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楽天イーグルス上昇に必要なのはファンの意識改革ではないか?

はじめまして。「杜の電話」という名前でXアカウントを運用しているものです。

東北楽天ゴールデンイーグルスは3年に及ぶ石井一久政権が終わり、新たに今江敏晃監督のもと新チーム作りが始まりました。就任当初は新たなチーム作りを目標に掲げていた今江監督ですが、シーズン開幕からここまで期待されたチームとはかけ離れた方向へと進んでいます。というのも、若手抜擢は投手こそ行われましたが野手陣に関して去年と違うのは捕手・石原(25)が春先から積極的に起用されているくらいに留まり、ほぼベテラン頼りの采配に固定されてしまっています。

この状況は再建を掲げる楽天にとって良くない影響しかありません。ただ、危機感を持つべきはチームだけでなく普段から応援しているファンではないかと私は思っています。詳細を以下に書いていきたいと思いますので、ぜひご一読いただければと思います。

なお、セイバーメトリクスや詳細な野球理論等専門的な知識については私も明るくない部分ですが、自身の野球経験などを踏まえて私なりの意見を書いていこうと思っています。


ベテラン選手たちの集中起用

現在の楽天において、スタメンで起用される選手のうちいわゆるベテラン(今回は33〜を指す)の割合はかなり高いと言えます。名前を挙げるなら浅村(34)島内(35)岡島(35)鈴木大地(35)阿部(35)あたりが該当します。今年のスタメンは浅村島内はほぼ毎試合、また残り3人のうち2人が名前を連ねるといったパターンが多く見られます。

しかし、このうちスタメンクラスの成績を残している選手といえば浅村選手のみでしょう。残りの選手は例年にやや劣るかはっきり劣るかといった成績ばかりで、全盛期よりかなり衰えが見られます。衰えが見られるということは伸びしろが無いということで、これまで以上に良い成績を残す可能性はかなり低いです。加えてベテランに求められる経験則に基づいたプレーもあまり見られず、毎度同じ単調なプレーをこなしていくのみです。

はっきり言えば、スタメンどころか一軍すら怪しい能力でしょう。スタメンや一軍登録には当然人数に限りがあるなか、そういったベテランたちが枠を圧迫している状況はとても再建期にあるチームとはお世辞にも思えません。

さらに驚くべきはこれらベテラン選手たちが毎試合のようにフル出場している点です。当たり前ですが衰えは体力面にも影響が出ているはずです。しかし今季は代打代走守備固めなどでの交代も少なく、これらはかなり負担になっているのではないかとも思います。まだシーズンが始まったばかりでこの有り様では、最後まで体が持つのかどうかも気がかりです。

よって私は、今一軍にいるベテラン選手の少なくとも半分は二軍に落とし、スタメン起用も減らしながら若手を抜擢していくべきであると考えます

ベテラン選手のあり方

Xでは以前このような意見を見ました。

「一軍では使えないと言うくせに、二軍で起用すれば若手を使えと文句を言うのはおかしい」というものです。

確かに二軍は若手育成に力を割くべきです。特に今の楽天のような再建期にあるチームは、二軍での若手の成長が大事でしょう。

では一軍で使えないベテランはどこで起用すべきか?という疑問ですが、私なりの考えをお答えします。

一軍で戦力にならないベテランは(一部別の役割がある選手を除き)戦力外にすべきです。

弁解しますが、私はベテラン選手が嫌いでこんなことを言っているのではありません。ただ、この考え方が普通だと思うのです。二軍枠を圧迫するだけのベテランは、特に再建期においてはノイズでしかないんです。チームの新陳代謝を促すうえでは、こういった非常な決断も必要だと考えます。

昨年の二軍事情ですが、多くのイニングを投げた投手や多くの打席を与えられた三十路〜ベテランの選手たちは大半が戦力外となりました。その結果として残ったのは出番が与えられず1年分成長に遅れが見られる若手選手たちです。今一軍に呼べるほどの若手選手がほぼいないのはその煽りを受けているのではないでしょうか?

また他チームを見ればわかりますが、二軍を主戦場にしているベテランたちはどのくらいいるでしょか?一軍では厳しいとされる成績を残すベテランがどの程度在籍しているでしょうか?例として、現在パ・リーグ首位のソフトバンクにいる主なベテランとしては和田毅(44)や柳田(36)が挙げられますが、彼らは主力として十二分の活躍をしています。またセ・リーグ首位の阪神材積している西勇輝(34)や岩崎(33)は未だ主力として腕をふるい、岩貞(33)も今年の成績は奮いませんが過去2年ほどの成績は抜群です。強いて言うなら捕手の梅野(33)が厳しい程度かなという感じでしょうか。他にもヤクルト石川(45)や西武中村(41)、オリックス平野(41)など40オーバーの選手たちも全盛期ほどではないにしろ今年も一定の成績を残し、なにより彼らはその年まで一線級の成績を残し続けて強固な地位を築いて来た偉人たちです。

