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【フォレスト出版チャンネル#244】男の家事|できる男は家事もうまい! 家事分担のストレスを解消するコツ

このnoteは2021年10月20日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。


家事の「見える化」をして、「分析力」を身につける

渡部:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティの渡部洋平です。今日も昨日に引き続き、広告クリエイターの堀宏史さんがゲストに来てくださっています。森上さんとともにお伝えしたいと思います。堀さん、森上さん、今日もよろしくお願いします。

堀・森上:よろしくお願いします。 

渡部:昨日は堀さんの広告クリエイターとしてのお仕事や、「なぜビル・ゲイツが毎日、皿洗いをするのか」の解説、男性が家事を積極的にやるメリットなどについてお伺いしました。まだお聞きになられていない方は、昨日の放送も併せてチェックしてみてください。
今日は(2021年)10月11日に発売された、堀さんの最新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』の内容を交えながら、家事で鍛えられるビジネススキルについて、具体的に詳しくお伺いしたいと思います。あまり家事に積極的ではないリスナーさんはもちろん、家事に関してパートナーに少々不満をお持ちの方も含めて、役立つお話をお聞きできればと思いますので、ぜひ楽しんで聞いてください。さあ、では堀さん、森上さん、改めまして、よろしくお願いします。

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堀・森上:よろしくお願いします。

森上:本当にいくつもいろんな能力、ビジネススキルっていうのを今回は本の中で堀さんにご紹介いただいているんですが、まず1つ目はどれでいきましょうか? 「分析力」についてちょっとお願いします。

堀:はい。やっぱり家事を前にして、洗濯とか掃除とか料理とかいろいろとあると思います。なかなかうまくいかないときにどうするかっていうところなんですけども、「家事のボトルネックを探していきましょう」っていうのが、大きな話なんですね、分析の中で。「スムーズに進行させていこう」っていうことなんですけど、やっぱり仕事がうまくいかないとか、ストップしちゃっているときって、どっかに問題があったりすると思うんですよね。誰かがうまくいかないとか、この作業が難しいとか、ここのコストがかかるとか、スケジュールがかかるとか。家事も全く一緒で、解像度をあげて、もうちょっと作業を細かく分割していくと、意外なところにボトルネックがあったりするんですよね。

森上:それは、例えば買い物とか、お風呂掃除とか、トレイ掃除とか、いろいろありますよね。それをまずリストアップしておくことが大事なんですかね?

堀:リストアップしたりして、「見える化する」っていうんですかね。

森上:はいはい。

堀:ちょっとした掃除とか片付けが気になることが多いなみたいなところで言うと、それって、例えば床に落ちているものが気になるのか、机や棚の上が気になるのか、ほこりが溜まっているのが気になるのか、それぞれによって対応がまた変わってきますよね。床に落ちているものがあれば、そもそも床に置かないようにするとか。

森上:ルールにしちゃうとか?

堀:ルールにしちゃうとかですね。机とか棚の上の場合は、収納場所がないんじゃないかとか。ほこりが溜まっていくんであれば、掃除ロボットとかに任せちゃうとか。そういうふうに対応がそれぞれ変わっていくと思うんですよね。何となく部屋が片付かないとか、綺麗じゃないとかっていうところから一歩進んで、少し解像度を上げると、よりゴールが見えてきやすいっていう、分析と言うか、そうやっていくっていうのは、仕事でも使う能力なのかなというふうに考えていたりします。

森上:なるほどね。これは本の中ではいろいろと細かいところまで、トピックス的に方法とか、ご紹介されているんですが、その中でも例えば日用品の買い物はもうネットで買うようにしちゃおうとか。

堀:はい、はい、そうですね。

森上:これも分析できるってことですかね?

堀:そうですね。分析していって、この作業に時間がかかっているのであれば、それをルーティーンにしちゃうとか、システム化しちゃうっていうことまで書いてはいるんですけども、日用品はここで買って、ここではこういう買い物をして……とか。そういうふうにシステム化していくということですね。

森上:仕組み化する。なるほどね。

堀:仕組化していく。そして、パートナーと役割分担を明確化するとか。そういったところも含めて、設計していくと言うか。本当にプロジェクトマネジメントに近いんですけれども。

森上:なるほどね。

堀:はい。その仕組みが大事かなと思っています。 

森上:なるほど。渡部さん、そのあたりどうですか? 家事とは分析力。

渡部:そんな視点を持とうと思ったことすらなかったですね。目の前にあるから、やらざるを得ないみたいなところが強いと思うので。

堀:はい、はい、そうですよね。普通そうだと思うんですよね。でも、渡部さんとかもお仕事ではやっぱり全然違って、数字を使ったり、対策をしたりされていらっしゃると思うので、その感覚とかやり方を家事にも当てはめてみると意外とうまくいったっていうことを感じられると思うんですよね。

