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【フォレスト出版チャンネル#218】ゲスト|なぜ元ミュージシャンがコンサルタントになれたのか?

このnoteは2021年9月14日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

現場に入って、マネジャーから組織全体を変えていく

渡部:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティの渡部洋平です。今日は編集部の森上さんと共に今日の放送をお伝えしていきたいと思います。森上さん、よろしくお願いします。
 
森上:よろしくお願いします。
 
渡部:今日も素晴らしいゲストの方に来ていただいているんですけれども、今日は“コンサルタント”っていう言葉にご興味がある方にはすごく役立つ放送になるんじゃないかなと思っております。森上さん、一押しのゲストを連れてきてくれたんですよね?
 
森上:そうですね。本当に一押しの一押しなんですけど、老舗とも言っていい大手のコンサルタント会社で、マネジメントのスペシャリストとして知られているコンサルタントの方です。オリジナルメソッド、“壁マネジメント”というものがありまして、それについてご本もご一緒につくらせていただきました。
 
渡部:はい。それでは、今ご紹介いただいたんですけども、コロナ禍ということで、リモートワークがどんどん進んで、マネジメントの在り方、方法も変わってきていると思うんですけども、そんなことも踏まえて、いろいろとお聞きしたいと思います。本日のゲストは株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ、主任コンサルタントの山北陽平さんです。山北さん、どうぞよろしくお願いいたします。
 
山北:はい! よろしくお願いします!
 
森上:よろしくお願いします。
 
渡部:めちゃくちゃ雑談になるんですが、僕は渡部洋平で、山北さんは山北陽平ということで、今日は“ようへい”つながりで……。
 
山北・森上:(笑)。
 
森上:漢字だけが違うのかな?
 
渡部:そうです。
 
森上:太平洋の“洋”と、山北さんは太陽の“陽”でね。
 
渡部:ありがとうございます(笑)。簡単に、僕から山北さんのプロフィールをご紹介させていただいて、本編に入っていきたいと思います。株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ、主任コンサルタント。NLPマスタープラクティショナー。営業のコンサルタントとして、企業のコンサルティングに従事。現在は、NTTドコモ、パナソニックグループ、朝日新聞社など大企業から中小企業まで、多くの企業に「行動分析学」を基にした行動改革指導を実施。その指導は年間200日、1000時間を超え、指導対象のビジネスパーソンは年3000人にものぼります。さまざまな行動の行動変革を実現する、コンサルティングを展開。リピートオーダーが絶えない、机上の空論ではなく、現場の中でつくり出した“壁マネジメント”のノウハウは、受講者の9割が設定した問題を解決するという、圧倒的な成果を出しており、同社のプログラムでNo.1の人気を誇る、という山北さんです。このようなキャリアを築いてきている山北さんなんですけれども、フォレストから、本を出版していただいてもいるわけですよね?
 
森上:そうですね。先ほどおっしゃっていた、アタックスさんの中でNo.1人気のプログラム“壁マネジメント”。これをベースにした『結果を出すリーダーほど動かない』という書籍がありまして、それを含めて2冊の本を私がご一緒につくらせていただきました。

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1冊目のこちらの『結果を出すリーダーほど動かない』は、2017年の山北さんのデビュー作になったんですけども、デビュー作でいきなり7刷・34,000部っていう、リーダーマネジメント系の本の中ではベストセラーとも言うべき結果が出ています。結果にコミットするっていう意味で、それをもう実際に体現したというところで、さすが山北さんだなあという感じの印象が残っていますね。ちょっと山北さんのほうからも簡単に自己紹介をしていただいてもよろしいですか?
 
山北:はい。かしこまりました。私、アタックス・セールス・アソシエイツ、主任コンサルタントの山北陽平と言います。コンサルタントとして、アタックスという会社にアサインしてから、ようやく10年になりました。専門は、営業とマーケティングのコンサルティングをやっております。営業の組織の編成ですね。組織構築というところの企画から、実際の実地というところまでやっていきますし、あとは、営業の戦略を立てて、それを実行していくというところの運用のサポートですね。そこまでやっていきます。コンサルティングと言うと、経営コンサルティングが一番有名なんですけれども、アタックス全体としては経営コンサルティング全般をやっておりますが、私のほうでは営業とマーケティングを専門にはしておるんですけが、さらにその営業から派生して、工場であったりですとか、あとはクリエイティブの舞台だったりですとか、いろんなところで、この“壁マネジメント”というノウハウを使っていただくことができるものですから、マネジャー向けのマネジメントの教育というところを含めて、さまざまなコンサルティングを行なっているという、そんな仕事を今、しております。
 
森上:ありがとうございます。ひと言でコンサルタントと言っても、いろいろとある中で、実際お得意とされているのが、マネジャーのコンサルティングということになるでしょうかね?
 
