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流れ星の一説


みなさん、流れ星を見たことはありますか。
私はないです。もしかしたら見たことあったのかもしれないけど記憶にないです。



私の故郷の町では、流れ星にまつわる昔話が語り継がれています。今日はそのおはなしをみなさんにお伝えしましょう。

むかしむかし、この町に、仲良しな夫婦がいました。旦那さんは天文学者です。奥さんは献身的に旦那さんを支えていました。
天気の良い日は必ず2人で星空を眺めました。それが2人の至福のひとときなのです。
その日はたくさんの星が出ていました。

「今日は特別に綺麗ね。こんなにたくさん星があるんだからひとつくらい落っこちてくれたらいいのに。」

「なに言ってるんだよ。星ってものすごく大きいんだよ。だけど遠ーく離れた所にあるからこんなに小さく見えるんだ。」

「前にも聞いたわよ。そうなったらいいのになって、思っただけ。」

「そうか。そうだな。」

「あっ!消えた。ねえ見た?今、星が流れて消えていった。」

「そうなったら綺麗だろうな。」

「そうじゃなくて、本当に星が流れたのよ。ねえ、あなた知らないの?星って流れるんでしょう?」

「いや、そんなの聞いたことがないな。これはもしかしたら大発見なんじゃないか!」

奥さんと旦那さんは嬉しくてその日は眠れませんでした。

旦那さんは流れる星を証明すべく、より一層研究に明け暮れました。
ですが当時は科学すら知らない人が多く、天文学者の旦那さんは町の商人や百姓からは距離を置かれていました。

「また星男がなんかやってるよ」
「なんだって星が流れたって言い張るんだ。ついに頭がおかしくなっちまったんじゃないか?」
「なにやってんだかさっぱり分からねえな」

旦那さんは昔からそうでした。周りの誰にも理解されず、ずっと星だけを見つめて生きていました。
そんな旦那さんにとって、奥さんは唯一の理解者であり1番大切な存在でした。


奥さんのため、そして、天文学の発展のためになんとしてでも流れ星を証明したい。旦那さんはそう思えば思うほど焦りました。一向に研究が進まないのです。

追い詰められた旦那さんは奇行に走ります。
毎日町を駆け回ったのです。走って走って泳いで飛んで、とにかく体を鍛えました。

奥さんは理由も聞かずただ見守っていました。
旦那さんを信じ続けました。






どれほどの時が経ったのでしょうか。いつのまにか旦那さんは宇宙飛行士になっていました。

「それじゃあ行ってくるね。俺が星を流すから、ちゃんと見てるんだよ。」

そう言って宇宙へと旅立ってしまいました。


奥さんは旦那さんの言うとおり、毎日毎日星空を眺めました。雨が降っても、曇っても。たとえ星が見えなくても、毎日毎日流れ星を待っていました。



その頃、旦那さんは宇宙のある惑星に着陸していました。

「やってやんよォ‥」



おもむろにちんこをしごき始めました。

鍛えたちんこは宇宙空間でも屈さずに、望遠鏡の如く太く、硬く、真っ直ぐに、奥さんめがけて、、、





届けー!!!!

ドビュルルルピュラララビュートゥルットゥットゥ〜








‥射精完了ッッ!!

















「ねえ、まだなの?」


いつもと変わらない星空。帰ってこない旦那さん。
奥さんの目から涙が流れました。ついにはわんわんと大声で泣き出しました。

きらり、きらりと、涙で潤んで星がもっとキラキラ輝いて見えました。
それはまるで星が流れているようでした。

奥さんの泣き声に釣られて町の人たちが外へ集まってきました。そして信じられないものを見たのです。

「おいおい!星男の嫁さん!星が流れてるぞ!」

奥さんは涙を拭いてもう一度星空を見上げました。
きらり、きらりと星が流れていたのです。





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「彼よ!彼が星を流しているのよ!」

町のみんなでとめどなく流れる星「精子流星群」を静かに眺めました。


「これは、彼の魂。彼の命なの‥」














いつしか、奥さんは子供を授かりました。
希望に満ちた煌めきの目。美しい瞳を持つ子が産まれました。
天気の良い日は必ず2人で星空を眺めました。それが2人の至福のひとときなのです。

「今日はお星さまがいっぱいだね」

「そうね。綺麗だね。」

「あ!流れ星」

「ふふふ。あれはパパなんだよ。」

「どういうこと?」

「パパが星を流しているのよ。」

「そうなんだ。パパかっこいいね」

「うん。かっこいい。パパの流れ星からあなたが生まれたのよ」






あなたが見たあの流れ星も、もしかしたら彼のスペース射精だったのかもしれませんね。





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