぐための3つの質問

          頭脳労働で疲れたときや、ストレスが溜まったとき、単純作業をするとストレスレベルが下がることがよく知られています。 例えば、企画書がボツになってイライラした状態で、すぐに書き直そうとしても、なかなか良いものを仕上げることはできません。そんなときはリズムと身体性を伴う単純作業に没頭することで、一度あたまを切り替えるのがベストです。 スポーツジムのランニングマシンで汗を流して気分転換するのがその一例です。 一般的に「やろうとしていることの難易度」と「自分の能力」が一致した状態

          「手段の目的化」を防ぐための3つの質問

          なぜオンライン授業は眠くなる?それはね「ハプニング」がないからさ

          8月に「まぐまぐニュース」でご紹介いただいたコラムです。 出口の見えないコロナの時代に、企業研修やコンサルの世界もどんどんオンライン化が進んでおり、ご多分にもれず、弊社も大きな影響を受けています。 ただ10年以上、オンラインで大学院プログラム(MBA)を運営した経験から、むしろオンラインにこそアドバンテージがあると思っている私としては、いまが千載一遇のチャンスだと思っています。 ただ、オンラインで授業を作る時には、いくつもの落とし穴があって、その代表的なものが 「つま

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          学費を返せは正論。コロナ下の大学生が1コマ5千円の授業に怒るワケ

          コラムを「まぐまぐニュース」でご紹介いただきました。 新型コロナウイルスの流行により、多くの大学でオンライン授業が中心となっている今、その質に不満を感じ「休学」を選択する学生も増えていると言います。これまでにない危機に襲われている、我が国の最高学府と学生を救うカギはどこにあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『大人の考える技術』ではオンラインで大学院プログラムを運営した経験を持つ若林計志さんが、大学におけるオンライン授業の惨状を記すとともに、その改善策を考察しています。 今

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          主にはてなでブログを書いています

          Noteはあまり使っておらず、もっぱらTwitrerとBlogで情報発信しています。

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