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ファンレターで、ラブレター(前編)

崇拝している漫画家がいる。


大学一年の頃に彼の漫画に初めて出会い、いわゆるガロ系の世界観とクセの強い画風・怒涛のストーリー展開に骨抜きにされ、以来ずっと彼の漫画を読み続け、イベントに行ける限り通い続けた。そして最近、ネットの片隅でひっそりマイナー向けの漫画を描き続けていたその漫画家は大手のウェブ編集社に見事目をつけられ、その会社のサイトから作品をいくつか公開した事により、徐々に知名度が上がりつつある。古参ファンぶる私としては、嬉しいやら寂しいやらで内心複雑だ。

そもそもこのnoteを始めたのも、その漫画家がnoteを始めたのを真似したからだ。初期に尖った下ネタばかり書いていたのも、彼を真似て面白い話を書こうと躍起になっていた為である。いざ書いてみて、彼には遠く及ばないなあとがっかりしたのだけど…。


知名度が上がるにつれあまり無責任な事は言えなくなるのか、snsで彼独特の言い回しで生き辛さを発信し続ける名物ツイートが最近は更新がめっきり減った。無理はして欲しくないが、少し寂しいのも正直な気持ちだ。

数ヶ月前に最後に届いたその漫画家のアカウントからの通知をぼんやり眺めていたら、ふと一つの出来事を思い出した。それは、私が出した人生初のファンレター兼ラブレターの事である。(後編へ続く)



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