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2019/03/06 SheBelievesカップ第3節 なでしこジャパン 0-3 イングランド女子代表

スターティングメンバー

山根恵里奈
清水梨紗、南萌華、大賀理紗子、鮫島彩
阪口萌乃、松原有沙、杉田妃和、長谷川唯
池尻茉由、遠藤純

テルフォード
ブロンズ、ホートン、ウィリアムソン、グリーンウッド
クリスティアンセン、ウォルシュ
ミード、スタニフォース、カーニー
テイラー

ライン間を迎撃する

日本のキックオフで試合は始まり、左サイドへロングフィードを蹴り込んだ。前節のブラジル戦はセカンドボールを回収してポゼッションを始めたが、ここではイングランドのポゼッションとなり、アタッキングサードでのプレッシングから始まる。

イングランドのボール非保持時は4-1-4-1のような陣形となり、中盤の底にはウォルシュが入る。立ち上がりはアタッキングサードからプレッシングを行い、日本のCMF2人と両SBに2列目の4人が付いた。

そして日本の前線4人のライン間でのプレーに対して、DFラインは迎撃を行った。ライン間に落ちる動きと裏に抜ける動きを組み合わせれば守備陣形を崩すことができるが、なかなか良い形を作れなかった。

前半で3失点

イングランドのボール保持はウォルシュが底の4-3-3でビルドアップを行い、スタニフォースがトップ下とインサイドMFのハイブリットのような位置にいた。「イングランドDNA」なのか、自陣からビルドアップをしていく。

日本のボール非保持時は4-4-2で、アタッキングサードからプレッシングを行う。ウォルシュに対しては中盤の片方が前に出て対応し、中央からのボール前進を防いだ。

イングランドは日本の守備ブロックの外側でボールを回しつつ、SB、特に鮫島の裏のスペースを狙った。日本のDFラインがウィークポイントだと考えられたのだろう。1失点目はゾーン14、2、3失点目はアシストゾーン(ボックス内の両脇)など危険なエリアでの寄せの甘さを突かれた。

後半

日本はハーフタイムで遠藤、阪口、大賀、池尻に代わって小林里歌子、籾木結花、三浦成美、横山久美が投入される。三浦は中盤に入り、松原がDFラインに下がる。

前半の終盤から、日本は攻撃の兆しを見せる。長谷川が積極的に内側でプレーし、中盤での数的優位を作り、ライン間でボールを受けようとする。横山(前半は遠藤)が左に流れたり鮫島が高い位置を取った。

またSBが高い位置を取ることで、ライン間にポジショニングする選手と距離が近くなり、迎撃を牽制できる。

横山はライン間でボールを受け少ないタッチ数で味方を使え、イングランドの迎撃に隙ができ、さらにその隙からライン間で前を向けるようになる。

後半は多くの時間帯で日本ペースだった。3点リードの余裕か、体力的な問題か、プレッシングをかわされてDFラインに穴を空けるのを嫌ってか、恐らく複合的な理由からだろう。イングランドは前線の守備タスクも曖昧になり、最終尾も迎撃できずに中盤周辺、ライン間を抑えられなくなった。

総括

日本はSBの攻め上がりとその裏のスペース、ライン間の攻防が注目点である。

長谷川はギャップでボールを呼び込み、ファーストタッチで身体を開いたりボールを引きながら前を向くのに優れている。プレッシング耐性も高く、ライン間の一番の見どころだろう。

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#フットボール統計学