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コンテンツづくりを考える

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ゲームやVR、制作活動や物語づくりについての考え事、メモ。技術の展望、自分視点の考察、感銘を受けたアイデア。思いつき更新。
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記事一覧

ロールプレイング物語工学(未完成)

思いつきホカホカの物語工学論です。思いついただけの走り書きなので未検証。
ロールプレイングゲーム、または小説をつくる方向け。
実用性については未検証ですが、近いうちにこの手法で物語を構築してみたいと思っています。

ベースとなる考え方制作者自身の視点を、「シナリオマスター」と「ロールアクター」の2つに分けます。頭の中に別々の意識を作るイメージです。

シナリオマスターは神の視点による「障害・カタル

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バーチャルYouTuberは「演者のいる初音ミク」のような“コンテンツ”

バーチャルYouTuberって、要するに「“それ自身を演じる人”がいる初音ミク」のような存在だと思うんです。

人格を持った初音ミクではなく、演者のいる初音ミク、という解釈が、今回の肝となるテーマです。

架空の人格か、実在する表現者かそのままやないかい、と思うじゃないですか。でも、ここで重要なのは「演者の存在」。

初音ミクはバーチャルアイドルで、電子の歌姫です。それはどこまでも架空のキャラクタ

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常に「面白い」ゲームは、「楽しい」ゲームなのか?

「面白い」と「気持ちいい」、「楽しい」の話。Twitterから再録しています。

面白いってなんだ? というテーマは、みんな考えていることだと思います。でも「面白い」を追いかけすぎると、ゲームが息苦しくなっちゃうのではないか、という話です。

スマホゲーは面白い?ゲーム制作初心者あるある、「とにかくゲームを難しくしてしまう現象」ってあるじゃないですか。拙作でもね。
これはチュートリアルデザインの問

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Oculus RiftとHTC Vive/Vive Proの使用感比較

Oculus RiftとHTC Vive/Vive Proの使用感比較

叶くん宛にOculus RiftとHTC Vive / Vive Proの使用感に関するマシュマロを投げてきたので、せっかくだしこっちにも残しておきます。メモ程度。

・ヘッドセットの装着感 Vive Pro = Rift > Vive
Vive ProはPSVRのような硬質のヘッドバンドを備えているため、かなり被りやすくなった。重心も良い。Riftは一番軽いので負荷が軽め。Vive無印にするなら

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敵のレベルが見えると、何が起こる? ――能力的判断と戦術的カタルシス

敵のレベルが見えると、何が起こる? ――能力的判断と戦術的カタルシス

SmokingWOLFさんがブログ「シルバーセカンド開発日誌 遊ぶ人に技量アップしてほしい!」で述べていた、「コマンドRPGでプレイヤーの戦術的カタルシスをどう演出するか」(要約)という話が面白かったので、簡単にですが僕も一つ語ってみます。

テーマは、「敵のレベルが可視化されることによって起こる、能力的判断と戦術的カタルシス」です。

■やりこめば勝てるのか、頭を使えば勝てるのかブログで述べられ

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システムとストーリー、どっちが大事? ――ゲームはナラティブな体験である

システムとストーリー、どっちが大事? ――ゲームはナラティブな体験である

先日econaさんが「ストーリーとバトルどちらを重視するか」という話題を出していて、ふと考えたことがあったので投稿。

僕が考えたのは、「システムとストーリーのどちらが大事か?」という疑問。

結論から言うと「ストーリー」の方が近く、正確には「ゲームとはナラティブな体験であり、メカニクスとデザイン、物語表現はプレイヤーをその体験へ導くもの」という考えに至りました。(異論は認めます、cf.『テトリス

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「キャラクターを見回す」注視点固定の360°体験

「キャラクターを見回す」注視点固定の360°体験

スマホVRアプリ、『SPiCa/結月ゆかり VR』(Android)をプレイした。

ゆかりさんがとりあえずとくPのSPiCaを歌って踊るシンプルなコンテンツ。

このアプリで使われていた「注視点が固定され、一点を様々な角度から眺められる」カメラ方式が面白かったので、それについて。

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同アプリシリーズは、ボーカロイドたちが曲を歌いながら踊る姿を鑑賞できる、それぞ

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『VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む』──空に浮かぶ鋼鉄の城を目指して──

『VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む』──空に浮かぶ鋼鉄の城を目指して──

『VRビジネスの衝撃 「仮想世界」が巨大マネーを生む』
新清士著・NHK出版新書刊

VR元年とも呼ばれる、2016年。

急速に立ち上がったVRビジネスが、今まさに世界中で始まろうとしています。

VR元年と呼ばれる所以は、「Oculus Rift」「HTC Vive」「Playstation VR」といった主要なゴーグル型VR端末が、今年中に出そろうからです。

本書は全四章の構成になっており

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