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【レビュー】モンスターハンターライズはなんであんなにサクサク?

今回はつい1ヶ月前、3月26日に発売された『モンスターハンターライズ』について分析します。

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僕は発売日に購入して、60時間ほど遊びましたがすごく面白いですね。
僕のモンハン履歴は、2nd Gや3rdをたくさん遊んで、そこからしばらくモンハンには触れず、そしてワールドを遊んだのが最後でした。
ある程度モンハンに慣れているユーザーからすると、今回のライズはとても遊びやすい作品だなぁと感じました。



キーワードは「サクサク感」

モンハンライズのキーワードは、なんと言っても「サクサク感」でしょう。
これがあるからこそ、「モンハンにハマり直した」という人も多いのではないかと思います。

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僕もその1人でした。

2nd Gや3rdをたくさん遊んで、そこからしばらくモンハンには触れず、そしてワールドを遊んだのが最後でした。
昔のモンハンを知っている身からすると、今回のモンハンは本当にサックサクです。


何が「サクサク」なのか?

何が「サクサク」なのかというと、一言で言うと「狩猟効率がサクサク」だと思います。

狩猟するための効率が格段にアップしました。

そのため、1体のモンスターを倒したら「はい次!次のモンスター!」と切れ目なくゲームを楽しむことができるようになりました。
このおかげで、本当に「やめ時」が無くなったといえます。

では、どのような要素によって「狩猟効率」が格段にアップしたのでしょうか?
その要因を探っていきます。


「サクサク感」をアップさせた要因

①クエスト出発の効率化

まずは「クエスト出発」です。
ライズでは、クエスト受注直後にZRボタンを押すことで、速攻でクエスト出発に向かうことができるようになりました。
しかもロードが速いので、クエスト受注から1分未満でクエストをスタートさせることができるようになっています。

今までは、クエストを受注すると出発口(村の出口)までわざわざ移動してからクエストに出発しなければなりませんでした。
その上でロード画面を挟んでからクエスト、という流れでした。
ライズではクエスト出発をどこからでもできるようになっただけなのですが、これだけで今までの煩わしさがごっそりなくなり、とてもサクサク感を感じることができるようになりました。
この仕様だけでもサクサク感が全く違う印象です。

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②移動速度の向上でサクサク

続いてのサクサク感を感じられる要因は、「移動速度の向上」です。
これは今作で最も特徴的な要素だと言えるでしょう。
なぜなら「犬」に跨ってモンスターを狩りに行けるようになりましたからね。

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今作で初登場した「オトモガルク」は、圧倒的な狩猟スピードの向上をもたらしました。
オトモガルクに乗ってマップ内を移動できるようになり、その移動速度は今までのハンターのランニング速度と比べると4倍ほどは速いのではないでしょうか。
そのおかげで、モンスターにたどり着くまでの時間が圧倒的に短縮されました。

今まではキャンプ地から対極にあるモンスターを狩りに行こうと思ったら、たどり着くまでに数分かかってましたからね。
それが長くても1分ほどで着けるようになりました。

マップ内の移動が全く煩わしくなくなったことで、より狩りに集中できるようになったのではないかと感じます。

また、今回のライズに限っては、新要素の「翔蟲」があることでオトモガルクいなくてもサクサク移動することができます。

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翔蟲を前に投げて、その位置まで引っ張ってもらう、というワイヤーアクションのようなアクションを繰り返すことで、少なくとも普通に走るよりは十分速いです。

これなら集会所でオトモガルクじゃなくてアイルーを連れていってもなんとか「遅いぞ」とは感じられずにオトモガルクの集団についていくことができます。

このようにして、移動速度が大幅にアップしたことで狩猟効率が上がり、サクサク感がアップしました。

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(脱線)
オトモガルクは移動速度のアップだけじゃなくて、「オトモガルクに乗りながら砥石を使える」という仕様もサクサク感を創出していますね。
普通に砥石を使おうとすると、歩くのをやめて武器を出して、砥石で研いで、というアクションになりますが、オトモガルクに乗っていれば、走りながら武器を研ぐことができますからね。
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③事前準備の仕様を大胆カットすることでサクサク

最後の要因は、「事前準備の排除」です。
今まで、モンスターを狩りに行くためには事前準備に時間をかける必要がありました。

例えば、以下のような機能。

▼事前準備(モンハンワールドより前)
・アイテムの調合で回復薬などの準備
・食事でステータスアップ
・クーラードリンク、ホットドリンクの準備
・ペイントボールの準備

今までは、クエストに出発する前にこれらの準備を忘れると、クエストの成功にかなり影響を与えていました。
例えば回復薬を補充せずにクエストに行ってしまうと、その土地で薬草を集めなくてはなりませんでしたし、クーラードリンクやホットドリンクを忘れてしまったら致命傷でした。

既に『ワールド』の段階でアイテムの自動調合ができたり、キャンプで食事やアイテム補充などができるようになっていました。
『ライズ』では、さらに大胆な仕様変更を行うことで、サクサク感をアップしました。

それは、「クーラードリンク、ホットドリンクの廃止」です。
クーラードリンクとホットドリンクは、寒冷地やマグマ地帯の拠点に行く際には必ず所持が必要なアイテムでしたが、これすらも無くしてしまい、もはや事前準備が全く必要なくてもクエストに出発することができるようになりました。

この仕様変更のおかげで、モンスターを倒して里に戻って来てすぐにまたクエスト出発に行く、というやめ時を全く無くすことに成功したと言えます。


なぜ「サクサク感」を追求したのか?

ここまで、新しい要素と大胆な仕様変更によってサクサク感は生まれているということを説明してきました。
ところで、なぜこんなにも新しいモンハンは「サクサク感」を追求したのでしょうか?

僕はその理由は2つあると考えています。

①「携帯機のモンハン」としての体験を追求したから

開発者インタビューにもある通り、Nintendo Switchのモンハンを新しく作るにあたって、ライズはあくまで「携帯機としてのモンハン」だったと言えます。

そのため、シリーズ前作の『ワールド』にあるような「重厚感のある狩猟体験」というよりも、「気軽にサクサク狩れる」という体験を目指していたのだと言えます。

開発期間のことを考えると、今までのモンハンシリーズにあった「みんなで集まってワイワイ遊ぶ」というゲーム体験を想定しているはずですから、そういう遊ばれ方を考えると、今回のサクサク感はとても重要な要素だと思います。


②できるだけ離脱を軽減したかったから

モンハンライズがサクサク感を目指した理由の2つ目は、「離脱の軽減」だと僕は考えています。

今の時代は可処分時間の奪い合いですから、モンハンと言えども1度飽きられてしまったら再び遊んでもらうのはとても厳しい時代になっていると思います。
そうした中でやはり重要になってくるのが、「いかに離脱させないか」だと思います。

そういう意味で、今回のライズの「とにかくサクサクモンスターを狩れるようにする」という徹底的な煩わしさの排除は、本当にやめ時を失って離脱を防いでいると思います。
もし、仮にこれがクーラードリンクやペイントボールがまだ生きているゲームだったら、煩わしさを感じてしまうユーザーはもっと多かったと思います。

一瞬でも煩わしさを感じさせると離脱に繋がってしまいますからね。
これは基本無料のスマホゲームの開発につながる考え方だと思います。
その考え方をモンハンに適用した結果、こういう仕様になりました、と言えるのではないかと思います。


以上、モンスターハンターライズの「サクサク感」について考察してみました。

4/28にはアップデートがされて、まだまだ熱いですね!

もう一狩り行ってこようと思います。

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