山北:そうですね。組織全体を見ていて、マネジャーがいかにして、組織を活性化させていくか、ルールを浸透させていくか、成果につながる改善をしていくかという、マネジャーをポイントとして、キーにして、そこから組織を変えていくっていうところを会社全体でやるケースもありますし、組織単位でやることもありますね。いろんな課題に合わせて、そこは対応していくというような形で、私の得意分野というところもあるんですけれども、そこにあったものであれば、より成果を出していくということで、結構時間をかけて……。ただ単にちょろっとアドバイスして終わりではなくて、半年、一年という時間をかけて指導していく、一緒になって改善を、企画から実行、結果が出るまで追いかけていくというような、そういったコンサルティングをやっています。
 
森上:なるほど。実際にはクライアントさんの問題の解決法によって、カリキュラムをカスタマイズするっていう感じのイメージですかね?
 
山北:そうですね。解決策も、実際はセミカスタムと言いますか、セミオーダーみたいな形で、最終的に会社の上位方針で、何をやらなければいけないのかっていうことが決まっているとしたら、それを限られたリソース中で、自分のところの組織の中で、どうやっていくのか。そして、マネジャーがどういうふうに管理して成功に導いていくのかっていうところ、その型に“壁マネジメント”を使っていきますので、あとはそれぞれの会社のあるべき姿であり、上位方針っていうところに合わせて実施します。マネジャーだけだと、なかなか成果につながるような行動が企画できない、運用管理ができないというところを抑えていくっていうかたちになってきますので、いろんなテーマがあったとしても、私がこれまで培ってきた型っていうのを使っていって、その上で成果を出していくという形になります。実際は、それぞれに合わせているっていうイメージはあるんですけれども、私の中ではある程度体系化されていて、いろんなオーダーがきたとしても、それぞれの課題に合わせて、私自身は実は型を持って解決しているという、そんなやり方をやってますね。

元ミュージシャンがコンサルタントになるまで

森上:なるほど。コンサルタントという仕事の中で、いわゆる教育をしていくことになると思うんですけど、アタックスに入られて10年近く経つということで、元々コンサルタントとしてのお仕事を今までされてきた中で、アタックスに入られた感じですか?
 
山北:私はかなり異色でして、元々大学を卒業して、ミュージシャンを目指していまして……。
 
森上:ミュージシャン!
 
山北:はい。ずっと音楽を……、26歳ぐらいまで。卒業してからもフリーターをしながら続けていました。
 
森上:音楽で食べていくというくらい、本気でやっていたということですね?
 
山北:そうですね。大学時代もインディーズでCDをちょろっと出してみたりとか、箱バンのツアーバンドの前座とかをやったりしていたんですけれども、そこから大学卒業する際に本格的に目指そうっていうところで、ソニーから26歳のときに、バンドでやっていた音楽のグループに声をかけてもらって、メジャーデビューができたんですね。
 
森上:いやー、素晴らしい。
 
山北:未だに印税が入ってきていますので、本当にちゃんとメジャーデビューしたっていう……(苦笑)。
 
森上:いや、素晴らしいですね。
 
山北:まあ、2カ月に1回70円ぐらい(笑)。
 
森上:いやいや! 70円でも、その70円の価値は違いますよ。
 
山北:(笑)。
 
森上:それで音楽をしながら、ずっとアルバイトでメジャーデビューはしたものの……的な感じですか?
 
山北:そうです。今はどうかわかんないですけど、当時は年間1万人ぐらいメジャーデビューすると言われている時代で、音楽の世界の収入がすごく減ってきたところだったので、全然お金にならなくてですね。そこから、当時ちょっと規制緩和された派遣社員ですね。派遣登録して、派遣で仕事をしていまして。そこで契約社員にしてもらって。
 
森上:どんなジャンルの業種だったんですか? 営業ですか?
 
山北:そうですね。営業だったんですけど、携帯電話のショップの中にある法人営業ってやつですね。
 
森上:はい、はい。当時、何年ぐらいですかね? 携帯ショップって街中にいっぱいありましたもんね。
 
山北:そうですね、15年以上前になりますね。
 
森上:2000年の一桁ですかね?
 
山北:それくらいですね。
 
森上:はい、はい。そこでどれぐらい法人営業を?
 
