フォレスト出版編集部の寺崎です。
タレントのりゅうちぇるさんが自殺したニュースが話題となっています。
とても痛ましいニュースですが、事の真相はさておき、このニュースを耳にして、かつて担当した新書『幸せを拒む病』の存在が脳裏によぎりました。
ひさびさに開いて読み返してみました。
この本は、主として精神病や心身症をもつ人たちの心理療法を、40年以上にわたって続けてきた心理療法家である笠原敏雄先生が書かれました。
改めて一部ご紹介します。
〝プラス思考〟の難しさ
人間はついつい悪いほう悪いほうに考えてしまう。これって、脳科学的にも証明されているそうです。
おそらく、食べられそうな草を目の前にして「この草は食べて平気か?」といったように、太古の昔に人類が「最悪の事態」を想定しながら生き延びてきた背景と関連しているのでしょう。
「自分がしたいこと」を実現するのは、とてつもなく難しい
文中に「先ほどの作家」とあるのは、原稿を書こうとすると眠気が生じたり強い抵抗が生まれるものの、〆切間際になってようやく書き出せる「締切りまぎわにならないと手がつけられない病」のことを指しています。
ここまで読んできて、みなさん心当たりがありませんか?
本書『幸せを拒む病』では、こうした心のメカニズムを暴く試みを展開しています。さらには「感情の演技」という技法でその「幸福否定」を撃退する方法論が解説されています。
ぜひ、ご興味をお持ちの方は読んでみてください。