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説明が上手くなりたい人に

説明がうまくなるためにはどうしたら良いのか。こんな悩みを抱いている人は多いのではないでしょうか。実は私もその一人です。
先日読んだ「東大思考」という本では東大生が意識していることについて書かれていました。今回はその方法についてまとめていきたいと思います。

※コチラは第二弾となります。第一弾では説明が上手い人の特徴についてまとめていますので、気になった方は是非読んでみてください。

「手段」ではなく「目的」こそ大事

いきなり説明がうまくなるにはという話とは脱線しますが、非常に大切な部分のお話をします。

唐突ですが、目的の反対語は何でしょうか。答えは手段です。何かを達成したいという想いが「目的」で、そのためにする行動が「手段」になります。この2つを分けて考える事を「目的思考」と言います。一体どんな手段を取れば目的に近づけるのか?今取っている手段はどんな目的を達成するためのものなのか?と考える事が目的思考です。

明確な目的を持つ

東大生は「目的」の解像度がかなり高いそうです。例えば「東大に入りたい」と思った時、皆さんはどうするでしょうか。私ならとにかく勉強して、苦手分野でも点が取れるようにと努力していきます。しかし東大生はここから違います。彼らはまず「何点あげるか」という目標設定をします。しかも、この目標設定が以上に細かく、英語で75点取りたいとしたならば、「大問1では8点、大問2では10点…」というように設定し、「大問1で点数を取るためにはこの参考書が必要だ。よしこれをやろう」と目的に合わせて勉強しているそうです。やみくもに勉強していく私との要領の違いがここで露見しています。
東大生はとにかく具体的な目標設定をしているため、解像度が非常に高いのです。そのため、次の行動に落とし込みやすい目的を設定するのです。

それはつまり、手段がわかりやすいということです。単に「英語の成績を上げたい」という目標ではどの問題集をやりこめばいいのかふわっとしていますが、「点数を10点あげたい。そのためにはこの部分でこのくらい点数を上げて…」と考えれば、「何をすべきか」がはっきりとしています。その方が目的を達成しやすいのです。

そして実際手段を選んで行動しているときも、「今やっていることはこの目的と同合致するのか」と考えることで、無駄をなくすことができるのです。

目的を明確にして話す

ここでやっと説明がうまくなるためのお話に戻ってきました。
第一弾では「相手が既に知っていること」と「相手にとって未知の情報」を結びつけることが大切だとお話ししました。
ここでは、「相手にとって未知の情報」が目的で、「相手が既に知っていること」が手段です。
人に説明をするときには、「何を伝えたいのか」という目的を明確にすることで、手段が見えてきます。

例えば自分が見た映画をおすすめしたいときに、「このシーンがかっこいいんだよ」とか言っても、相手には魅力がいまいち伝わっていません。
それよりも伝えるべきは、「こういう映画なんだ」という全体像を話した方が、相手には伝わります。

自分の話にタイトルをつける

では目的を明確にして話すためにはどうすれば良いかというと、自分の話にタイトルをつけると良いです。つまり、「今からこれについて説明します!」と自分の中で宣言することです。説明する前にこのタイトルをしっかり決めておかないと、相手も話の内容をいまいち掴むことができません。
先ほどの映画の話でも、映画の魅力について伝えたいのに、「このシーンがかっこいいんだよ」と部分的な話をしても、手段だけが先走ってしまい、相手は結局どんな映画なのかが伝わらずに「映画魅力を伝える」という目的は達成できていません。
私たちはつい中身ばかりを話そうとしてしまいますが、それは全て手段でしかありません。話のタイトルをつけて目的を明確にすることで、自ずと手段はついてきます。
このタイトルを探すテクニックが、「目的探し」なのです。

目的探しの流れ

「目的探し」は以下の4ステップです。
「説明したい事柄を思い浮かべる」→「ゴール」→「目的」→「目標」の順番です。

STEP1:説明したい事柄を頭の中に思い浮かべる
まずは自分が説明したい事柄を何でも良いので思い浮かべてみましょう。

STEP2:ゴール作り
何が伝われば終わりなのか考えてみましょう。これが相手に伝われば十分というラインを決めることがゴール作りです。

STEP3:目的選び
達成したいことから逆算して、何を伝えるべきか考えてみましょう。ここがとても重要です。

STEP4:目標作り
目的をより具体的にしてみましょう。目的の中に具体的な数字を入れてみたり、期限を設定してみたりしましょう。

具体例
STEP1:「人の評価」に関する文章を書きたい。
STEP2 ゴール:「人の評価なんて気にしても仕方ない」と伝える。
STEP3 目的:「評価が後世で変化した偉人のエピソード」を紹介する。
STEP4 目標:目的のエピソードを3つ以上探し、伝える。

この4ステップは説明するときだけでなく、普段の取り組みでも応用できます。自分が今やっていることの「ゴール」は何か?どうしたらそのゴールにたどり着けるか?と言った具合です。
そんな風に「目的探し」で「日常の解像度」を高めれば、いろいろなことが上手くいきます。最初は難しく感じるかもしれませんが、少しずつならして行ければ良いと思います。私もいま少しずつ意識して実践しているところですので、一緒に頑張っていきましょう!

ここまでで、説明の「目的探し」についてまとめてきました。私のように人に説明をするのが苦手だという方は、普段の会話で少し意識すると話が出やすくなると思いますので、ゆっくり実践していきましょう!

次回は分かりやすい説明の「手段選び」についてお話ししていきたいと思います。よろしければ読んでみてください!