森上:そうなんですよね。この辺りは見える化のやり方を含めて、手取り足取り書いてくださっているんで、詳しくはちょっと本で読んでいただきたいんですが。

堀:ぜひぜひ。

仕事も家事も、段取りが8割

森上:そうですよね。では、2つ目に移っていいですかね? 「段取り力」。

堀:仕事もそうなんですけども、本の中で、「家事も仕事も段取りが80%」と記載してあるんですが、「段取り八分の仕事二分」っていうふうに昔から言われているんですけれども、これは段取りが80%で、仕事が20%っていうことなんですけども。結局家事って、例えばお皿洗いとかでも、洗い物が目の前にあったら、とにかくやらなきゃいけないので、いきなりスタートしちゃうと思うんですよね。で、なんとか終わって「はー、疲れた」っていうことだと思うんです。
ここでお勧めしたいのは、段取りを先にちゃんとしておくと。「このお皿をこういう順番で洗って、このポジションにおいて、洗ったらこっちに移して、これをこうやってこういこう」みたいな。「最初に、出たゴミは捨てておいて」とか。これ、言葉で言うと面倒くさそうに感じるし、そんなことをやらないで、サッとやっちゃえよみたいに思うんですけども、意外とこの下ごしらえみたいなものってすごく大事で、これをやっておくことによって残り20%は、もうほとんど自動的に体が動いていくと言うか。そうすることによって、すごく効率的にもなるし、スムーズになっていくんですよね。

森上:なるほどね。

堀:そういえば思い出したんですけど、受験のときってテストをいきなり解くんじゃなくて、1回テスト全体を見て、こういう順番で、これが難しそうだから先にやろうとか、これぐらいの時間配分でやろうとか、やっていたような気がするんですけども。そんな感じと一緒で、最初にちょっと段取るっていうのがすごく大事なんですよね。

森上:なるほどね。変に細かくっていうよりかも、ざっくりとしていてもいいから、段取りをつけるっていうことですよね?

堀:そうですね。本当にざっくりでいいんです。最初にこれやって、これやって、これやろうっていう、その段取りを頭の中でやっておくだけで、全然違ってくる。仕事でも誰かと交渉するときは、行き当たりばったりというよりは、事前にシュミレーションして、こう言われたらこう言おうとか、そのためにこういう資料を用意しておこうとか、金額はここまで下げようかなとか、ある程度準備しておくと思うんですよ。いわゆるそこが段取りで、実際の交渉自体は20%なんですよね。準備の80%がすごく大事で、準備の80%があるからこそ、本番の二十%がうまくいくっていうところがあるんで、家事も洗い物だけじゃなくて、洗濯とか、買い物とか、全てに当てはまるんですけど、この段取り力みたいなものがすごく大事になってくるかなというふうに考えていますね。

森上:なるほどね。それがもう少し時間帯のレベルで言うと、スケジューリング力みたいな話になってくるんですよね。

堀:あー、そうですよね。一日の中での朝のスケジューリング、昼、夜のスケジューリングみたいなことをしていく。もう一歩進めると、その習慣化をどうしていくか、ルーティン化をどうしていくか、みたいなところもやっていくっていうことになりますね。

森上:そうですね。そのあたりまで書いてくださっていますので、読んでいただければと思うんですけれど、僕は自分が子供の頃に、母親も働きながら家事をやっているのを見ていて、やっぱり同時進行じゃないですか。見ている限り。でも、これって相当な段取りが組まれているんだなっていうのは感じていましたね。

堀:おっしゃる通りですね。本当に家事って同時進行能力もすごく大事で、いろんなものがパラレルでくるし、何かをやっていてもピンポンって宅急便がくるみたいなこともあったりすると思うんですよね。

森上:はいはい。

堀:ましてや、今はテレワークでお仕事もしながらであったりすると、すごく大変なので、やっぱり何をどうするかっていう段取りをやっていることで、同時に進行できるっていうことがあるかなって思いますね。

森上:ほんとですね。ちょっと話がそれちゃうかもしれないんですけど、よく専業主婦の方が時給計算をしたらとか、いわゆる職種として考えた場合の……、あれってやっぱりすごいスキルですよね。あれをこなしているという。専業主婦の方でも。

