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デジタルシティズンシップと教材開発について

Figmaの1周年イベント「デザイン経営2023」での登壇資料となります!

それでは「デジタルシティズンシップと教材開発について」お話しさせていただきます。

はじめまして、林敬子と申します。
経歴はこんな感じで、大体20年ぐらいデザイナーとして働いております。 現在は一般社団法人コード・フォー・ジャパンで勤務しております。
是非、「のんたん」と呼んでください。

本日は、こちらの3つについて、お話しさせていただきます。

まず、わたしが「デザイナー」として社会課題への貢献活動「シビックテック」に深く関わるきっかけとなった、3つのプロジェクトのご紹介をさせてください。
はじまりは「紙マップ」でした。わたしは千葉に住んでいるので、令和元年の台風時に何かできることがないかと思い関わり始めました。
次が、「東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト」です。
そして「おうちで時間割」になります。
それぞれのプロジェクトに関わる時に、使っていたツールは異なりますが、Figmaユーザーになってから3年経ちました。

東京都の「新型コロナウィルス感染症対策サイト」では、こちらのフローチャートのリデザインを担当しました。「情報デザイン」がわたしの強みだと思っています。

UIデザインの管理をFigmaで行っていますが、URLを公開した時は一斉に50人以上が同時アクセスし、以降のアクセスユーザーが閲覧できない状況となりました。
当時クックパッドの宇野さんをはじめ、立ち上げメンバーも閲覧できない状況になったのを覚えています。
今月で、公開3年になります。

では、デジタルシティズンシップについてお話しさせていただきます。

デジタルシティズンシップとは
デジタル技術の利用を通じて、社会に積極的に関与し、参加する能力のことです。

その教育とは、優れたデジタル市民になるために必要な能力を身に付けることを目的とした教育です。
わたしは「デザイナー」としての能力を活用して、教育面のサポートをさせていただいています。

これまで、Code for Japanのメンバーで実施させていただいた学校は、こちらの3校です。
加古川東高等学校、浜松西高等学校・中等部、そして森高等学校です。

それぞれ、わたしにとって取り組む時に課題がありました。
まず1校目は、わたしが入社して直後の取り組みであったこと。ファシリテーションに長けたメンバーと一緒に取り組みました。
2校目は、環境課題に関心のある科学部での取り組みだったこと。顧問の先生との連携が大変勉強になりました。
3校目となる森高校は、他の2校とは異なり生徒数が多かったこと。Figma経験者がわたし一人だけだったこと。そして、取り組み自体が学校を訪問したリアル開催だったことになります。

では、森高校の事例を詳しくご紹介します。こちらはGLOCOM様との協働プロジェクトでした。
まず、事前にオンラインでFigmaのハンズオンを2回の授業時間で取り組ませていただきました。その後、GLOCOM様が開発された教材を活用してインプットを行っていただきました。
その続きの探求プログラムとしてデザイン演習を取り組ませていただきました。
コンセプトシート、ペーパープロトタイプ、Figmaプロトタイプの3つの演習をメインに担当し、演習時間は3時間弱というハードスケジュールでした。

それでは実際に活用した教材をご覧ください。

まずはじめに、操作に慣れていただくためのハンズオンを教材です。

ひとりひとりの練習用の場所で、テキスト入力やオブジェクトの操作方法を覚えていただきます。
テキスト入力でつまずく人が多いですが、星のオブジェクトは大変好評です。

次にプロトタイプモードを練習します。

デザイン演習では、価値仮説シートを用いたり。

今回は、こちらのコンセプトシートを用いました。こちらを含め、今回開発した教材の一部は、本日!経済産業省「未来の教室」が運営するSTEAMライブラリーに掲載されました。ホヤホヤでございます。

他の2校ではフローチャート作成もおこないました。

今回は、このような素材を活用してプロトタイプを作成していただきました。
この素材の準備は、いつもインプットの取り組み状況に応じて調整をしています。今回はタイムテーブルも大幅な変更を加えたため、ほぼ徹夜で翌日の進行準備をしました。

こちらが実際に森高校の1グループが作ったコンセプトシートとペーパープロトタイプです。

最終的なFigmaのプロトタイプがこちらになります。3時間程度で4人1チームで取り組みました。高校生の皆さんは、いつも私たちの期待を大きく上回る成果を出してくださるので、驚かされます。

では、最後にエデュケーション版についてです。

実は土曜日に、加古川でのまちづくりに関する市民参加型のワークショップで、加古川東高等学校の生徒さんとお会いする機会がありました。当時を思い出しつつ、Figmaへの期待感を取材させていただきましたので、共有させてください。

教えてくれる人がいればと言うことでしたので、また、わたしが関わる機会があれば是非続きのプログラムがやりたいと思いました。
学生向けのチュートリアルやツールチップがあれば、もっと触りたくなるという意見もありました。そして最後に、やはりスマホ世代なので、メモ帳感覚で操作をしたいそうです。
今日、Figmaの方々に、お伝えする機会となってよかったです。

デジタルシティズンシップのプロジェクトに関わらせていただいて思うのは、将来、デザイナーになりたいと思ってくれる人がいてくれたら、嬉しいということです!何年後かが楽しみです。以上となります。ご清聴ありがとうございました。

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