Gender-associated cardiometabolic risk profiles and health behaviors in patients with type 2 diabetes: A cross-sectional analysis of the Joint Asia Diabetes Evaluation (JADE) program

最近忙しくてなかなか時間が取れませんがちょっとずつやっていきます。
今回はこれ
アジアでの2型糖尿病患者における男女格差についてです


アジアの糖尿病患者を対象とした研究では女性は男性に比較して心血管・腎イベントでの死亡率が2-3倍高い
<対象・方法>
2007-2015年の間に中国、香港、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、大弯、タイ、ベトナムの18歳以上のT2DM患者106376を登録
糖尿病以外のデータについても収集
後方視的に解析
<結果>
女性は男性と比較して
• 年齢が高い
• eGFRが低い
• 大学教育を受けている人が少ない
• 女性の方が血圧目標を達成できた
• バランスの取れた食事をする
• 肥満の割合が少ないが、中心性肥満が多い
• 喫煙や飲酒が少ない
• 定期的な身体活動が少ない
• 看護師/栄養師などによる患者教育を受ける割合が少ない
• SMBGを行う割合が少ない傾向にある
• 心血管イベントは少ないが腎障害、がんが多い
• HbA1cとLDLコレステロールの目標達成率が低い
• 心疾患・腎障害の患者の中ではスタチンとRAS阻害薬の使用が少ない
<考察>
これらの差は特に中所得国で目立つ
Limitation
患者や医療提供者の熱意によるバイアス。医療へのアクセスが制限されている人は排除されている可能性がある
疾病負担が高いほど医療費の自己負担やプログラムへの参加に対する動悸に影響を与える場合がある
健康習慣は自己申告制である


女性の方が糖尿病の治療目標を達成できず、スタチンやRASiとか、必要な薬剤が使われていない場合があるようです。論文中ではそれは教育水準の差があるからではないかと言われています。
うーん、スタチンって薬剤によっては糖尿病を悪くするのでその辺の整合性が取れないですね。やっぱり生物学的な差が結構大きいんでしょうか?
とにもかくにも女性の方がやはりリスクは高いようです。運動以外の生活習慣は基本的に女性の方が良さそうですし、女性に対しては運動と、あと適切な薬剤の使用を心掛けたいところです。


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