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F0SC週報(12月第1回)

どうも皆様初めまして、FR0M SCRATCHのYKです。
こちらの記事では毎週の活動状況や畑の状況、その他諸々について書いていきたいと思っております。


小麦の状況について

ということでまずは先日植えた小麦の状況から。

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ついに小麦が芽を出しました。やったね!
12月に入ってから一度草取りをしたのですが、どうやらこの時期だとノビル以外の雑草はさほど成長しないようです。


しかしこいつらはなかなか厄介でして、細長い単子葉植物ということが災いして小麦の芽生えとなかなか見分けがつかないのです。結果、除草作業が小麦の命のかかったロシアンルーレットになってしまいました(誤って小麦を除草してしまったメンバーもいたようです)。

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さて、ノビルはどれでしょう?正解した方には見つけたノビルをプレゼントいたします。


畑以外にもキャンパスのあちこちに群生している厄介者のノビルですが、基本的にはワケギやアサツキやニラと同類の香味野菜です。食べることで積極的に駆除していきましょう。


今週のソラマメ

1ヶ月ほど前に打越一寸という品種を買ってきて、東北東(奧)-西南西(手前)に垂直に畝を作ったのち一畝あたり三箇所(一箇所あたり種は二粒)に植えました。

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ちなみにこんなパッケージです。

しかしながら、植えには植えたのですが、12月の初めまで防鳥ネットをかけっぱなしにしてロクに日も当たらない状態のまま水もやらず文字通り放置してしまっていました。


結果がこちらになります。

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ということで、23粒中6株(1株は移植中根が切れ枯れつつあるので実質5株)の芽生えしか確認できませんでした。まあ自業自得なんですけどね。


写真の時点で5株が生存し、そのうち3株ほどは7cmほどになっています。23÷6なのでだいたい25%の発芽率ですが、これは放置した結果なので家庭菜園でソラマメを育ててらっしゃる方々はたぶんこれの3倍以上の確率でも不思議ではないと思います(筆者がズボラなのが悪いのです……)。

畝ごとの内訳はこんな感じです。


◎●△
◎××
△××
△×○

○●△
○×○
△×*
△×○

それぞれ◎:苗二本、○:苗一本、●:苗一本+根を伸ばした種、△:根を伸ばした種(数は問わず)、×:根を伸ばしていない/伸ばしているか不明な種 で、*は移植中に根が切れたため生存が見込めない苗です。(12/2時点ではまだ生存はしています この日は雨だったのでそのおかげかも?)

さて、移植中に根が切れた話なのですが、これには訳があります。播種当初は先人の知恵に従って根本部分をハサミで切って間引こうと思っていたのですが、あまりにも発芽率が悪く間引きなんて贅沢言ってられない、とのことで急遽移植する方向性に切り替えました。

さっそく掘り起こそうとしたところ力加減を間違えて

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このザマです(切り取り線のところでちぎれました。写真を撮りそびれたのでスマホのメモ帳の機能だけを使って描きました。本団体絵心最下位は伊達じゃない)。
残った根は一番上の横根一本だけでした。

ソラマメはこの時点ではまだひげ根が少ないため、コツを掴めば二つ目の苗の移植は容易だったのですが、コツを掴むまでの代償は大きいものでした。

12月から生えてくる個体がいてもおかしくはないですし、根付いている個体はかなりいるようなので(生えてこない種を引き抜こうとしたら抵抗を感じた)残りの種がしっかり発芽してくれるよう土の神様に祈るしかありませんね。本学はキリスト教を重視しているようですが。

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よく見ると手前右側の種が発芽しつつあります。発芽中に力尽きただけかもしれませんが。

あとは越冬させられるかどうかです。
NHKテキストサイトによれば「草丈15〜20cmが最も越冬させやすい」とありますが、サカタのタネの園芸通信によれば「越冬する時の本葉数が5枚以上になると耐寒性が弱くなり、寒害を受けやすくなります」とありました。

しかしながら、7cm前後の株の葉の枚数を数えるともう6枚あり、あれ不思議だなと思いましたが考えてみればソラマメはマメ科。多くの種は羽状複葉(下図)を特徴とし、ソラマメもその例外ではないので本葉1枚=単葉2枚ということなのでした。

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(正確にはこの図に書かれているのは偶数羽状複葉です)(これがスマホのメモ帳に指で描ける精一杯でした。本団体の絵心平均値を下げたことをお詫び申し上げます)

ということで例年通りの気候なら少なくとも今生えてる個体たちは無事越冬できるでしょう。よかったよかった


銀杏の実を収穫してみよう!

