新日本フィルの演奏会とバウムクーヘン
2024年1月24日(水)、
東京芸術劇場コンサートホールで澤村杏太朗さん指揮による新日本フィルハーモニー交響楽団の演奏を聴いてきました。
前半は古海行子さんのピアノでショパン作曲「ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11」、後半はメンデルスゾーン作曲「交響曲第4番 イ短調 作品90『イタリア』」です。
いい演奏でした。
指揮者の澤村さんもピアニストの古海さんもうちのコータゴン(長男、仮名)、カズゴン(次男、同じく仮名)と年齢が近いので、こういう若手で大丈夫だろうか、などといらぬ心配をし、自分の子供たちが指揮やピアノ演奏するかのような気持ちで聴き始めました。
*
澤村さんは譜面台に譜面を置いての指揮で、いいことだと思います。どうも世間では暗譜の方がよろしいというような風潮があるのかもしれませんが、私は譜面を見て演奏、または、指揮する姿がとても好きです。
さらに、個人的な好みを語らせていただきますと、指揮者が譜面を参照しながら指揮に夢中になり、その後に「今、この辺りかな」という調子で譜面を2~3ページ、パラパラパラとめくる、あの動作がたまらなく好きです。
それで、今回の澤村さんは譜面をどう扱うのかな、と、思いながら指揮する姿に注目し演奏を聴いておりますと、澤村さんは演奏が始まってもページをめくらない、
ということは、来ましたね、私好みのパラパラパラっと譜面をめくる動作がすぐにでも見られるぞ、という期待をよそに演奏はどんどん進んでいきまして、
澤村さん、譜面をめくらない。
譜面は譜面台に置いてあるけど、めくらない。
暗譜でしたか・・・
*
古海さんはブルーのドレスでピアノに向かいます。品行方正、舞台への登場、ピアノの演奏、演奏後の挨拶まで含めて、突飛なことはせず、ただ、いい演奏をしたいという姿勢が伝わって来まして、
そして、ショパン独特のコブシと言いますか、欧州の方々にとっては心地よいと思われる首をひねり、ちょっと溜めてその後急ぐクルリッという、その上品さ優雅さを強調するような装飾的な演奏のことをここではコブシと呼ばせていただきますが。
そのコブシがない、私がいつも気になっていたコブシが気にならない、そういうピアノ演奏に感じました。
そんなそつのない素晴らしく端正なピアノ演奏でした。
(古海さんがシューマンを演奏する動画はこちら)
*
このコンサートの前に時間があったのでおとなりの東武デパートへ立ち寄り、8階催事場「バウムクーヘン博覧会」というイベントで、コーヒー付きの出来立てバウムクーヘン(一切れ)をいただきまして。
コーヒーとバウムクーヘンとコンサート、
合計2,250円也。
おいしい物を食べ、いい演奏を聴き、出費も少なく済み、とくれば、bingのAIに次のように尋ねたくなります。
質問「もし、ショパンとメンデルスゾーンとシューマンがバウムクーヘンを食べたとしたら、3人でどのような会話になるか教えてください」
読んでいただき、ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?