流れ星群|詩
いつか願いをかけた夜空が
ふたたび巡ってくる
あの人が好きだった星座をさがそう
アルセフィーナ観測所から
流星の数をかぞえる人は
波のオペラをききながら
ホットチョコレイトを用意する
新月の宵
丘の上の子供が天空を指さす
それが始まりの合図
そのさきっぽに
小さな螺旋がやどり
宝瓶宮からしたたり落ちる水で
透きとおるベクトルになった
流れゆく光
またひとつ
またひとつ
窓辺でひとり見上げていた人も
天体ショーに歓声をあげていた人たちも
いつしか手を組み、無口になる
存在するのは想いだけ
宇宙に遍在するうつくしい調べだけ
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