果肉が灰色になり腐りつつある銀杏の実を拾ってきました。以下に示すのは手を汚さず、効率的に、そして大量に実を拾う方法です。

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拾ってきた銀杏の実の画像です。葉っぱはもちろん、よく見ると所々石も混じっています

①シャベル/スコップと猫車を持ってきます
容器は猫車じゃなくてもいいですし極論大きめのビニール袋などでも全く問題はありませんが、シャベル/スコップは平たい方がやりやすいです。
ここでいうシャベル/スコップは足をかける部分のある、園芸用こてではない方のものを指します。
(筆者はなぜか小さいやつも大きいやつもスコップと言ってしまいます シャベルというと強そうなイメージがあるのでどちらかをシャベルと言わなければならないなら間違いなく大きい方の土掘り道具のことを指すでしょう)


②イチョウの木を見つけます
人の視線が少ないところがいいでしょう。猫車とスコップを持ってイチョウの木の下で何かをかき集める不審者を冷ややかな目で見ない人などいません(実際そうでした)。


③葉っぱをどけます
10月〜11月上旬にやれば実だけが落ちてるのでこの手順はいらないのですが、12月までちまちま手で拾うぐらいしか思いついてなかったものでしたので余計に時間がかかることになりました。


④銀杏の実をひたすら積み込みます
葉っぱはどうせ分解されると思うのであまり神経質に取り除く必要はないかもしれません。石が10%ぐらい混入していますが些細なことです。
(この作業をやっているといつか読んだ物語の中にあった石炭を炉にくべる作業を思い出しますが、石炭をすくう道具はやはりシャベルよりスコップのような印象があります)


⑤埋めて腐らせます
筋力のある人に手伝ってもらうと時間が格段に短縮されます(手伝ってもらいました)。
本学は野生動物の往来が激しく、この辺りでも藪から顔を出すタヌキを頻繁に見ますので掘り返されないように少し深めに埋めましょう。

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埋まりつつある銀杏です。穴に埋めることぐらいしか共通点はないのになぜか脳裏に焚書坑儒というワードが浮かびました

ここからは余談なのですが、動物生態学の研究をしている先生によればタヌキは銀杏の実をよく食べているようで、冬の飢えをこの果実で凌ぐこともあるそうです。

ヒガンバナやマムシグサみたいな毒草の根っこを掘り起こして水に晒して飢えを凌ぐホモサピエンス達[3]と比べられるなんてタヌキの皆様におかれましては心外かもしれませんが、なんであんな渋くて辛くてニオイがキツくて口がかぶれる[4]ようなものを直接食べられるのかが興味深いところです。乾燥させたら干した渋柿みたいになって害となる成分が少しでも抜けるんでしょうか?

縄張り争いに負けた個体が口の痛みとにおいに耐えながら救荒植物として食べている印象がある銀杏の果実ですが、ドリアンと干し柿を合わせたようなものと考えれば案外常食することも不可能ではないのかもしれません。


さらに余談なのですが、銀杏の実はかつて恐竜によって散布されていたという話があるそうです。恐竜に最も近縁な現生生物である鳥が辛みを感じられず、トウガラシの原種の散布に一役買っていたことを鑑みると興味深い事実が見えてくるかもしれないですね(要検証)。

参考文献

1. NHKテキストサイト 「ソラマメ栽培は冬越し時の草丈が重要!」
http://textview.jp/post/hobby/43387

2. サカタのタネ園芸通信「ソラマメの育て方・栽培方法」
https://sakata-tsushin.com/oyakudachi/lesson/vegetable/post_17.html

3. 「ヒガンバナ 味」「マムシグサ 味」で検索してみよう!

4. 千駄木菜園「銀杏の果肉を食べてみた」
日本薬科大学で教鞭を執っておられる小林力さんが執筆されているブログらしい。この記事の時点では還暦を過ぎておられるというのになんともアクティブなものである。
https://tkobays.blogspot.com/2017/11/blog-post_11.html?m=0

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