かつての里山に暮らす動植物 その3~虫たち④~
さて、前回は「かつての里山に暮らす動植物 その3~虫たち③~」ということで、甲虫類を紹介した。そして、なぜか甲虫類の写真をたくさん撮っていた、ということで、今回もそんな甲虫類の紹介の続きである。
ウツギの花に来たハナカミキリの仲間。カミキリといえば、いかついアゴで硬い木をも嚙みちぎる虫、ぐらいの認識しかなかったのだが、おもに花粉を食べる若干やわな感じの”ハナカミキリ”の仲間もかなりいるのだと、大人になってから知った。
ゾウムシの仲間。
”イタドリハムシ”。
オオヒラタシデムシ。死骸を食べる虫であり、はっきりとはわからないが、写真でもなにかの死骸を食べに来ているところだと思われる。やはりここでも交尾しているものがいる。
オジロアシナガゾウムシ。
このなんとも言えない色合いの模様が、この虫を鳥のフンに似せている、と何かで読んだとき、「確かにそうだっ」と心のなかで唸ってしまったことを覚えている。実際、葉っぱの上に止まっていると鳥のフンにそっくりで、敵に見つからないだろう。気の遠くなるような年月をかけてこのような模様になってきたのだ。
木の洞で冬眠中のカメノコテントウ。
枯れ木の周りをぐるぐると歩いていたりすることが多いのか、”キマワリ”。
オトコエシの花に来たコオアハナムグリ。
コガタルリハムシというハムシの仲間の幼虫らしいが、ギシギシという草の葉を食べて・・・
こんなふうにしてしまう。葉脈以外はほとんど食べてしまった。地面が透けるほど。
木から出る樹液にはいろいろな虫たちが集まる。コクワガタとヨツボシケシキスイ。
コナラシギゾウムシ?(すみません・・、おれの手の毛まで写ってしまっている)
この虫も長い口で木の実(コナラのドングリ)に穴を開け、その中に卵を産むのだったか。
こうしてみると、当たり前だが虫と植物、虫と他の生物は不即不離の関係にあり、そうした関係性をかつての里山では身近にかつ、多く見ることができる。ある生物種はその種だけで生き延びているわけではけっしてなく、他の生物種もいなければ生き延びることができないことがよくわかる。
当然、我らが人類も同様のはずであり、このことを理解しないことには今後もこの地球という世界において生き続けることはできないだろうが、そのためにも、かつての里山のような場所で他の生物の生きざまを見ることは意味のあることなのかもしれない。
次回も虫の紹介が続きます。
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