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ウクライナに明日の日本の姿を見る

ウクライナの戦争が3年目に入った。いまだに停戦の気配が見えず、侵略国のロシアの方が強くなっているようだ。欧米からのウクライナ支援が少なくなり弾薬が足りなくなったそうだ。国民に人気のあった司令官も更迭となり、軍の士気も落ちてきたともいう。他国の力を当てにした戦争をしてはいけないという典型例になるかもしれない。それにしても米国は無責任だ。日本も米国との同盟に傾斜しすぎると怖いことになるかもしれない。ウクライナの今はあすの日本ともいえる。

小国が大国と戦うときは短期決戦で劇的な勝利を上げ、早く停戦に持ち込むことが肝要だろう。ウクライナのゼレンスキー大統領はこれを間違えたのではないか。侵略国ロシアを世界中が批判し、ウクライナがんばれの応援が世界から上がった。NATOからも大量の武器が支援され、昨年6月には一気に反転攻勢という機運が高まり、日本のメディアはロシア敗北を予想する論調が多くなった。

しかし、ロシアは米国相手に冷戦を続け、世界を二分していたソ連の後継国である。戦争は上手だ。NATOの軍事支援が弱くなるのをじっと待っていたのだろう。ここへきてじりじりと盛り返し始めたようだ。侵略したロシアが悪いのは分かり切っているが、戦争は善悪ではない。力が弱ければいくら善であっても負ける。それが常識だし、歴史をみてもそういう理不尽はいつでも存在した。

国のリーダーは冷静に彼我の力を見極めて停戦を探らねばならないのに、ゼレンスキー大統領は米国の支援がいつまでも続くと楽観的すぎた。

米国の力は落ちている。長期にわたってウクライナを支援する力はもうないのだ。テロとの戦争だと言ってイラクに戦争を仕掛け、結果はイラクをぐちゃぐちゃにしてしまった。アフガンにも同様な戦争を仕掛けて、最後は逃げ出し国民に混乱だけを与えてしまった。そういう大国のエゴを見極めておかないと、ていよく踊らされることになる。

日本は敗戦によって米国に一時占領され、その後もずっと米国追従の政策を続けている。自民党政権がずっとこれをやってきたのだが、長年続けると、これ以外の思考ができなくなっているようだ。米国を顔色を見て、とにかく怒らせてはいけないと、ずっとそういう政策を続けていたから、他に政策の立てようがないようである。

先進国のなかで一番給料が上がっていない中で、円安による物価高が国民生活を直撃している。それなのに防衛費を2倍に引き上げる。財源論議は後回しにしてとにかく防衛費を倍増させ、いまや堂々と仮想敵国扱いする中国に対して「敵基地地攻撃能力」を持つと息巻いている。かつて世界で輝いていた経済力はいまや見る影もなく、名目GDPはドイツに抜かれて世界4位に後退した。給料が上がっていないので、一人当たりのGDPはG7では最低に落ち込んでしまった。こういう状態でなぜ防衛費倍増なのか。

米国の顔色ばかり見て中国との戦争準備を始めると、本当に戦争になってしまう。ウクライナがNATOに接近していったとき、プーチンが何度も警告を発していた。ゼレンスキー大統領は、それを無視して、米国の支援を当てにして、戦争という最悪の選択をしてしまった。今秋の米国大統領選挙でトランプが復活すれば、軍事支援をやめることも考えられる。そのときをプーチンはじっと待っている。大国の口車に乗って国の進路を誤らないようににしよう。


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