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衣服の3DCG制作

■ファッション3Dモデリングによる3DCG制作

衣服用生地の物性シミュレーションが可能なファッション3DCG制作ソフトは、日本国内ではCLO(CLO Virtual Fashion /韓国)、Vstitcher(Browzwear /シンガポール)が知られています。これに加えて、台頭著しいソフトにSTYLE3D(浙江凌迪数字科技/中国)もあります。


これらのソフトの大きな特徴は、型紙データ(=CADデータ)と縫製仕様書、実際の生地スワッチからリアルな3DCGをPCで組み上げることにあります。

FMBでは、これらの ソフトを使ってファッション3DCGを制作することを「ファッション3Dモデリング」と称し、これらの3DCG制作のできる人材を「ファッション3Dモデリスト」と呼称しています。

ファッション3Dモデリストは衣服の型紙(パターン)や縫製仕様(量産製品の縫製方法など)を理解していることが必要で、これに加えて、CLO、Vstitcher、Style3Dのソフトを扱う技術、生地からテクスチャ・マップ(生地の色情報や凹凸情報)を読み込みソフト内で扱う知識とスキル、生地の物性情報をソフト内で入力する方法、加えて映像、撮影ノウハウを持っていることが条件です。
これらの知識とスキル習得は、ファッション、グラフィック、映像などの多岐にわたる分野の「高度な学び」が必要になります。

ゴルフブランドPINGでは、このようにしてモデリングされた3DCGの展示会での利用に始まり、店頭サイネージでの3DCGデジタルカタログの使用が開始しています。

■フォトグラメトリ撮影による3DCG制作

実物の衣服をマネキンなどに着せ、さまざまなアングル(角度)から撮影したデジタルデータを解析、統合、合成して立体の3DCGを製作する技術のことを言います。
PCの性能やソフトウエアの開発が進み、簡単に高精緻な3DCGを制作できるようになりました。

この撮影の際に基準となるモノサシ(例えばA4サイズのコピー用紙)などと一緒に撮影ができると、3DCGの実際の寸法を測ることが可能になります(この技術を応用したサービスが「ZOZOマット」です)。

ただし、この3DCGは立体になった画像情報ですのでアバターに着装して動かすことなどはできません。

フォトグラメトリ―のイメージ


既に制作された商品を多数の角度から撮影し立体の3DCGとしてデータを活用する際などに有効な技術です。そのため、文化的歴史的な価値のある衣装やグッズのデジタルデータ化、古着やビンテージ品などの一点ものの3DCG化に向いている技術です。

フォトグラメトリ撮影されたデータ例

■ボリュメトリックによる3DCG制作

“volumetric”は「容積測定」の意。
現実の空間や人物、人の動作などを三次元デジタルデータとして撮影する技術です。
撮影した人物などの3D映像をタッチパネルで触れて動かすことや、現実ではありえない縦横無尽なカメラアングルの映像表現ができます。
近頃ボリュメトリック映像の利用で話題になったものの一つに、巨人xヤクルト戦の自由視点映像ライブ配信があります。


ボリュメトリック撮影イメージ

このようにファッションビジネスで活用できる衣服の3DCGを製作する方法はたくさんあります。


FMBでは、活用方法に合わせた最適な3DCG製作方法をご提案することで、ファッション産業のDXを推し進めていきます。

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