山北:そうですね。ショップにいながら1年間、そこから契約社員を2年間やりまして、そのあとは、富士通のグループがやっていた携帯の代理店だったので、そこで正社員で2年間働いて、というところで、全部で5年ですね。
 
森上:それで実際、そこにずっと正社員として残ろうという感じよりも……、何かあったんですかね? ご自身の中で。
 
山北:そうですね。たまたまアタックス・セールス・アソシエイツの代表の横山社長ですね。そのセミナーを受ける機会がありまして。
 
森上:ほう、ほう。
 
山北:それで1回目のセミナーを受けて、かなり感銘を受けて、雷が落ちたような衝撃を受けてですね。この人の言っている、やり方であったり、考え方で仕事をやっていけば、私の人生が大きく変わるんじゃないか、と。あと、携帯の業界は、今はもうだいぶ再編されたりですとか、国の介入もあって、なくなりはしないんですけれども、いろんなところが苦しい状況になっている中で、当時からずっと言われていたんですけれども、このままではこの仕事でうまくやっていくことができないんじゃないかっていう不安があった中で、社長の横山に出会ったものですから、そこから追っかけのように、横山のセミナーにずっと通うようになりましてですね。向こうからしたら、「変な奴が何回もセミナーに来るぞ」っていう気持ちがあったんじゃないかなと思うんですけども……。
 
森上:(笑)。
 
山北:たまたま、地元が私は三重県であり、愛知県を拠点にいろいろと活動をしていましたので、横山も愛知県だったものですから、その辺で少し話をしながらご飯を食べる機会をいただいて……。
 
森上:ほう、ほう。ストーキング的な感じから(笑)、どんどん横山さんに近づくことができた感じなんですね?
 
山北:そうなんです。で、当時はまだ横山も出版もしてないですし、そこまでのブランドもなかったっていうところで、アタックス・セールス・アソシエイツが(アタックスグループの中で)会社としてまだ立ち上がってなかった頃だったんですけども、そんな状態だったものですから、1人ぐらい増やそうかなっていうタイミングで声をかけていただいて。運がよかったですね。
 
森上:なるほど。そのときの社会的な状況、携帯電話のショップの現況は右肩下がりだと。そういうのが見えている中で、たまたま出会った横山さんのセミナーで、そこから追っかけて、横山さんと仲良くなって、横山さんに声をかけていただく。これは本当にすごい。ちょっとスピリチュアル的に言うと、何か引き寄せている感じがしますよね。
 
山北:そうですね。本当に引き寄せてもらったんではないかなと思うぐらいですね。私自身、携帯電話の世界でやっていて、どこまでご飯が食べれるんだろうか、買収とかって、すごくたくさんありましたので、そういったことに巻き込まれたときに自分の価値ってあるんだろうか。辞めることになったときに、今の価値で他の仕事で食っていけるんだろうかっていうことの不安が一番大きくて……。
 
森上:なるほどー。
 
山北:そういったことを考えているときに、出会わせていただいたという感じですね。
 
森上:なるほど。今、それこそアタックス・セールス・アソシエイツさんは、横山さんを中心に、1人1人ご自身のそれぞれのキャラクターがあって、ご自分で勝負していますもんね。自分のブランディングと言うか。当然ながら、アタックスさんのブランディングもあるんですけども、そういった世界で自分の看板を背負ったという感じでの勝負をされて、もう10年経つと?
 
山北:そうですね。まだまだ私が入った頃は(アタックス・セールス・アソシエイツとしては)草創期で、今のコンサルティングの形だったりとか、そういったものも定まらない状態で、その上でみんなでつくり上げてきたというところがあります。何よりもブランドとしても参画させていただいたことで私自身も価値を付けていただいたっていうこともありますけれども、一緒になってつくらせていただいたという、その機会があったからこそ、今どんなクライアントさんとお話をしても、いろんなことを会話できるなぁと。いろんな指導の切り口が出てくるんだろうなっていうところで、成長させていただいたというところが1番ありがたいところですね。

厳しかったコンサルタントとしての修業期間

森上:なるほどねー。そういう意味では、営業マンとしてのご経験はありましたと、そこでコンサルタントとして一人前になっていくための、数年間があった中で、もみくちゃにされた2~3年はあったという感じですか?
 
山北:そうですね。相当きつかったですね。やっぱり考え方として、価値観を相当変革しなければついていけないっていうところがありましたし、私の本来の実力だとおそらく入れない会社ですね。アタックスという会社はですね。実績がないと、なかなか採用の窓口も開いてないような会社ですし、面接もたくさんやっていますけど、合格しない人のほうが多いような、そんな会社です。入ってからも、元々優秀な人たちがさらに努力を重ねている、そんな人たちばかりの会社ですので、相当苦しかったです。入って半年間で、それまで私がやってきた仕事であったりとか、いろんな経験っていうところの知識であったり、考え方であったり、半年間でそれまでの知識や考え方は全部超えちゃいましたね。
 
