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競争に負けた自分と、そこから見えてきたこと

自己受容、感情の解放、自己肯定、ビジョンを描く。
スケールは小さいけど、この一連の流れを先日体験しました。そんなお話です。

皆さんこんにちは、心理カウンセラーのフミです。

僕は現在、根本裕幸カウンセラーの元で”お弟子さん制度”という心理カウンセラー養成講座を8期生として受講しています。

つい先日、リアルケーススタディという課題が出されました。「こんな相談がきたら、あなたはどう答える?」というケーススタディのリアル版。同期(お弟子さん)の誰かが匿名で送ってきた”ガチな相談”に対してみんなで回答しよう、という課題です。そして提出された回答の中からベスト3を相談者が選び抜き、回答内容と一緒に全員へ発表されるという、とても競争心を煽られる課題でした。

リアルケーススタディは3問出題され、うち1問はあまりにも難題だったので未提出。僕は残りの2問に回答し、提出していました。

で、結果から言うと、僕はベスト3には入れませんでした。

はぁー。。。

悔しかったですよ。それはそれは。自分でもびっくりするほどに、悔しくてたまりませんでした。泣きそうになりました。

というのも、年末年始ずっと家に引き篭もり、朝から晩まで、何時間もかけて仕上げた渾身の回答だったから。相談内容を何度も読んで、たくさん書いては消してを繰り返し、提出期限ギリギリまで粘って書き上げた、一種のアート作品のような回答だったからです。

それが選ばれなかった。ダメだった。ため息が出て、なんだか否定されたような気持ちになった。(※相談者は決して否定なんかしてないのに)

結果の通知が来た時は、ベスト3の回答者名を見ただけ。回答の内容までは目を通せませんでした。というか目を通したくなかった、というのが本音ですね。

自分が選ばれなかったという悔しさ、自分の回答への無価値感、そしてベスト3に選出された同期への嫉妬。これらがグッと、胸に込み上げてきました。

すぐにスマホを閉じて感情を抑えつつ、いつも帰路につきました。
毎日通るコンビニが、その時はなんだか違う風に見えました。それぐらい辛かった。


心理学を勉強している者として、こういったネガティブな感情が湧いた時の対処法っていうのは知っていて、踏むべきステップも一応理解はしているつもりです。だからそれに沿って、湧き出てきた感情を対処しようと思いました。

①ネガティブな感情があることをちゃんと認める(自己受容)
②それらをじっくり感じてあげる(感情の解放)
③少しづつ、できる範囲で「そりゃしゃーねぇよな」と自分を肯定していく(自己肯定)
④この感情からわかったことを分析して、次に活かしていく(ビジョンを描く)

ネガティブ感情が湧いてきた時の処方箋

このプロセス通りに従って、順番通りにやってみました。そしたら意外と早く終わったんです。どれぐらいだろ、10分ぐらい?で。
えー、俺って実はそんなに落ち込んでなかったんだー、なんてことを思いながら、ちょっと冷めたような気分で。

でもしばらくして、自分の体が変な感じがしました。モヤモヤしていた。なんだなんだと体と会話していたら、感情がまだそこにあったんです。処理したと思っていた感情が、まだあった。処理したつもりになっていました。まだまだ悔しくて辛かったんです。やっぱり。

『おいおい、ちゃんと自分の感情を感じてあげてんのか?まだ悔しいんだろ?ぶっちゃけ嫉妬してんだろ?正直どうなんよ?見て見ぬふりしてねぇ?ほらぁ〜やっぱり。だろぉ??』

心の奥底から聞こえてきました。

心って嘘つけないんですよね。頭だけで感情を処理しようとした自分がいました。感じたくない感情からとっとと逃げて終わりにしようとしたんでしょうね。だって嫌だから。

なんだか重要な局面に立ち会っているような、試されているような感覚になりました。

今この嫌な感情が湧いてる時に感じてあげないと、解放しないと。嫌な感情は層となって積み重なるだけ。時空を超えて、いつか向き合う時が来る。ダメだ、良くない。だから、今思いっきり感じるか。

湧いてきた感情に寄り添うぞ、ちゃんと感じてみるぞ、向き合ってみるぞという気持ちになりまして。。。

もう一度戻ったんです。①(自己受容)と②(感情の解放)に。

声に出したり(家の中でね)、心の中で呟いたり。感じていることを外にも、中にもとにかく吐き出してみました。怒りと共に、出せるものをしっかり出す(根本師匠のいう『感情はう◯こと一緒』理論に従って)。その作業に集中しました。とことん感じてあげました。

そしたら、30分?ぐらいやってたら、体から嫌な感情が「抜けていく」感覚があったんです。スッと抜けていったような。体が納得した的な、少しだけ軽くなったような。気持ちが楽になりました。これを『嫌な感情と向き合った恩恵』とでも言うのでしょうか。

嫌な感情とのセッションが終わった時には、自然と前向きになれた自分がいました。

そして少し時間をおいて湧いた感情を軽く分析してみましたが、そこから見えてきたのは、僕はやはりクライアントの役に立ちたいんだ!カウンセリングが好きなんだ!ということでした。

情熱かけて一生懸命になれるからこそ、悔しさが出てくる。価値を与えたい(役に立ちたい)、価値のない回答は与えたくないから本気になる。嫉妬するほど、いい回答者になりたい、そんなポジションを手に入れたい。

心理カウンセラーという道で、上を目指していきたい自分がいることに気づけました。

変な話かもしれないけど、例えば逆にここでベスト3に選ばれていたとしたら、今ごろ天狗になってしまっていたかもな、とも思いました。心理学を学び始めてまだ3ヶ月。たった3ヶ月です。まだまだこれからやん、というこの赤ちゃんみたいな段階でこの『心が折れる経験』を積めたのは良かったのかも知れない。だって天狗になった後になって心折れる経験したら、受けるダメージは今よりももっと大きかったかもしれないな、なんて思ったりしたので。ちょっと大袈裟かもだけどね。

感情から逃げずにちゃんと向き合って、昇華できた。自分を知れた。パッションがどこに向いているかがわかった。ビジョンができた。

頭で理解していることを、心で理解する体験ができました。
心理カウンセラーとして、また一ついい勉強をしたような気分です。

たぶん心理学って頭で知れば知るほど、心で理解することが雑になる。この罠にハマらないよう、気をつけろよと言わんばかりのいい体験。

嫌な感情なんて出てきた当たり前。辛くて逃げ出したいのは、ある種の防衛本能みたいなものだけど、そこで敢えて向き合って感じてみることで、得られる何かもありそうです。

向き合えば向き合うほどに、幸せに近づけるチャンスかもしれませんね。

ではでは。

心理カウンセラーフミ


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