堀:いや、本当におっしゃる通りで、まさに専業でやられていらっしゃる方のスキルって、ものすごいものがあって、それを分解していくと、本当にビジネスパーソンの方がお仕事でやられているっていうことと、同じような能力が必要なんだなっていうことがあって。意外とプライベートの家事と、会社の仕事はリンクしているんだなと、すごく感じるんですよね。

森上:なるほどね。だから、そういう意味で家事も、ビジネス的に考えてみてやることによって、普段の家事で鍛えられたスキルっていうのが、もしかしたら仕事でも活かすことができると。

堀:おっしゃる通りです。

森上:まさに本のタイトルである「トレーニング」という意味でも。

堀:そうですね。「家事は最強のビジネストレーニングである」と、僕は本当に信じているんですよね。

森上:まさにわかりやすい能力の一つが段取り力ですよね。

堀:はい、そう思います。

家事分担のストレスを夫婦で解消するコツ

森上:ありがとうございます。じゃあ、まだいくつもあるんですが、時間も時間なので、あと1つ、調整力についてお聞きしてもよろしいですか?

堀:はい。利害関係が相反する場合は調整がすごく必要で、家事を一人暮らしでやられている方もいらっしゃると思うんですけど、パートナーとか子供さんがいらっしゃる家庭の方も多いと思うので、やっぱり自分がよかれと思ってやっていても、パートナーからすると不満が意外と貯まっていくっていうのはものすごくあって、その不満が爆発して、家庭がとんでもない状況になるみたいなことも、うちだけじゃなくて、皆さんからやっぱり話を聞いたりするんですよね。例えば、一番よく言われるのが、「今日の夕ご飯、何にしよう?」みたいなことを聞かれたときに……。

森上:(笑)。

堀:「僕は何でもいいよ」みたいなこと言って、そこが地雷原になっているみたいな。

森上:いやー、ヤバい……。

堀:これはやっぱり家事を分解して考えていくと、食材を考えたり、調理の時間、健康面、食材の在庫、買い物のスケジューリングとか、全てを総合してメニューを決めているところもあるので、「“何でもいい”は、ないんじゃない?」みたいな……。

森上:(笑)。

堀:そういうことは、やっぱり火種になってしまうんだと思うんですね。で、掃除とか洗濯とか片付けとかも単純だけど、結果が出にくいとか。可視化しづらいみたいな作業も、ストレスを溜めがちなんですよね。その時に調整として、僕がお勧めしているのは、家事ミーティングなんですね。

森上:なるほどね。

堀:家事のミーティングをパートナーと持ってみましょうよと。お仕事でもやっぱり何か問題が起きたら、とりあえず打ち合わせしようと。

森上:うんうんうん。

堀:やっぱりそういうミーティングを持つと思うんですよね。そこでお互いが思っていることをすり合わせて、「そう思っていたんだ」とか、「そういう意味で、そう言っていたのね」みたいなこともありますし、all one thingじゃなくて、落としどころっていうのをやっぱり見つけると思うんですよね。「じゃあ、僕はここまでやるから、あなたはここまでやってよ」とか。意外と話していくと、「家の中で片付いてないのがストレスだ」みたいなこと言っていても、片付けをしてくれって言うよりは実は物が多いっていうことが原因だったりするかもしれないじゃないですか。
だから、「片付けをしてくれ」って言うよりは、「物を減らして欲しいんだ」ということが、実は相手のニーズだったりするっていうこともあったり。話をしてみなければわからないみたいなことがすごくあると思うので、都度都度ミーティングをしていくと。パートナーと「じゃあ、話しましょう」って言うと、すごく構えちゃうこともあると思うんですけど、ミーティングなんだっていうふうにマインドセットを持つと、意外と仕事モードで「じゃあ、何が課題なんだっけ? どうすればいい? いつまでだっけ?」みたいなことを整理するモードに自分もなれると思うんですよね。

森上:なるほどね。

堀:ビジネスパートナーとしてのモードで、相対することの調整力を働かせるということもすごく大事だなというふうに思います。

森上:これは「調整力」のところではなかったと思うんですが、ご本の中でも書かれていて、先ほどちらっとおっしゃっていた「夕飯、何が良い?」っていうのがあるじゃないですか。それの対応策として、堀さんが実際にやられているってことでおもしろかったのが、朝食を完全にルーティン化しちゃう。

堀:そうですね。

森上:あれは和食と洋食と、パターンを決めちゃうんですよね?