森上:そうですか。そんな濃密な修業期間があったということですか。実際にいきなり現場に行かされるとか、そういうのではなく、OJT的な感じだったりとかするんですか? コンサルタントとして成長していくにあたっては。
 
山北:そうですね。ブランドの品質を落とすわけにはいかないので、「1人で行ってこい」っていうことはないんですが、サポートをするにしても、自分を成長させていく知識習得であり、できるようになることってことも含めて、常に課題は与えられますし、仕事はたくさんありますので、それをいかにしてこなしていくか。そこで、「やったからいいよ」っていう許され方はないですよね。徹夜してつくったアウトプットがダメだったら、「これ、全然ダメです」って言って、もう1日徹夜しなきゃいけないっていうことは、当たり前で、ダメなものはダメ、「頑張ったね」とは言われない。
 
森上:なるほど、なるほど。
 
山北:やっぱりお客さんあってのことなので。まあでも、仕事ってそれは当然のことだよなっていうところではあるんですけども。そこの精度がかなり高くて、高くないとやはり合格ラインにならないっていうところは、他の会社とはちょっと違うなと。
 
森上:なるほどね。
 
山北:だいぶ苦労しましたね(笑)。

オリジナルメソッド「壁マネジメント」とは?

森上:そうですか。そういうご経験をされながら、今はもう主任コンサルタントとして、ご活躍されている中で、山北さんご自身のオリジナルメソッド“壁マネジメント”という、今までも何回かチラチラッと出てきた名前ですが、こういったマネジメント手法を開発されて、体系化されたかと思うのですが、これは具体的に簡単に言うと、どういったものになるんでしょうか?
 
山北:そうですね。簡単に言うと、マネジャーが成果を出すために部下を正しく行動させて、成果を出すために改善をしていく。行動をやりきらせるためのマネジメント手法だと考えていただくと一番わかりやすいですね。
 
森上:なるほど。例えば、「壁」という言葉ななんで使われたのか、意味があるわけですよね?
 
山北:そうですね。これは、エピソードとしては、“壁マネジメント”という名付け親は、社長の横山ですね。パッと考えてくれて、“壁マネジメント”という名前にしてから、すごく研修などのオファーも増えたということがあるんですけれども。壁の由来に関しては、マネジャーが壁になって、部下の行動を誘導すると。だから、ちょっと言い方を変えると、成果の出ないような行動、過去のやり方を変えようとするときに、過去のやり方を変えられない、そういった部下の行動をマネジャーが壁になって止めて、そして、成果が出る行動のほうに導いていく、っていう。
 
森上:なるほど、なるほど。それはもしかしたら、山北さんがアタックスさんに入られた当初に横山さんという壁があり、そこでいろいろアウトプットして、突き返されとか、例えば、望ましい行動にいかないときにはそこで、ダメ出しをされ、常に突き返されて、絶対に横山さんはそこで、動かなかったと言うか、望ましくない行動に行かせないようにしたということが、“壁マネジメント”の1つだっていうことなんですかね?
 
山北:そうですね。横山もそうですし、他の先輩コンサルタントも、やっぱり品質の低い状態でOKは出さない、まさに壁ですよね。
 
森上:なるほど。
 
山北:どれだけプロセスがよかったとしてもダメだと。アウトプットがダメなものはダメ。行動がダメなものはダメっていうところで、何度もやり直しはさせられます。あとポイントとしては、やっぱりマネジメントがうまいですよね。押さえるべきところで、ちゃんと行動管理をして、押さえていただきましたね。そこをやらないで通過させちゃうと、マネジメントをやらずに、やってないことを見てないとかってなると、それが当たり前になっちゃいますので。
 
森上:なるほど、なるほど。“壁マネジメント”については、いろいろとお話を伺いたいところなのですが、渡部さん、ちょっとお時間が迫ってまいりましたね。
 
渡部:はい。では、ここまでコンサルタントという仕事の内容や、山北さんがコンサルタントになるまでの経緯を中心にお話を伺ってきましたが、明日も山北さんにはゲストとして、お越しいただきますので、明日はさらに詳しくお話を伺っていきたいと思います。明日は、今、最後のほうにお話が出てきましたけれども、山北さんのオリジナルのマネジメントメソッドである“壁マネジメント”ですね。こちらを交えながら、リモートワークが常態化しつつある中で、リモート時代のマネジメントについて、詳しくお伺いしていきたいと思います。これは、森上さんとか、僕らも今すごく直面している課題なんじゃないかなと思うので、僕らも非常に楽しみにしています。ぜひ、明日さらに詳しくお聞かせいただきたいと思います。山北さん、森上さん、本日はどうもありがとうございました。
 
山北:ありがとうございました。
 
森上:ありがとうございました。
 
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)
 

 

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