こうやって見てみるとわかると思いますが、楽天のようにスタメンクラスではない(中途半端な)成績を残しながらまだ一軍でプレーし続けている選手は他チームにほぼいませんし、いたとしても楽天の場特に数が多いです。他チームのベテランたちは自ら成績を残し一軍を掴み取っています。楽天は世代交代に完全に失敗してるといっても過言ではないのでは?とも思います。

ファンからの評価

ではなぜ楽天にはベテランが多いのか?私個人の考えとしては、そこにファンのベテランに対する考え方が関係してるのではないかと思います。

長らく楽天の顔としてプレーしていた嶋が他球団に移籍したときのことを覚えていますか?その時の経緯として、戦力として厳しいと感じたフロントがコーチの打診を行うも、まだ現役でプレーしたいと考えた嶋の気持ちを汲んで移籍となった、となっています。私自身これには仕方のない部分を感じていましたが、楽天ファンには主にフロントに対しての批判が多く見られました。「功労者に対し冷たいのではないか?」「そんな仕打ちはありえない」といった具合で。

また記憶にもまだ新しい銀次の引退時。終盤一軍の出番が与えられるも放ったヒットは1本のみという明らかに衰えの見られる銀次に、閉幕後フロントは引退&球団職員という道を打診しました。その後少し期間が空いた後に引退を発表しましたが、その際もファンからはフロントに批判の声が目立ちました。なお内容は嶋のときと同じようなものが大半で、あとは引退試合がなかったことに対しての不満も見られました。

他にも近年だけで藤田一也、炭谷銀仁朗などが退団した際もその都度批判の声が巻き起こりXのTLでは毎日お祭り騒ぎでした。

いづれの選手も成績はとても一軍で使用できるものではないものばかりでしたが、功労者という側面が強い批判を引き起こしたものと思えます。

これが今回私のメインとなる主張ですが、この功労者と言う存在に対しての愛着がとびきり強い楽天ファンに対し、選手への見方を今一度考え直してほしい、ということを言いたいのです。

あまりにも「功労者=引退までプレーさせてあげよう」という認識が強すぎるように思います。プロ野球はチームが雇用側、選手が非雇用側という構図で成り立っており、これはいわばビジネスです。いつまでも雇用してもらえるという考えは当たり前ではなく、選手は給料を貰うため雇用してもらえるような成績を残すことが必要となります。事実、他チームでベテランとして名を馳せている選手たちは、自ら雇用してもらえる成績を残し続けて掴み取っています。

また非雇用側も契約を結ぶ場所を選ぶ権利があり、より待遇の良いチームに行きたいと考えるのは当然でしょう。そこの条件面で折り合わなければ、退団という形をとるのも自然な流れです。

プロ野球はビジネスで成り立っています。それは皆さんの働いている社会と何ら変わりません。社内に長年いるベテラン社員でも、求められている仕事をこなせなていないのならクビという処分がくだされても文句言えないでしょう?(当の本人は文句を言うかもしれないですが)

そしてそのベテランを切った際のファンからの反発の強さがベテラン偏重雇用に繋がっているのではないかとも思いました。いくらビジネスとはいえ人気商売ではあるので、球団はファンの反応を無視できないでしょう。反発が大きくなることに尻込みして、ファンに擦り寄った態度を取ることに注力しているのではないか。つまるところ、ファンの態度が球団経営に良くない影響を及ぼしているのではないか。私は、一つの可能性としてこう思いました。

まとめ


私の主張は以上です。ただ、もちろんこれは仮説です。単に監督含め首脳陣が最大戦力としてベテランを起用していたり、もっとシンプルに好みなだけかもしれません。

ただこの仮説の真偽がどうであれ、近年のプロ野球に対する見方があまりにも野球部員を見守る保護者になってしまっている人たちが、特に楽天ファンに多く見られるような気がします。

プロ野球は慈善事業でも無ければ、思いやりや情だけで運営するものではありません。今一度プロ野球の、特にベテラン選手に対しての見方を考えてみてほしいのです。応援はもちろんするべきです。ただチームのファンとして見たときに、ビジネスという側面を忘れず合理的な判断をすることを怠ってしまっては良くない影響を与えてしまうかもしれません。

ここまで長文駄文失礼しました。ぜひこれを読んだ皆様の意見をお聞かせください。

最後に、このような不慣れな文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。

私は東北楽天ゴールデンイーグルスが優勝する瞬間を心より待ち望んでおり、これからも一人のファンとして応援していきたいと思います。

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