堀:うちの場合は平日が和食で、週末が洋食なんですけど、和食もほぼほぼパターンが決まっていて、味噌汁、納豆、ご飯、前の日の残りものみたいな。完全に決めておくと、本当に体がオートマティックに動くと言うか。で、週末もフォーマット化していく。メニューをフォーマット化して、かつ動きもルーティン化していくと、寝起きでぼーっとしていても自動的に体が動くので、体を動かしていると目が覚めていくみたいな。

森上:なるほど、なるほど。朝食のルーティン化と、夕食のメニュー化ね。

堀:そうですね。夕食はもうレストランのメニューみたいに、メニュー化しちゃって。月曜日から日曜日まであるとして、月曜日は、例えばマーボー豆腐、火曜日は焼肉で、水曜日はカレーと。だから、ある程度週に3~4日はメニューを決めちゃえば、空いたところを何にしようかっていうところで。

森上:そうですね。だから、家の中での定番メニューっていうのをちゃんともうリスト化しておいて、かつちょっと季節ものっていう。本当にレストランのメニューをつくるみたいな感覚でメニュー化しちゃえばいいんですよね。

堀:そうですね。だから、家のメニューは決めちゃって、定番メニュー、マンスリーメニュー、ウィークリーメニューをもう決めちゃうと。そこもやっぱりいろいろと考えたり、相手と調整する手間とか苦労が省けますので、そういう意味で、ストレスも減るのかなと思うんですよね。

森上:そうですね。献立を決めるストレスってありますもんね。そのあたりもうまくそういったかたちで調整していくと。具体的にいろいろと書かれているので、すごく参考になると、思いますね。

堀:ものすごく具体的ですね。

森上:はい(笑)。渡部さん、こんな感じなんですが。

渡部:はい。ちなみにこの『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』っていうのは読者対象と言いますか、どんな方に読んでもらいたいというのがあるんですか? 家事はやっていないけれども、ビジネスパーソンの方なのか、やっている方がさらにそれを役立ててビジネススキルをアップするのか、どういう方なんですか?

堀:できればやっぱり前者の、今まで家事に向き合ってこなかったけど、最近向き合わざるを得なくなって、どうしようと思って困ってらっしゃる方にぜひ読んでいただきたいなというところがありますし、まあ、後者の方も私や私の周りから聞いたtipsがありますので、ご参考に見ていただければ、いろいろとご自身のやり方と比べて発見があるかなと思いますし、1億総家事時代じゃないですけど、皆さんもやっぱり何らかのかたちで家事と向き合わざるを得ない世の中になっちゃっていると思うんですよね。なので、なんとなく最近、家事をしているなあって感じていらっしゃる方は手に取っていただければなと思います。

森上:そうですね。願わくば、パートナーが家事に非協力的で不満に感じている方が、本をパートナーに読ませると言うか、ちょっと机に置いとくとか、していただいて(笑)。

堀:さりげなく机に置いていただいて、話題にしていただくという使い方もぜひぜひ(笑)。それは確かにありますね。

森上:そうですよね。「ビル・ゲイツだって毎日皿洗いしているのよ!」的なね。

渡部:「そう言われると……」みたいな感じですね(笑)。

森上:そうそう(笑)。「いや、でも家事には実はいろんなメリットがあってね」っていう、そんなふうに使ってくれたらめちゃくちゃいいなと。

堀:いいですね! ぜひぜひ。 

森上:そういうイメージで。

堀:プレゼントにもぜひ。

森上:そういうことです!

渡部:ご夫婦の方にはお勧めですね。発売後の11月22日のいい夫婦の日にぜひ!

森上:なるほど、なるほど!

堀:それはいいかもしれない!

森上:ちょっと考えます!

渡部:かなりいろいろと家事が、こんなトレーニングにもなるんだなっていうところと、あとは家事ってここまで考えると、効率的に楽しくできるんだなっていうのも気づかされた気がします。今回お話しいただいた堀さんの最新刊『家事こそ、最強のビジネストレーニングである』は、今、お聞きいただいているチャプターにURLを貼っておきますので、ぜひチェックしてみてください。それでは、堀さん、すみません。ちょっと重複になってしまうかもしれませんが、最後に改めてリスナーの皆様にメッセージをお願いいたします。

堀:はい。今回の書籍は、家事というところで、これまでビジネスパーソンの方があまり意識してこなかったことも実はつながっていると。そして、家事をやることがマインドフルネスつながり、仕事もうまくいくみたいなところを皆さんにお伝えしたい書籍なんで、本当にお気軽に一度手に取って、パラパラとめくっていただくと、いろんな発見があるんじゃないかなと思います。ぜひ、よろしくお願いいたします。

渡部:はい。ありがとうございます。それでは、本日のゲストは広告クリエイターの堀宏史さんでした。堀さん、ありがとうございました。

堀:ありがとうございました。

森上:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)

 

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