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幻回となった「呪いの言葉の解きかたゲーム シーズン2」に出演していました

「文句を言うな」「嫌なら辞めれば?」「女のくせに」など日常に潜んでいる呪いの言葉。そんな呪いの言葉から自由になるための方法を考えるゲーム、それが「呪い言葉の解きかた」ゲームです。

今回あかたちかこさん、荻上チキさん、納口龍司さん、笛美というメンバーでこのゲームに参加させてもらったのです!ところがその動画に収録トラブルが起きてしまい、幻の回を振り返る動画のみ公開されることになりました。

「呪いの言葉の解きかたゲーム」を知った経緯

2020年5月の#検察庁法改正案に抗議しますデモで、たくさんの呪いの言葉的なリプをもらうようになり、その時に教えてもらったのが「呪いの言葉の解きかた」と言う本です。困ったときはその本をヒントにさせていただいてきました。「呪いの言葉の解きかた」が参加型のゲームになると聞き、初回の動画を楽しみに拝見したという次第です。

今回ゲームに参加させていただくことになり、完成動画と共に公開しようと思って以下のような文章を書いていました。 


「呪いの言葉の解きかた」と広告クリエイティブは似ている?

「呪いの言葉の解きかた」ゲームに興味を持った理由のひとつが、「言葉」の力にロマンを感じたからです。広告も人の心を言葉で動かしたり、企業の課題を言葉で解決する仕事です。たった一言で凝り固まった意識を変え、人々の心を動かすのは、私をはじめとした広告業界の人が抱くロマンだと思います。

セクハラやパワハラを見かけたりされたりしたときに、言葉の力でどう解決するか?それはお金にはならないかもしれないけど大切な課題です。

でもそのようなメッセージは、化粧品や食品や車の宣伝と同じ予算をかけて世の中の人に広まっていないような気がずっとしてきました。広告で学んだ言葉の力を、世の中の本当に必要なことに使ってみたい。それも広告業界の人が抱くドリームの1つな気がします。


はじめるぞ宣言 


呪いの言葉の解きかたゲームには「はじめるぞ宣言」と言う選手宣誓的な文章があります。

1.自分も人も採点しない
2.人の人生に探りを入れない
3.なるべく、ええかっこしない。自分のためにしゃべる
4.黙っててもいい
5.ゆっくりやろうや

これを見たとき、どうやらこのゲームは広告とは真逆の価値観かもしれないぞ、と思いました。 


広告は勝負の場

広告の打ち合わせは、毎回がオーディション。大喜利みたいに沢山アイデアを出して、もっとも優れているとされるアイデアを選びます。どれだけ人にグッと来てもらえるか、上手いこと言えたか、いかに鮮やかに課題を解決したか優劣をつける競争っぽい側面があります。打ち合わせで目立つために、勝つために無理をしたり、させたり。どんなアイデアかも大事だけど、「誰のアイデアか?」はそれ以上に大事、という権威主義的なところもあります。ときには自分を否定された気分になる人もいるかもしれない、なかなかにメンタルの削られる体験です。これは良いか悪いかではなく、広告がお金を稼ぐためのビジネスだからであり、業界独自のビジネス習慣によるものだと私は解釈しています。


呪いの解きかたゲームは勝負ではない

「呪いの言葉の解きかた」は広告のように上手いこと言ったり、誰かを言い負かしたり、テンポよくバシッと言葉が出なくてもいいのかもしれません。自分のメンタルを削るような呪いを解くための方法を考えるゲームだからこそ、メンタル削るような内容になるのは違いますしね。

競争とハッタリと権威主義の世界にどっぷり漬かってきた私ですが、そのような価値観から自由になった先に、新しい言葉や考え方が生まれるのではないかという期待もしています。  


ー以上が収録前に書いた文章です。 

幻の回で終わったけれど

さて、ゲームに参加してみて、色んなことを考えさせられ、3日くらい頭から内容が離れませんでした。詳しくは振り返りの動画をご覧ください。「呪いの言葉の解きかたゲーム」は個人的に飲み会とかでもやってみたいです。飲み会はセクハラパワハラなど呪いの言葉の温床にもなり得る場なのですが、そんな場所で呪いに知恵で挑めたらかっこいいですよね。あとこのゲームは課金システムがありません。お金を使わず自分の知恵で呪いを解けたら、QOLも上がるしコスパもいいと思います。皆さんも気になったら是非やってみてください!

それにしても、こうしてゲームを作る過程や、動画が撮れなかったことを明かしたり、収録の振り返りなども公開していくのは、完成品だけを出す広告とは違って新しいですね。色んなことが勉強になりました。