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円周率やルートを知らなくても木の外周が測れる

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子ども達を連れて買い物に行くと小学4年生の長男が目にしたものについてよく尋ねてきます。
先日は特に「●●%割引」って書いてあるけどどういうことなのか?と質問されました。

私の答えとしては「%は100個に分けるという意味。だから値段を100個に分けて、そのうちの●●個分を値引きしますよ、って書いてある。学校で習った分数で言うと100分の●●だけ値引きするってこと」と言っています。

小学4年生なので少数や分数は習っていて、割り算も習っています。
ただそれが実生活に反映されるにはもう一工夫、何かが必要だな、と感じます。

私が小さい頃に父親から戦前生まれの人達の生活の知恵について色々と話を聞きました。
小学校卒で農業や木こりをしていた人は数学や数式などは分かりません。
しかし、荒縄に一定の長さごとに結び目をつけ、それを切る木の周りに巻き付けることで木の外周を測り、またそこから取れる角材の一辺の見当を付けていたそうです。

結び目によって外周が計れるのは容易に分かります。
そして外周が分かれば円周率で割り戻して直径を出すことが出来、角材の対角線の長さを出すことが出来ます。
二等辺直角三角形の縦と横と対角線の比率は1:1:√2になるので、√2で割り戻せば角材の一辺の長さが出ます。
ただこんな数式を使っているわけではないので、仕事の中で培われたものだったのだと思いますが、算数や数学が生活に生きています。

全国の小6と中3を対象に実施される全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が公表されました。
小6の問題を見てみましたが、算数では単純に式が書いてあって答えを求めるような問題はなく、文章を読んで自分で式を立てるところから行うものとなっていました。
今回は図形の問題の正答率が低かったようです。

滋賀県は9回連続で各科目が平均点以下であったと報道されていました。

ただ、平均以下という結果にそれほど意味があるのでしょうか?
どこかの県が上に行けば、どこかは下になるもので、全員が上位にはなれません。
都道府県間の競争として上位にいることが目的ではなくて、国全体として学力が上がっている、かどうかの確認が問題なのではないでしょうか。

全国学力テストの意義は三つほどあると思います。
一つ目は、標準化された評価方法での生徒の学力を把握すること。
二つ目は、その把握した結果を基に教育に関する国の政策を検討すること。
三つ目は、あまりに成績が低かった地域や学校に対する支援を行う根拠とすることです。

国として満点が出てくれば言うことはないですが、そうでなくても一定期待しているレベルがあるでしょうし、そこにたどり着いているかどうかが問題であって、全国としてそれが果たされているなら平均点以下でも何の問題もないでしょう。
国の期待レベルにたどり着いていないのが全国規模の話なら政策の変更が必要ですし、一部地域ならそこへのてこ入れが必要です。

全国学力テストの意義を見失った報道もどうかと思いますし、学校で習った知識が生活に生きてこそ学習した意味があると思います。

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